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ロン・ハワード監督『フロスト×ニクソン』

2010-04-17 13:59:00 | ノンジャンル
 ロン・ハワード監督の'08年作品『フロスト×ニクソン』をWOWOWで見ました。
 ウォーターゲート事件の発端からニクソンの辞任までを伝えるニュース映像。テレビ番組の人気司会者であるフロストは、ニクソンの恩赦に対する市民の怒りを見て、ニクソンへのインタビューを実現させ、それで金儲けをしようと企みます。再起を期するニクソンは代理人に60万ドルの出演料を提示させ、フロストはテレビ局との契約でそれを払おうとしますが、三大ネットワークはいずれも二の足を踏み、結局前払い金の20万ドルは自腹で払います。フロストは反ニクソンの先鋒である二人のジャーナリストと組んでインタビューの戦略を練って本番に備えます。インタビューは2時間ずつ4日間行われ、それぞれの日に設けられたテーマ以外の質問は禁止、ウォーターゲートについても最後の日でしか触れてはならないという内容で行われることになります。一日目。いきなり「なぜホワイトハウスの会話を録音したテープを燃やさなかったのですか?」と攻めるフロストに対し、国益のためだと語るニクソン。一つの質問に対して長々と持論を展開するニクソンに完全に主導権を奪われます。2日目にはベトナム戦争とカンボジア侵攻の責任問題を取り上げ、現地での悲惨な映像を見せるなどしますが、ニクソンは全く動じません。3日目の外交問題も完全にニクソンペースで進み、フロスト側は危機感を強めます。そして深夜、ニクソンはフロストに電話とかけてきて、二人の経歴の共通点を述べ、明日はお互いに社会生命をかけた戦いになるだろうと言ってフロストにプレッシャーを与えます。フロストはホワイトハウスの会話録音テープを徹底的にチェックし、4日目にニクソンへそれをぶつけ、ニクソンから、国益のためなら大統領は非合法な行動も許されるという言葉を引き出すことに成功します。あわてて休憩を取らせるニクソン側。再開後、ニクソンは、過ちは認めるが困難な時代だったせいだと語り、国民を失望させた責任を一生背負うつもりだと言って、敗北感と絶望感に満ちた表情を見せてインタビューは終わります。インタビュー番組は高視聴率を上げてフロストは時の人となり、自宅で海を見てたそがれるニクソンの姿で映画は終わるのでした。
 関係者のインタビューを挟み、エピソードが展開するという構成は面白かったのですが、話自体が面白いものではなく、また役者たちが魅力に欠けた人ばかり(特にニクソン役の人は全くニクソンに似ていなくて興醒めでした)というのが致命的だったような気がします。ロン・ハワードのこれまでの監督作品の中で一番つまらなかったのではないでしょうか? 政治スキャンダルが好きな方にはオススメかも?