まてぃの徒然映画+雑記

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442日系部隊・アメリカ史上最強の陸軍 442-Live with Honor, Die with Dignity-

2010-11-26 00:00:00 | ドキュメンタリー(は~わ行)

80歳代後半から90歳代の、442連隊の生き残りの人たちへのインタビューと、第二次世界大戦当時のモノクロ映像とで語られるドキュメンタリー映画。

第442連隊戦闘団の獅子奮迅の活躍についてはWikiを参照することとして、現代の映像でも印象的なことがたくさんありました。彼らがナチスから解放したフランスの都市ブリュイエールを年老いた彼らが訪問するのだけれど、町をあげて歓迎していて、ナチスからの解放は歴史になってしまったわけではなく、442連隊の名前が通りの名前になっていたりして、歴史は現在に続いていることなのだなあ、と感銘を受けました。

そしてヨーロッパにある米軍兵士の墓地が墓碑の白と芝生の緑とで、とてもきれいに整備されていること、墓地の管理人が今でも米軍に感謝の意を持っていることも、軽い驚きです。日本だとあの敗戦を境に歴史が一変していて、戦前はなかったものみたいになっているけれど、世界ではあの戦争が連綿と続いている歴史の一つになっているんだなあ、とつくづく感じたり。

テキサス大隊救出作戦では、これまで数々の連合軍部隊ができなかったことを、救出される側よりも多くの犠牲を払いながら実現させてしまうところが素晴らしく、そして今でもテキサス大隊との交流があり、救出された彼らやその子供たちが442連隊に今もなお感謝していることが誇らしく思えました。

442連隊の生き残りの方たちは、家族にも戦争の話はしていないそうです。まあ楽しい話じゃないし、隣で戦友が亡くなったり自分も爆弾の破片で大怪我をしたり、敵を殺したり、そんな話を自分からしようとは思わないか。ある方が言っていた「車で猫を轢いた感触ってのは覚えているだろ、人を殺した感触はその何倍あることか」という言葉が心に刺さりました。

戦争前に当時の東条英機首相から日系人宛に手紙で「君たちの祖国はアメリカなのだから、アメリカに忠誠を誓いなさい」と語ったり、国連脱退のときの全権松岡洋右も、同じように日系人にアメリカのために戦いなさい、と語っていたことを初めて知って、戦前の日本人というのは侍であり、武士道を踏まえていたのだなあ、と戦前の日本指導層への見方が少し変わったりもしました。

今、こうして442連隊を生き残った方たちが口を開いて戦争体験を語ってくれているのは、きっと後世には自分たちと同じ経験をさせたくないからだろうなあ、と思います。日本人として、442連隊で戦った日系人を誇りに思うと同時に、まだまだあの戦争でも知られていないことがたくさんあり、できるだけたくさんのことを知って後世に伝えていくことが自分達の使命なのかな、と思います。

公式サイトはこちら

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