大英雄 射英雄傳之東成西就

『楽園の瑕　東邪西毒』の撮影中、王家衛ウォン・カーウァイの仕事が全然進まないものだから、同じキャスト、スタッフで2週間で作っちゃいました、というお遊び作品。

出演者は『楽園の瑕』のキャストだから当然ながら無駄に豪華で、張國榮レスリー・チャン、梁朝偉トニー・レオン、梁家輝レオン・カーフェイ、張学友ジャッキー・チュン、林青霞ブリジット・リン、王祖賢ジョイ・ウォン、張曼玉マギー・チャン、劉嘉玲カリーナ・ラウといった面々。煌びやかなスターの息抜き代わりだからか、制作側のハメの外しっぷりも凄いし、それに乗っかって演ずるスターも肩の力を抜いて楽しみながらやっている雰囲気が伝わってきます。

冒頭から、変な虫を飲ませたはいいがそれを操る手鼓がいくつもあって違う虫のものを叩いたり、梁朝偉は飛行靴で一気に飛んだかと思えば制御できずに木に激突、林青霞のかめはめ波みたいな技は修行不足でどこに行くか分からない。梁朝偉のヒキガエルの技はワイヤーで真っ直ぐに飛んでいくんだけど、地中を進めば中の岩にぶつかって止まったり。

梁朝偉と張学友の対決では、張学友が手を出さないといいつつ、ついつい瞬発的に反応して梁朝偉が「もう勘弁してくれ～」って感じで、挙句の果てに準備しておいた毒薬を自ら被ってしまいタラコ唇に腫れあがる始末。張國榮が酔っぱらって梁家輝を姫様（林青霞）と勘違いして愛の言葉をささやくところなんか、張國榮にそんな役やらせていいの？と驚きでしたが、案外本人も乗っていたみたいだし周知の事実を軽くパロった感じなのでしょうか。

Eテレの子供番組みたいなゴリラと鳥、恐竜の3体の着ぐるみも出てくるし、梁家輝は頭だけが残ってサッカーボールにされちゃうし、他では観られないお宝もののおふざけシーンばかりでした。

8/11　シネマート六本木　王家衛スペシャル


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