ある女子高校生のことば
折々のことば10月28日の✿ある女子高生のことば が切実になる。私が応援していた「広島」の逆転慘敗、昨夜は8回表で「日本ハム」が6点勝ち越した時にテレビを消した。
✿ 誰かの支えになろうとしているこの人が、一番支えを必要としていると思いました。
ある女子高生のことば
このひとことに鷲田清一は次のように書いている。
患者さんの話を丁寧に聴き、「希望と現実の開きを、苦しみとしてキャッチ」し患者さんの支えとなるものを傍らでともに育んでゆくのが緩和ケアだと、医師の小澤竹俊さんは言う。が、ついに最後まで支えを見つけられない時は、足がすくみ、動けなくなる。ある高校で講演したあと、生徒の感想文の中のこのことばにふれ、涙があふれたという。朝日1月30日付の記事から。
♦ はだか木の根方に立ちいてはだか木を支え続ける根っこがいとしい 松井多絵子
紅葉が見ごろになってきた。わたしは紅葉の名所に近づくと赤ワインのボトルを開けるような気分になる。11月の10日ごろ弥彦山へ行く予定だ。12月の上旬まで各地の紅葉を存分に楽しみたい。でも紅葉が散り、木々が裸になってゆくときは何とも淋しく辛くなる。葉を失いながらも木々は生きている。北風の中に立ち尽くしながらも生きている。冬になれば私は「はだか木」が愛しくなり北風が疎ましくなる。はだか木を護ってあげたくなるのは老化してゆく私を護もりたいからかもしれない。長い間優勝できない野球の「広島」に今年はぜひ優勝させたいと応援してきたのは、私への応援かもしれない。
10月最後の日曜、朝から晴天 松井多絵子