えくぼ

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仙石原のポーラ美術館

2016-10-11 22:08:13 | 歌う

            仙石原のポーラ美術館

 ♥ 近づいてゆけば広がるススキの野そんな感じの青年だった  松井多絵子

 私は2時間前に箱根の仙石原から帰って来た。夕日のなかのススキはほの白く揺れていた。まだ若いススキの穂は。6年前は銀色の穂が夕風に揺れていた。箱根は私の奥座敷、幼い頃から度々訪れている。春はツツジ、初夏は紫陽花、秋はススキ、私は箱根を自分の庭のように思っている。

 ♥ 絵のなかの汀を歩く睡蓮の蕾の眠りを覚まさぬように

 仙石原のポーラ美術館に着いたのは10時半、辺りは紅葉していないが気温は11度、
ガラス張りの美術館は木々の緑に囲まれている。私の好きなブナ・ヒメシャラなどをエスカレーターで下りながらガラス越しに眺める。この館でモネの睡蓮に会う贅沢な半日。あれは20年以上も前の春だった。パリビジョンのツアーでモネの庭を見て回った。野草のひろがる広大な庭に池があり睡蓮が咲いていた。花と葉が雑然と広がっていた。日本の庭園のようにきちんと剪定されていない。ポーラ美術館の睡蓮の絵も、花の輪郭は、ぼあーん としている。淡い紅が池のあちこちに浮いている。

 ♥ この部屋にひねもす我を委ねたしマチスの描く彼のアトリエ

 ♥ ピカソなら或いはわれを美女として見たかもしれぬ、木々が色づく

             ※       ※       ※  

  ピカソの描いた油彩の「女」を見たのち私はポーラ美術館を去った、もしかしたら私は美女かもしれないとひそかに思いながら、 松井多絵子、 、