えくぼ

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紅葉の清里

2014-10-21 09:06:37 | 歌う

              ・・・ 紅葉の清里 ・・・

❤ 車窓には紅葉のながれる八ヶ岳高原列車に我はまどろむ  松井多絵子

 昨日の今頃、わたしは八ヶ岳へ向かっていた。なぜか毎年見逃してしまう八ヶ岳の紅葉を見るために。晴天だったのに、山の天気は気まぐれだ。バスが登るほど曇る。♠ 東沢大橋に着いたときも曇っていた。でも、紅葉黄葉があざやか、雲の上でながめている心地だった。今年のワインを飲むように私は紅や黄の色鮮やかな葉の群れに酔う。赤沢大橋も紅葉と共に高揚していた。野辺山駅から清里駅までの ♠ 八ヶ岳高原列車の車窓には今が盛りの紅葉がながれていた。折角の紅葉をわたしは浅い夢のなかで見ていた。

❤ 秋はもう去ろうとしている清里の紅葉の指はふるえていたり

 清里に着いたとき小雨だった。寒かった。標高1000mの高原だ。紅葉は紅を極めている。「今日で秋は終わりですよ」と木々に云われているような紅葉。 ♠ 夏の清泉寮 とは異なる清泉寮で☂やどり。寒くて名物のソフトクリームを食べる気になれなかった。この秋は台風が多く、私が間際に申し込んだクラブツーリズムのツアーは満席。このツアーの添乗員
さんは中国の若い女性だったがつつがなく私たちを案内してくれた。日本の大学に留学しアルバイトをしながら日本全国の旅をした ♠ シュウさん。 日本の柿が甘くておいしい、大好きですと言う丸顔が可愛いい。中国では渋柿を冷凍したものを食べていたそうである。北京出身の彼女は東京の暮らしに適応しているらしい。何よりも日本が好きな彼女と話していると中国が好きになる人が多いのではないか。中国人に対する日本人の偏見は、いかにも偏見だと思いながらの、私の1日の旅だった。今も高原列車でまどろむ心地の私。

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 文芸情報 10月21日  

          ★ 第2回 暮らしの小説大賞 応募締切は11月25日

             第1回受賞作は 高森美由紀 「ジャパン・ディグニティ」