えくぼ

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12歳の優太くん

2014-10-24 09:24:02 | 歌う

              ~ 12歳の優太くん ~

❤ 古語なぜか地震をやさしく 「なゐ」 と呼ぶ電燈もなく生きた人びと  松井多絵子

 10年前の10月23日、中越地震発生直後のこと。長岡市妙見町の県道脇の土砂が崩れ、県道を走っていた母子3人が乗ったワゴン車がのみ込まれた。約93時間後、車と岩のすき間にいた皆川優太くんが救助された。あのときのことを私はすぐ鮮やかに思い出す。まだ2歳のころころ太った赤ちゃんだった優太くん。あれから10年、時の流れの速さにおどろき優太くんの成長に驚く。

 皆川優太くんは今、中学1年。新潟県魚沼市の農家の祖父(78歳)と祖母(76歳)と3人でで暮らしている。肉料理とご飯が大好きでこの1年で約15センチも背が伸びて170センチ。小学校低学年で始めた柔道は、市の大会で優勝、勉強に励みつつ部活の柔道を。

 中越地震のことではっきり覚えているのは、搬送先の病院で食べた「黄色いスイカ」がとてもおいしかったこと。亡くなった当時39歳だった母、当時3歳の姉の記憶はほとんどない、らしい。土砂崩落現場近くは ✿ 「妙見メモリアルパーク」となり犠牲者追悼の場となっている。助けられた多くの人々や祖父母に感謝しながら皆川優太くんは 「人の役に立つ仕事に就きたい、将来は自衛隊に入るのが夢で、人命救助に携わりたい」 まだ童顔で、桃太郎をおもわせる顔。 「優太」 という名のように優しくたくましい少年をTVで繰り返し見た。

  天国の母・貴子さん  安心してください、優太くんは素晴らしい少年ですよ。

                   10月24日  鬼の目に涙の松井多絵子