寝転がって気ままに想う事

 世の中ってこんなもんです・・
面白可笑しくお喋りをしましょうか ^^

時代は変わっても人は変わらず

2022年11月10日 07時53分30秒 | 笑い

おはようございます^^

 

一体日本人は生きるといふことを知つてゐるだらうか。小学校の門を潜つてからといふものは、

一しよう懸命に此学校時代を駆け抜けようとする。その先きには生活があると思ふのである。

学校といふものを離れて職業にあり附くと、その職業を為し遂げてしまはうとする。

その先きには生活があると思ふのである。そしてその先には生活はないのである。

現在は過去と未来との間に劃(かく)した一線である。

此(この)線の上うえに生活がなくては、生活はどこにもないのである。

 

初手から文学的な文章を紹介しました。

これは 明治の文豪 森 鷗外 の「青年」から抜粋をしたものです。

当時は文語文がまだ主流の中から この作品は比較的 口語分の文章なので読みやすいようです。

森鷗外は1922年に逝去されましたので ちょうど百年になります。

上記は 愛好家の間では有名な一説らしくて 戦前も戦前、第一次世界大戦などの戦乱の中の時代で

「平和が当たり前の現代」とは全然違った社会情勢なはずなのに この一説を読んでみますと

 今の日本人を嘆いているのではないかと 錯覚をしてしまいます。

世の中が変わっても人間の性は変わらず、と云ったところでしょうか。

 

コメント
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