あぁ、湘南の夜は更けて

腱鞘炎やら靭帯断裂やら鎖骨骨折やら…忙しいッス。
自転車通勤往復100kmは、そんなこんなで自粛してました。

この道…30年以上前に歩いた

2005年10月19日 | ちょっと昔を想い出す

房総半島出張。同行予定だった台風20号にはすっぽかされた、ラッキー。
仕事を終えて茅ヶ崎まで戻ると、相模線乗り換えまで20分ある。
東の空を見上げると…

お月様だよ、しかも満月!
自転車海苔を苦しめた長~い長~い雨降りも終わるのかな?
空気が冷たく澄んでいて、ちょっと気持ち良いね。
せっかくだから歩いてみよう!

茅ヶ崎から寒川まで、学生時代はよく歩いたなぁ。
サラリーマン時代にはもっと頻繁に歩いたぞ。
大抵が相模線の終電が終わった時間、
東海道線ホームからのタクシーダッシュに負けたときの話。
一歩遅れると1時間待ちのタクシーの列。
何故負けちゃうかと言えば、そりゃあ千鳥足じゃ勝てない真剣勝負の世界ですから。
そんな状況で歩いているので、そのころの風景の記憶は何もないなぁ。

 今日は違うのだよ。
 30数年前、小学校4年生だった僕はこの5.6kmの道のり
 目的を持って週に1回歩いていた。
 今日歩いてみたら大人の早足でジャスト1時間。

僕が10歳、当時母親は33歳、煙草を吸う人だった。
あんまり子どもの前や人前では吸わなかったが、とにかく煙草を吸っていた。
小学生だった僕はそれがちょっと嫌だった。
煙草が嫌なのではなく、「お母さんが早く死んじゃう」と思うのが嫌だった。
父親は僕が就学前に煙草をやめていた。
寒川駅の近くの本屋、桜文堂に煙草をやめるための本が売っていた。
誕生日にプレゼントしようと思うが、正式に小遣いってやつをもらってなかった。
本人に「お母さんに本をプレゼントするから金をくれ」とは言えないよな。

その頃、急激に視力が低下し始め眼科に通うことになったが、寒川には眼科がなかった。
ってことで週に1回、仮性近視の治療(効くのかな?)で茅ヶ崎駅南口の眼科まで通った。
自宅前からバスに乗って茅ヶ崎駅まで。
母親は働く女性だったので、病院に行く日は
テーブルの上におやつと一緒にバス代と治療費が置いてあった。

このバス代を貯めた。
バスで走る道を歩けばバス代を貯金できる。
バス代がいくらだったのかも忘れたけど、よく歩いたなぁ。
バス通りだけではつまんないので、知らない道に紛れたり。
畑の中の農道でヒバリの声を聞いた記憶があるから、春から始めたんだな。

結局、いくらの本だったか、いつ買えたのかも忘れたが、
母親に本をプレゼントして「お母さん、煙草をやめて」と言った記憶だけある。

そんなことを思いながら、懐かしい5.6kmの道のりを歩いて帰った。

改めて母親に聞いてみた。
「なぁ、どうして煙草やめた?」
「お前が何だか煙草をやめられる本を買ってきたじゃない」
「本は読んだの」
「読んだかどうだか覚えてないよ」

このブログを読んでる子どもたち!
お父さんお母さんに煙草をやめて欲しければ11.2km歩きなさーい。

本日の自転車
まだまだまだまだ ロード封印の日々…
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