とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

まんぷく

2019-04-02 20:33:38 | TV
 「まんぷく」は面白かったのは言うまでもない。インスタントラーメン史は私の世代の人間にはすでに語りたいことだらけで、それをドラマにしたのだから失敗しようがないのだが、ドラマとしての完成度も高かった。完成度というよりも安心度といっていい。奇をてらうことはしないが、見ている人の気持ちになって毎朝楽しくなるような作りになっていた。やっぱりベテラン脚本家は違う。

 とは言え当たり前のことをしているようでありながらこのドラマにはしっかりとした工夫があった。最近の朝ドラは展開するたびに主要登場人物が総とっかえになるのだが、今回は違った。だからこそ松坂慶子が光った。桐谷健太もうさんくささが人間臭さに変化していった。牧瀬里穂や加藤雅也なども後半常にいい狂言回し役になっていた。内田有紀は死んでいながら最後まで出続けた。この安定感のなかで、役者さんたちは「自由」を得ていた。「安心・安全」の中で、みんなが家族のようなつながりを持てたのだ。視聴者も含めてである。

 もちろん安藤サクラという才能を主人公にした英断こそが最大の勝因である。ちょっとでも視聴率がおちると叩かれるというプレッシャーの中で、戦い抜いたスタッフの人たちに称賛を与えたい。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 萩原健一さんのこと | トップ | もう政治は信じられない »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

TV」カテゴリの最新記事