自民党は政治資金規正法改正案の修正に関し公明党、日本維新の会と合意した。どうもこの流れは出来レースのようである。もちろん出来レースであったにしても本当にいい改革ならばいい。しかし明らかに自民党の当初案は国民に反感を抱かせる案であり、修正した案はそれをある程度のところまで譲歩したというだけである。国民の満足いくまでの改革にはなっていないのはあきらかである。
上手くできた作戦であった。これによって公明党と維新は自民党に物申す党であるというイメージを手に入れた。自民は、多少は減るかもしれないが政治資金の企業による寄付の継続を手に入れた。何よりも維新の取り込みにも成功したのであり、まずは満足ということであろう。
さらにこの枠組みを完成させたことにより、都知事選挙の構図を明確にすることができ、小池百合子氏との連携も可能になった。
しかし本当の意味の対立の構図はまだ見えてこない。あきらかに企業に偏る自民と、生活者に偏る野党の構図になるべきであり、そのための対立点は企業団体献金の禁止、もしくは大幅な制限であるべきなのだ。そこを不透明なままにしてはいけないのである。