まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

Q.たくさん本を読んだそうですが、どれくらい読んだんですか?

2009-10-06 15:22:41 | 哲学・倫理学ファック
A.わかりません。

ご覧いただいている写真は私の研究室にある本棚です。
これは収容能力が相当高いスチールラックで、写真ではわからないと思いますが、
全面、二重に本が収められています。
反対側の壁には木製の本棚があって、こちらはスチールラックほど収納力はありませんが、
下の二段はやはり二重に本を入れてあります。
これらとは別に、文庫本用の本棚もあり、これも二重に本を詰めてあります。
自宅にも若干本はありますが、文庫本用の本棚2つか3つ分くらいでしょう。

さて、私は何冊くらい本を持っているんでしょうか?
まったくわかりません。
数えてみる気にもなれません。
たぶん 1,000冊は超えているでしょう。
でも 10,000冊には届かないだろうと思います。

そして、研究室に来た学生に必ず聞かれるのは、
「先生、この本全部読んだんですか?」
という質問です。
当然のことながら No です。
研究者が持っている本には3種類あります。

①全部読まなきゃいけない本
②必要なところだけ読めばよい本
③持っていればよくてイザというときにチラっと確かめられればいい本

このうち②や③の占める割合がむちゃくちゃ高いので、
ちゃんと全部読んだ本はほんの何割かだと思います。
ですので読んだ本というのは、写真に写っている中のほんの一部だけなわけです。
一度も開いていない本もけっこうあるはずです。
とはいえ、もはやどれが①でどれが②や③だったかも、
もうよくわからなくなっていますので、
どれくらい読んだのかは自分でもまったくわからないのです。

私なんかは蔵書が少ないほうです。
年輩の先生方なんかになると、壁面の本棚だけでは収納しきれなくて、
研究室の真ん中にも、まるで図書館みたいに本棚をズラッと並べ、
それでも入りきれなくて、床に平積みしてあるなんていう場合があります。
そうなってしまうと、ドアをノックしても紙に音を吸収されてしまって、
中にいるはずなのに、ノックに応えてもらえないなんていうこともザラになってきます。
地震なんかがあったらどうなるんだろうと心配で心配でしょうがないです。

心配ということでいうと、定年退職したあとこの本をどうすればいいのかというのも、
気の重い問題です。
うちの書斎には絶対に入りきれません。
最近は図書館とか古本屋さんも引き取ってくれないそうです。
こんな専門書を読む人たちは他にいませんからね。
そういうことも考えて、最近ではあまり本は買わないようにしているのですが、
それでもどんどん増え続けていっています。

そして、どんどん多忙化していて、本をじっくり読む時間はなくなっていっていますから、
「①全部読んだ本」 の割合はどんどん下がっていくのです。
というわけで、今回は申しわけありませんが、
「わかりません」 としかお答えのしようがありません。
ところで、みんなは自分が何冊読んだかわかっているんですか?
あるいは何本映画を見たか (DVDを含む) とかわかっているんですか?
自分のことでも意外とそういうことって把握しきれていないものですよね。

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