中日新聞の連載もの。
堀田あけみさん(椙山女学園大教授・作家)の「中日新聞を読んで」。
今回のテーマは「言葉を知る」というタイトルで書かれていました。
「旦那に敬語、まじありえねぇ」とママ友さんから言われたことがある。
最後まで私から話しかける時は、ほぼ敬語だった。
仕事で知り合った年長者なので敬語が抜けなかったのもあるが、夫が関東出身で普通に話すと通じにくいせいもあった。
敬語を使えば標準語に近くなる。
彼は言った。
今日びは日本全国、標準語じゃないのか。
10月20日付本紙朝刊の教育面「校閲貴社のほぉ〜げんワード」に「放課」「トキントキン」に「B紙」が「学校方言」として紹介された。
まさしくこれである。
私がデビュー作で担当さんから指摘されるまで知らなかったのは。
「方言は会話のみ、地の文には使わない」を徹底していたつもりだったのだが「放課』という単語はありません」とのこと。
休み時間というのだ、と聞いて仰天したものだ。
理解できるが使ったことはない。
逆にとがった鉛筆を「トキントキン」と表現する感覚は褒められたが、これも方言と知った。
「学校方言」という言葉は、今回が初耳である。
この年になっても知らないことは多く、お恥ずかしい限りだが、新しく知ることが残っているのはうれしくもある。
10代の頃から、校閲さんには本当にお世話になって、ときには厳しすぎるのではと泣きたくなることも、「今の若者はそんな言い方しません」と食い下がることもあったが、今もこうして新しい知識をいただいている。
ありがたい。
宮木あや子氏の小説に「校閲ガール」というシリーズがあってドラマ化もされているせいか、入学の時点で校閲の仕事に就きたい学生は多分、一般に予想されるより多くいると思う。
そのほとんどは、4年間でさまざまな仕事の存在を知り、進路を変えていく。
だが、日本語をきちんと知ろうと努力した結果は、人生のどこかで彼女たちを必ず助けてくれると思う。
この年齢になると、なかなか注意してもらえない。
気がつけば仕事相手は、ほぼ年下だ。
原稿が直しもなく、そのまま採用になるのが成熟なら良いのだが、遠慮であれば悲しい。
どうかこれからも忌憚なく、ご指導ご鞭撻を。
以上です。
>敬語を使えば標準語に近くなる。
彼は言った。
これはご主人の嘘では。笑い
奥様より年上だから、敬語で話してもらいたかったのでは。
ご主人の策略にはまったようで、ママ友さんからあきれられたのが分かります。
「放課」の方言は、分からなかったです。
私は岐阜県多治見市の出身なので。
愛知県の方言だと思います。
私が「放課」と言うと、かみさんからアクセントが違うといつも言われます。
10時から15分ぐらいの休憩。私は休み時間と言ってました。
「放課後」は、全国共通ですよね。
「B紙」、わらばん紙のことですよね。紙が薄茶色で、紙の質がB級なのかな。
値段が安かったです。
私は漢字を覚える時などに使っていました。ノートの上質な紙を使うのは勿体無いので。
たそがれマイ・ラブ 大橋純子