新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

12月4日 その2 スポーツ観戦の日だった

2016-12-04 20:57:44 | コラム
些か疲労気味だったので:

先週は月・火と定期検査と検診で国際医療研究センター病院に通った後は、2日に某商社が東京ビッグサイトで開催するファミリーフェアーに遠征したことを含めて毎日何処かに出かけていたので、本4日には疲労が蓄積したようだった。そこで、午前中に一度散歩に出た以外はジッとテレビでスポーツ観戦で過ごしていた。即ち、テレ朝の福岡マラソンから、バドミントンの全日本選手権の女子シングルス決勝戦、更に早稲田と明治のラグビー、ゴルフ日本シリーズ最終日といった具合で、休む暇?もなかったほど。

福岡マラソンはマスコミが支援する?市民ランナー・川内君が首尾良く「日本人1位」という何とも奇妙な結果を残したのは、彼の限られた素質(と体調不備とは怪しからんが)からすれば絶賛に値するとは思う。俗に言うと言うかマスコミ好みのことを言えば「練習は裏切らない」のだが、全体で3位ではどう評価すべきか迷ってしまう。バドミントンはオリンピックのお陰で我が国の女子が如何に優れているかを認識させて貰えたが、今日のランキング3位の佐藤が2位のオリンピック代表だった山口を大熱戦の結果で退けて優勝した辺りには、見ている方も感動させて貰えた。こういう良い試合を続けていれば、もっと人気が増して然るべきだろう。言うなれば「天晴れ」である。

さて、早明戦のラグビーである。個人的な偏見と言われるだろうが、私はNHKがこの伝統の一戦と持ち上げるのも気に入らなかったし、協会か学連か知る由もないが秩父宮ラグビー場がありながら、この試合だけ今は亡き国立競技場に持っていくのも気に入らなかった。近年は対抗戦グループが帝京大学に何連覇かを許し、清宮去った後の早稲田も往年の上手さ凄さも根性もなく、明治は旧態依然たるラグビーから脱却出来ずに低迷していたので、ほとんどテレビ観戦もしていなかった。

本日は2~3位決定戦というので、両大学がどのようなラグビーをするかに興味があって始めから見ていた。前半は明治がやや生まれ変わりかけたラグビーで大いにバックスに展開して往年の「前へ」ではなかったので何とかするかと思っていた。だが、スクラムで何度も早稲田に押されて反則を繰り返してとられている間に早稲田に追いつかれてしまった。しかし、シンビンで一人不足の状態で一本とって見せた気迫は賞賛に値するのだった。

しかし、如何せん力不足で大して良いラグビーをしているとも思えなかった早稲田にFW戦で負けていたのでは、僅差で負けたのも仕方がなかっただろう。最後の最後にあのキャプテンだったかが抜けていながらゴロバントを蹴ってしまった判断の悪さが全てだっただろう。早稲田の監督が山下大悟(こんな字だったか)だったのには時の流れを感じさせられた。明治のラグビーは未だ中途半端だ。

今年は帝京大学を見る機会もなかったので比較しようもないが、昨年までの帝京の力が維持されていれば早明は相手ではないとは思う。だが、その帝京も今年もまた筑波と良い勝負をしていたようだから、全国大学選手権ともなればどう転ぶかは解らないかも知れない。率直に言って、早明両校からはとても全日本代表に入れても良いかと思わせる素材が見当たらなかった気がする。そこまで育つには1年生ばかりの早稲田などには未だ時間を貸してやらねばならないのかと思っている。

最後がゴルフだが、誠に遺憾だったことは最後の最後に読売の18番ホールでずっと首位を走ってきた小平智がボギーを叩いて、見事なというか奇跡的なアプローチショットでピンそばに寄せてパーをとった朴相賢に優勝をさらわれたことだった。何で韓国勢にしてやられるのか!幾ら負ければ気が済むのかと情けない思いで見ていた。何故我が国のプロゴルファーが甘いかくらいは承知しているつもりだが、好い加減にしろと言いたい。私は集中力の不足だと確信しているのだが。

Jリーグチャンピオンシップ最終戦

2016-12-04 08:00:35 | コラム
矢張り弱い方が負けたのだろう:

昨夜の鹿島対浦和の決勝戦の2戦目は技術的な関心がないままに、何かが起きるかも知れないと期待して観戦した。テレビ中継と試合開始がほぼ同時だったので閃く余裕がなかったが、何となくすっきりしない感じだけが残った。但し、1戦目は白いユニフォームを着た方が優勢だったので、昨夜ももしかして白い方に分があるのかな程度の感覚で見ていた。昨夜の結論は「負けた方が弱かったのだ」かも知れない。野村克也風にいえば「負けに不思議なし」かな。

昨夜も技術を見せる試合展開ではなく「意余って力足りず」という諺の通りにはならず、双方とも「意もなく力も足りず」とでも言いたいような取り止めもないサッカーだったのはやや興醒めだった。言うなれば「勝ちたい」という「意」があるにはあったのだが、如何せんその「意」を表現するだけの「力が不足」した状態で、1戦目と同様にありもしない身体能力を使っての反則ととられる無駄な当たりが多いのが目立った。要するに乱暴なだけで綺麗な競り合いではないということ。

前半までは明らかに鹿島の方が組織的にパス攻撃を展開して見せてくれたが、ここでも我が国のサッカーの欠陥である「決めきる」だけの技量もなく、決定的な形を演出する司令塔も不在で、右側からピタリと興梠に合わせたセンターリングでの1点だけに終わってしまった。私には両テイームとも何故あれだけ不正確であるか、バーの上を通過するシュートしか出来ないのかが解らない。興梠は右から来た球に私が信奉する理論通りに右足で合わせたが、ほとんどの場合に逆の足で不正確なシュートをしてしまう訳が解らない。指導者は子供にどういうサッカーを教えたのか問い質してみたい衝動に駆られる。

個人的な批評をしてみたい。私は鹿島の金崎は代表に来た時の役立たず振りしか見ていなかったので、余り評価していなかった。だが、昨夜は原口と似たような感じで懸命に攻守に走り回り「やってやろう」との意欲を見せたし、あの同点にした際のヘデイングも我が国サッカーの通弊である「上がり過ぎ」ではなく、自分の前に十分なスペースを残してセンターリングに飛び込んで頭で合わせたのは良いプレーだった。やれば出来るじゃないかだった。

次は最大の敗因を作った浦和の槙野。私は彼は確か一度海外に出て行って舞い戻ったと記憶するが、全日本代表に選ぶべきタマではないと思っている。昨夜も良く守ってはいたし、積極的に前線に上がって意欲を見せていた。だが、あの鹿島の鈴木のフリーの突進に後ろから当たって止めようとした作戦は解らないのでもないと少しだけ同情はする。しかし、1点を失えば致命傷だという判断が出来なかった甘さを非難したい。少しだけ彼の瞬間の判断を察すれば「最悪PKになっても外すこともあり得るから反則で止めても良いか」とでも判断したのだろうが、結果的には大失策になってしまった。

両テイームを纏めて批判すれば、勝ちたいし勝たねばならないとの意欲は解るが、その意欲を無駄な反則で表現するのは稚拙だ。いや、当たり方が未熟だ。あの程度の当たり方ではオーストラリアや韓国の激しさの前では通用しないだろう。競り合いの際にも体をぶつけ合うだけではなく、何か技術があるはずだ。また、当たられる方にもフェイントその他の技巧が不足しているように見える。それに双方ともトラッピングとストッピングの悪さが目立つ。足下にボールをコントロールする基礎が出来ていない。それに両方とも自分の足下にパスが届くまで突っ立っているのもおかしい。あれでは早めに寄せられたら負けるのは当然だ。

私は以前から浦和と鹿島のサッカーが好みではなかったので、如何なる結末になるかというだけの興味で観戦した。結局は「決定力不足」と「当たられても負けない基本的な身体能力不足」と、上記の「基本技が出来ていない」等の我が国のサッカーの問題点が凝縮されて出てきたような試合だったと思う。浦和がどの程度の”time of possession”だったか知らなかったが、ホームの利を活かすことが出来なかった(精神的?)弱さが奈辺にあったのかをじっくりと反省して貰いたいと思う。