新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

フットボールの社会人選手権

2016-12-13 08:58:53 | コラム
QBの力量の差が試合を決めたか:

昨夜はシーズン中に一度も試合を見る意欲も機会もなかった社会人の日本一を決める試合をテレビ観戦した。その中継がNHKのBSであると知るまで対戦する2テイーム(two opponentsなどと言うようだ)が何処かすら知らなかった不熱心振りだった。富士通フロンテイアーズとオービックシーガルズだった。

何年か前までは欠かさず東京ドームに観戦に出かけていたものだったが、現在の体調ではあの人混みと決して綺麗とは感じさせないドーム内の空気を考える時、見送ることが風邪やインフルエンザ等の最善の予防策と考えるようになった。残念だが命は惜しい。

試合開始前に両テイームが現れたところでの得意の閃きでは、何となく赤い方が勝つように感じた。赤い方とはそういう色のユニフォームを着た富士通フロンテイアーズのことである。しかし、オービックシーガルズの1番をつけたラインバッカーだったと思うが、事前のインタビューでは「富士通を0点に抑えて勝つ」と言っていたのか妙に印象的だった。

しかしながら、昨年も出ていたと記憶する富士通のアメリカはルイジアナテック出身のQB、キャメロンは最初のドライブでオービックのエンドゾーンに迫り、タッチダウン(TD)は逃したもののフィールドゴール(FG)で3点を獲得して1番さんの意気込みをフイにさせてしまった。

オービックにはその昔、と言っても8~9年ほど前のことだったかも知れないが、日大フェニックスを憎らしいほど翻弄して見せた法政大学トマホークスのQBだった菅原が健在だったと思ったが、出てきたQBは新加入というUCLA出身のニューハイゼル(Neuheisel)という長身・長髪の選手だった。私はシーガルズの新監督・古庄の失敗はこのQBを前半に使い続けたことだと思っているほど、ニューハイゼル君はテイームのモメンタムを失わせてしまったほど不出来だった。

3Qからは菅原を出してきたが時既に遅く、結局はそこでのFGによる3点だけに終わってしまった。私にはこの両者にどれほどの力の差があったか不明だが、一度波に乗せてしまったフロンテイアーズは何をやっても上手く行くのに対して、シーガルズは解説の有馬が不運だったとまで言ったような厳しい判定を2~3度されて大きくヤーデー時を失ってしまった辺りに、アメリカ系の球技はモメンタムのスポーツだとあらためて思わせてくれた。

確かにシーガルズは何とか守っていたので、FGによる9点は失ったが、TDは3Qに一本許しただけだった。それでも一旦失った流れを如何ともしがたく、3度もセンターがここぞという時にスナップバックを失敗するなど、私がこれまでに見たことがなかったようなミスが多かった。

キャメロン君はシーガルズの厳しいパスデイフェンスにあって、彼自身のキープによるランプレーを多用してヤーデージを稼いだことも手伝ったかMVPを獲得していた。この富士通フロンテイアーズと来年1月3日に日本一を決定するライスボウルで対戦するのが、18日に甲子園で対戦する早稲田大学対関西学院大学の勝者だ。大学生がこのNFLのキャンプにも参加したと聞かされたQBを何処まで止められるかが勝敗の一つの分かれ目となるだろう。