犬養万葉今昔―犬養孝先生著「万葉の旅」を訪ねて

犬養孝先生名著「万葉の旅」記載の万葉故地309箇所を訪ね、先生が撮られれたのと同じ場所に立った写真撮影を目指す紀行。

■日めくり万葉集Vol・2(212)三諸は

2013年07月20日 | 日めくり万葉集
NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。

【二月一日】放映分

みもろは 人のる山 もとは 馬酔木あしび花咲き すゑは 椿花咲く うらぐはし山ぞ 泣く子る山
三諸みもろやま みんな大切だいじと まもる山 ふもと一面 咲き 峰一面に 椿咲く うるわし山や この山は 泣く児あやす みなして守る》
                          ―作者未詳―(巻十三・三二二二)

【万葉歌みじかものがたり】《春さりれば》

 十三に 集めしは
 に大和の 長歌群
中身雑歌ぞうかに 相聞歌そうもんか
問答 挽歌ばんかに 比喩ひゆの歌
 の順序は 種類ごと
並べられてる  国別に

雑歌ぞうかうたうは 山や川 国や湖 海景色けしき
めてあがめて 加護かご祈る 国の栄えは 永久とこしえ
地霊ちれいこのわし 守れよと 旅行く空の 無事祈る
配流ながされ旅は なおつらい 戻り出来るや 地の神よ


先ずの登場 春秋はるあきめで
 は鶯 花咲き誇る
   
冬こもり 春さり来れば あしたには しらつゆ置き ゆふへには かすみ棚引く 風の吹く ぬれしたに 鴬鳴くも
《春たら 朝に白露しらつゆ 草に置き 夕べかすみが 棚引たなびくよ 春風吹いて こずえした 鶯しきり 鳴いとおる》
                          ―作者未詳―(巻十三・三二二一)
   
みもろは 人のる山 もとは 馬酔木あしび花咲き すゑは 椿花咲く うらぐはし山ぞ 泣く子る山
三諸みもろやま みんな大切だいじと まもる山 ふもと一面 咲き 峰一面に 椿咲く うるわし山や この山は 泣く児あやす みなして守る》
                          ―作者未詳―(巻十三・三二二二)
   
秋は黄葉もみじが 山飾り立て
插頭かざしにとて 手折たおりて帰る

かむとけの かをる空の 九月ながつきの 時雨しぐれの降れば 雁がねも いまだ来鳴かぬ 
稲妻いなずまの 鳴るそら雲が 立ちめて 九月の時雨しぐれ 降る時分じぶん 雁はまだ来て 鳴かんけど》
神奈備かむなびの 清き御田屋みたやの かきの 池の堤の ももらず 斎槻いつきの枝に 瑞枝みずえさす 秋の黄葉もみちば
神奈備かんなびやまの ぁ守る 小屋のまわりの 池堤 そこに生えてる つきの木の 伸びた枝々 色づいた》
まき持てる 小鈴もゆらに 手弱女たわやめに 我れはあれども 引きぢて みねもとををに ふさ手折たをり 我は持ちて行く 君がかざしに
《手にした小鈴 揺り鳴らし か弱いうでを 差し伸ばし 枝を引き寄せ 仰山ぎょうさんの 黄葉もみじ折り取り 持ち帰る あの人飾る 插頭かざしにとて》
                          ―作者未詳―(巻十三・三二二三)
 百足らず=百に足らない→五十<い>)
ひとりのみ 見れば恋しみ 神奈備かむなびの 山の黄葉もみちば 手折たをつ君
《なぁあんた 神奈備かんなび黄葉もみじ 独り見て 見せとなったで 手折たおって来たで》
                          ―作者未詳―(巻十三・三二二四)



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