犬養万葉今昔―犬養孝先生著「万葉の旅」を訪ねて

犬養孝先生名著「万葉の旅」記載の万葉故地309箇所を訪ね、先生が撮られれたのと同じ場所に立った写真撮影を目指す紀行。

■日めくり万葉集Vol・2(019)まかなしみ

2011年06月08日 | 日めくり万葉集
NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。

【四月二十一日】放映分

かなしみ ればこと さなへば 心のろに 乗りてかなしも

 《きな児と 共寝たら五月蝿うるさい 寝なんだら 胸が詰って せつてならん》
                          東 歌―(巻十四・三四六六)



【万葉歌みじかものがたり】《よにもたよらに》

 にした恋は 嬉しいが なんぼうても せつないで

いとしあの児と 結ばれしたが
 の不思議さ 結ばれた後
恋しせつい 逢いたい心
逢えば 逢うほど 切なさ募る

芝付しばつきの 御宇良崎みうらさきなる ねつこぐさ 相見ずあらば れ恋ひめやも
御宇良崎みうらさき えるねつこの 草ちゃうが うて共寝んけりゃ 恋焦こがれはせんに》
                          東 歌―(巻十四・三五〇八)
かみ 伊奈良いならの沼の 大藺草おおゐぐさ よそに見しよは 今こそまされ
大藺草おおいぐさ はげしに繁る わしの恋 知る以前まえよりも 今が激しで》
                          東 歌―(巻十四・三四一七)
 柿本朝臣人麻呂歌集に出づ)
足柄あしがりの 安伎奈あきなの山に こ船の しりかしもよ ここばがたに
安伎奈山あきなやま 船ろすんは うしろ引き 朝帰るんも 後髪うしろ引きやで》
                          東 歌―(巻十四・三四三一)
足柄あしがりの 土肥とひ河内かふちに 出づる湯の よにもたよらに 児ろが言はなくに
《足柄の 土肥とひみたい 揺れるな 気持あの児が 持つもんかいな》
                          東 歌―(巻十四・三三六八)
栲衾たくぶすま 白山風しらやまかぜの なへども 子ろが襲着おそきの ろこそしも
《山風が 寒て寝られん あの児欲し あの児の上着うわぎ あるだけしか》
                          東 歌―(巻十四・三五〇九)
かなしみ ればこと さなへば 心のろに 乗りてかなしも
きな児と 共寝たら五月蝿うるさい 寝なんだら 胸が詰って せつてならん》
                          東 歌―(巻十四・三四六六)
昨夜きそこそば 児ろとさしか 雲のうへゆ 鳴き行くたづの 間とほく思ほゆ
昨晩さくばんに 共寝たとこやのに 雲上くもうえの い鶴のや えろ以前まえみたい》
                          東 歌―(巻十四・三五二二)
春へ咲く ふぢ末葉うらばの 心安うらやすに さる夜ぞなき 児ろをしへば
《春来ても 心安らに 寝るない お前思うて 悶々もんもんとして》
                          東 歌―(巻十四・三五〇四)


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