犬養万葉今昔―犬養孝先生著「万葉の旅」を訪ねて

犬養孝先生名著「万葉の旅」記載の万葉故地309箇所を訪ね、先生が撮られれたのと同じ場所に立った写真撮影を目指す紀行。

■日めくり万葉集Vol・2(123)面形の

2012年07月11日 | 日めくり万葉集
NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。

【九月十五日】放映分

面形おもかたの 忘れむしだは 大野ろに たなびく雲を 見つつしのはむ
《顔つきを 忘れかけたら 野の原に なびく雲見て あんたしのぶわ》
                          ―東 歌―(巻十四・三五二〇)

【万葉歌みじかものがたり】《今のり道》
 ともなれば 死も覚悟
  情が濃くなる 二人仲


 に出るのも 男の勤め
辿たどる山坂 苦労は絶えず
やまい 盗賊とうぞく いつ何時なんどき
夫婦みょうとなりゃこそ 案じる心

信濃道しなのぢは 今の墾道はりみち 刈株かりばねに 足踏ましなむ くつけ我が
信濃道しなのみち 新し道や 切り株で 足痛めなや くつきあんた》
                          ―東 歌―(巻十四・三三九九)
汝背なせの子や 等里とり岡道をかぢし 中だ折れ し泣くよ 息衝いくづくまでに
《あんた行く 等里道とりみち曲がり 影隠れ うち胸詰まり 泣きに泣いたで》
                          ―東 歌―(巻十四・三四五八)
会津嶺あひづねの 国をさとおみ 逢はなはば しのひにせもと 紐結ばさね
会津嶺あいずねの 国はなれたら 逢われへん しのよすがに 紐結んでや》
                          ―東 歌―(巻十四・三四二六)
馬来田うまぐたの ろの小竹ささ葉の 露霜つゆしもの 濡れてなば は恋ふばぞも
馬来田峰まくたみね 山の笹葉の 露に濡れ 行ったらお前 さみしいやろな》
                          ―東 歌―(巻十四・三三八二)
妹がかど いやとほそきぬ 筑波つくは山 隠れぬほとに 袖ば振りてな
《あの児ん とおなってくで 筑波山 隠れんうちに 袖振っとかな》
                          ―東 歌―(巻十四・三三八九)
馬来田うまぐたの ろにかく かくだにも 国のとほかば が目りせむ
馬来田峰まくたみね かげ隠れたで わしの里 とおに来て仕舞た あぁ顔見たい》
                          ―東 歌―(巻十四・三三八三)
恋ひつつも らむとすれど 木綿間山ゆふまやま かくれし君を 思ひかねつも
がれるが 辛抱しんぼ我慢と 思うけど 山が隠した あんた恋しで》
                          ―東 歌―(巻十四・三四七五)
面形おもかたの 忘れむしだは 大野ろに たなびく雲を 見つつしのはむ
《顔つきを 忘れかけたら 野の原に なびく雲見て あんたしのぶわ》
                          ―東 歌―(巻十四・三五二〇)
み空行く 雲にもがもな 今日けふ行きて 妹にことひ 明日あす帰り
《空を行く 雲なりたいな 今日行って お前と話し 明日あした帰るに》
                          ―東 歌―(巻十四・三五一〇)



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