犬養万葉今昔―犬養孝先生著「万葉の旅」を訪ねて

犬養孝先生名著「万葉の旅」記載の万葉故地309箇所を訪ね、先生が撮られれたのと同じ場所に立った写真撮影を目指す紀行。

■日めくり万葉集Vol・2(004)面形の

2011年04月13日 | 日めくり万葉集
NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は ご覧になれません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。

【三月三一日】放映分

面形おもかたの 忘るとあらば あづきなく をとこじものや 恋ひつつらむ

面差おもざしを 忘れる時が あるんなら あたら男が がれるもんか》【正述心緒】
                         ―作者未詳 巻十一・二五八〇



【万葉歌みじかものがたり】山鳥やまどりの》

どんな威張いばって にしても
恋に落ちたら 男はみじ
日頃ひごろ言うこと 何処どこ行て仕舞しも
慣れん恋路に 狼狽うろたえばかり

大夫ますらをと 思へる我れを かくばかり 恋せしむるは しくはありけり
《男やと おもてるわしが なんのこと 恋に落ちるて どう仕様しょもないな》【正述心緒】
                         ―作者未詳 巻十一・二五八四
 
面形おもかたの 忘るとあらば あづきなく をとこじものや 恋ひつつらむ
面差おもざしを 忘れる時が あるんなら あたら男が がれるもんか》【正述心緒】
                         ―作者未詳 巻十一・二五八〇
 
つるぎ大刀たち 身にふる 大夫ますらをや こひといふものを しのびかねてむ
《身に大刀たちを びたこのわし 男やに えきれんのか 恋のごときに》【寄物陳思】
                         ―作者未詳 巻十一・二六三五
 
すがの根の ねもころいもに 恋ふるにし 大夫ますらをごころ 思ほえぬかも
心底しんそこに あの児に恋し 男やに しっかりごころ くして仕舞しもた》【寄物陳思】
                         ―作者未詳 巻十一・二七五八
 
独り寝る夜に  夜更けは長い
寝付き出来んで 転々てんてん
思うあの児が まぶたに浮かび
よるじゅうつうつ 夜明けが近い

あかときと かけは鳴くなり よしゑやし ひとりは けば明けぬとも
《朝来たと にわとりくが どでもえ ひとり寝るや 何時いつなと明けや》【寄物陳思】
                         ―作者未詳 巻十一・二八〇〇
 
思へども 思ひもかねつ あしひきの 山鳥やまどりの 長きこの
《忘れとこ 思うけどまた 思て仕舞う ひとり寝ならん この長いに》【寄物陳思】
                         ―作者未詳 巻十一・二八〇二
 
あしひきの 山鳥やまどりの しだり尾の 長々ながながを ひとりかも
《山鳥の 長いで この長い よるひとりで 寝んならんのか》【寄物陳思】
                         ―作者未詳 巻十一・二八〇二 或る本



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