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犬養万葉今昔―犬養孝先生著「万葉の旅」を訪ねて

犬養孝先生名著「万葉の旅」記載の万葉故地309箇所を訪ね、先生が撮られれたのと同じ場所に立った写真撮影を目指す紀行。

■日めくり万葉集Vol・2(083)朝髪の

2012年01月21日 | 日めくり万葉集
NHK教育TVで「日めくり万葉集」第2弾が始まりました。
平日の午前中ということで 勤めの方は 見る機会に恵まれません。
また 見落とされた方も 居られるやも知れません。
そこで ここで取り上げて 訳し・「みじかものがたり」を 掲載したく思います。
ご覧下さい。

【七月二十日】放映分

朝髪の 思ひ乱れて かくばかり 汝姉なねが恋ふれぞ いめに見えける

《髪乱し 寝られんほどに うちのこと 恋しがるから 夢見るやんか》
                         ―大伴坂上郎女おおとものさかのうえのいらつめ―(巻四・七二四)
 

【万葉歌みじかものがたり】 と我れは》

大嬢おおいらつめは 家持妻問い重ねの後 とついで行った
佐保 大納言邸の 跡取り嫁として 同居の所帯だ

よわい 十八の花嫁
甘やかされて の育ちか 実家が恋しい
今日も今日とて 坂上郎女いらつめは 追い返しに 心をくだ

 居て欲しいは やまやまなれど・・・)
ひさかたの あま露霜つゆじも 置きにけり 家なる人も 待ち恋ひぬらむ
 もう帰り 露や霜かて 置いてるで 家で待つ人 心配しとる》

玉主たまもりに 玉はさづけて かつがつも 枕と我れは いざ二人寝む
《ご主人に お前返して もうわたし 枕かえて 寝さしてもらう》
                         ―大伴坂上郎女おおとものさかのうえのいらつめ―(巻四・六五一~二)

 そう言えば 
昔 所有田地でんち差配さはいで 跡見庄とみのしょうへ出向いた折 
あの 子 家で泣き暮れていたことがあった)
常世とこよにと 我が行かなくに 小金門をかなとに もの悲しらに 思へりし 我が児の刀自とじを 
《あの世行く 訳でもいに もんに立ち 悲ししてた 我が娘》 
ぬばたまの 夜昼よるひるといはず 思ふにし が身はせぬ なげくにし 袖さへ濡れぬ かくばかり もとなし恋ひば 古郷ふるさとに この月ごろも 有りかつましじ
《夜るだけちごて 昼間でも 思い出したら 身は痩せる 嘆く涙は 袖濡らす こんな心に かるなら この故郷さとって 幾月も じっと出けへん 心配で》
                         ―大伴坂上郎女おおとものさかのうえのいらつめ―(巻四・七二三)
朝髪の 思ひ乱れて かくばかり 汝姉なねが恋ふれぞ いめに見えける
《髪乱し 寝られんほどに うちのこと 恋しがるから 夢見るやんか》
                         ―大伴坂上郎女おおとものさかのうえのいらつめ―(巻四・七二四)

(帰したら 帰したで こっちが さみしくなる 母娘おやこなんやなぁ)
うち渡す 竹田の原に 鳴くたづの ときし が恋ふらくは
《鳴くつるは 引っ切り無しや それみたい あんた思うん 絶え間無しやで》
早川はやかはの 瀬にる鳥の よしを無み おもひてありし が児はもあはれ
《瀬早よて 羽根休めどこ ない鳥か あの子どしてる しずんどらんか》 
                         ―大伴坂上郎女おおとものさかのうえのいらつめ―(巻四・七六〇~一)


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