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View of the World

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流行歌をもうひとつ

2021-08-28 11:32:22 | 超日常的な事への想像力
 前回は「もしも月給が上がったら」という愉快な歌をご紹介しましたが、同じ昭和12年に発売され、もっと大きなヒットとなった歌があります。「ーーああ それなのに」です。
 「空には今日もアドバルン
  さぞかし会社で今ごろは
  お忙しいと 思ったに
  ああそれなのに それなのに
ねえ
怒るのは 怒るのは
  あったり前でしょう」

 さてこの若妻は何を怒っているのでしょうか? 作詞家は一言も語っていません。
 でもこういう歌詞から、ストーリーを頭の中で組み立てることができる人たちが多数いたからこそ、この歌は大ヒットしたのです。
 しかもこういう歌を「俗っぽい」などと軽蔑せず、気楽にエンジョイできる広い心を持った人々が・・。
 前回と同じように、気楽さに込められた日本人と日本文化のよさを味わって下さい。













日本文化の本質さらりと歌った流行歌

2021-08-26 10:34:50 | 超日常的な事への想像力
 流行歌という言葉は戦後だいぶ長く使われていましたが、やがて「歌謡曲」に座をゆずりました。しかし流行歌全盛時代の歌と社会を語る場合にはやはり「流行歌」でなければ気分が出ません。
 昭和12年(1937年)に「もしも月給が上がったら」という歌が発売され、大ヒットしました。男女のデュエットです。

 女「もしも月給が上がったら 私はパラソル買いたいわ」
 男「僕は背広とネクタイだ」
 女「上がるといいわね」
 男「上がるとも」
 女「いつごろ上がるの いつごろよ?」
 男「そいつが分かれば 苦労はない!」
 
 今でもテレビで時々歌われています。さてこの歌には非常に貴重な、日本の文化、日本人のメンタリティ、「会社および経営者に対する信頼」といったものが歌われています。経営者を「敵」とばかり見る文化圏にはない思想です。「どこがそうなのか」いろいろと想像力をめぐらせて、楽しんでください。

竹ヤリ精神とコロナ対策

2021-08-21 11:04:54 | 超日常的な事への想像力
 政府も都府県も久しくコロナ対策で迷走しています。緊急事態宣言を発令したりひっこめたり、あらかじめ決めた期限」を簡単に延長したりで、およそ定見とか信念といったものが感じられません。有功な科学的な対策は、ワクチンを緊急に全国民に接種することでしょう。それなのに彼らは「自粛」に頼っています。「科学」よりも「精神主義」の方がすぐれていると言わんばかりです。

 かつて日本人は、米軍と本土決戦の時が来たら、竹ヤリで戦うのだと決めていました。これを表立っ批判したメディアはありませんでした。およそ非科学的で精神の優位を信奉する心ほど危険なものはありません。政府も都道府県の知事各位も、早くこの事実に目覚めてほしいものです。

モンゴルの文化・教育・価値観などをもっと学ぶ必要があるのではないか?

2021-07-19 12:36:26 | 超日常的な事への想像力
 もっと刺激的なタイトルも考えていました。「モンゴルから見れば日本の相撲はマイナーリーグ?」というものです。しかしそれでは反発が大きすぎると思い、より肯定的で謙虚なタイトルにしたつもりです。
 
 18日の千秋楽。白鵬・照ノ富士の熱戦はいうまでもなく、幕内で勝ち越した力士中、モンゴル勢のなんと多かったことか? 逸ノ城、豊昇龍など錚々たるもので、日本の正代、高安などの不振とは対照的でした。なぜこういうことになるのか? 今まで相撲記者たちは「モンゴル勢はハングリーだからだよ」といとも簡単に切り捨ててきました。しかしそれではもはや説明がつきません。彼らがかくも強い原因は他にあると見るべきです。我々は彼らの幼少年時代、学校で受けた教育、生きがいとする価値、両親・祖父母などから受けてきた愛情の姿などについて、なにほどのことを知っているのか? それらをもっと総合的に、もっと謙虚に学ぶべきだと思います。相撲報道は、もはやスポーツ記者たちの知的領域を越えた。マスコミは急遽報道体制を変えるべきです。