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「大きすぎてつぶせない」、預金者は意に介さず!

2016-04-29 05:59:43 | 経済・金融・投資
「大きすぎてつぶせない銀行」が好きではないという人はたくさんいます。しかし、こうした銀行へ預金することに今なお満足している人も多い。利息などないに等しいにもかかわらずです。

 1-3月期は大手米銀にとって波乱含みでしたが、預金の流入は続いました。これは本来なら失望に陥っていたかもしれない1-3月期に浮上した、いくつかの明るい材料の一つでした。

 米連邦準備制度理事会(FRB)の統計によると、大手銀4行(JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴ、シティグループ)の預金残高は1-3月期末時点で総額4兆2000億ドルでした。前期比2.1%の増加で、米銀全体の預金の伸びを上回りました。

 確かに、大手銀の預金は前年同期に比べるとやや減少しました。だが、これはJPモルガンが昨年、バランスシートを縮小して保有すべき余剰資本を減らすため、いわゆる非オペレーショナル預金(日々の現金管理に関係しない遊休の法人預金)を削減したことを反映している公算が大きいのです。

 銀行にとってこれは朗報と言えます。近年は大手銀への預金流入が負担となっていました。融資需要が弱く、預金の全てを活用できなかったためです。これが証券保有の拡大につながりました。

 しかし、1-3月期はバンカメとシティ、ウェルズ・ファーゴの総融資額が5.8%増加しました。つまり、各行は預金をさらに運用へ回すことができます。実際、総融資額が前年同期比11%増加したJPモルガンでは、1-3月期の預貸率が前年同期の56%から64%へ大きく上昇しました。

これが強みとなる理由は次の通りです。バンカメが約7070億ドルの有利子預金に支払った利回りは1-3月期の平均が0.08%にとどまりました。一方、約8930億ドルの融資や貸し出しで手にした利回りは平均3.74%でした。これは約4000億ドルの有価証券で得た利益(市場関連の調整を除く)の2.45%を上回ります。従って、融資が伸びれば各行は少なくとも正味の利ざやを維持できるのです。

 当然ながら、1-3月期は市場の混乱や取引活動の減少、長期利回りの低下といった他の大きな悪材料を打ち消す上で、これだけでは不十分でした。しかし、預金が増えていなければ状況はさらにひどかったかもしれません。少なくとも、大手銀の預金者は「大きすぎてつぶせない」ことに腹を立ててはいないようです。(ソースWSJ)

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