あとだしなしよ

Japanese text only..
落書きブログです。
報道記事の全引用は元記事消去への対応です。m(__)m

八月の狂詩曲

2008年12月27日 | 日本映画
監督:黒澤明
出演者:村瀬幸子、井川比佐志
1991年

なんともゆったりとした映画で反戦反核、原爆後遺症の重たいテーマの裏に、淡々とエピソードが積み重なれて行く。こんな雰囲気の映画は今でこそ珍しいものではないが、この手の雰囲気の作品を開拓したのも黒沢監督なのであろうか。ラストの嵐の中の全力疾走のシーンは、バンツマが決闘高田馬場で見せた演技の様であった。ここを走りなさい。何回でも。つんのめりながら、転びながら、走る。おばあちゃんは風にふきとばされそうになりながら、必死になって傘を両手で持って、よたよたと歩く。孫たちが全力で追いかける。お母さんもお父さんも追いかける。顔をクシャクシャにして、ぬれているのは涙なのか雨なのかわからない。傘がぼわっと開く音。チャンバラシーンに刀の音とかの効果音を始めていれた監督らしいと思った。かなり長いシーンだが、たぶん同じ映像はないはずで、何回も何回も撮影されたと思われる。ここにきての新境地なのはさすが。乱とか夢とかより、こっちのほうが全然好きだ。

デルス・ウザーラ

2008年12月14日 | 日本映画
製作年 : 1975年
監督:黒澤明
製作国 : ソ連

BSで録画したあったのをようやく見る。
極東ロシアのアジア系少数民族のデルス・ウザーラさんとロシア軍の探検隊の隊長との文化人類学的な話。デルス・ウザーラさんは朝鮮や中国以外のアジア系の少数民族でアイヌ系と近い感じがした。シベリアタイガの森林に住む猟師。とにかくロケハンがほとんどでタイガや河、湖といった大自然の中での寒さなどの過酷な撮影に思えた。猛吹雪など。黒沢作品の中でもロケばかりの唯一のものではないのか。だけど撮れいている映像はすばらしい。撮影にも時間がかかっている気がした。この作品で以前の日本映画と決別したかの印象があり、クロサワ最後の傑作に思えた。「影武者」や「乱」など大作の割には(大作だから)イマイチな印象がある。今見れば別の見方もあるのかもしれないが。
このへんの少数民族の人たちも、現在ではロシアへの同化が進んでいるようで民族消滅の危機にあるとの話も聞き、またタイガも地球温暖化とやらとか森林伐採で減少しているそうで、それはとても愚かなことだと思う。
時代設定は大正時代。大日本帝国との領土獲得争いの時代。とても嫌な時代。
シナリオの裏側に、大男(黒沢監督)のやさしさを感じる作品。

緒形拳さん

2008年10月25日 | 日本映画
緒形拳さんの追悼番組のNHKアーカイブスを見た。

大河ドラマ「太閤記」第42回本能寺 (1965年制作) 

昭和40年だと、内田吐夢の「宮本武蔵 一乗寺の決闘」の翌年か。
なんだか少し似ている雰囲気がした。
熱くてとっても面白かった。
この時代の大河ドラマは演出が過剰じゃなくて
好いね。
もっと見たいなあ。

続いて、「源義経」の緒形拳さんの弁慶仁王立ち??のシーンもすごかった。

緒形拳さんというと、今村昌平の映画で見たな。。

「女衒」と「復習するは我にあり」と
「楢山節考」

「復習するは我にあり」の無表情な殺人者の役は、
とってもこわかった。

BSあたりで追悼番組をやってくれないかなあ。。

橋本忍さんインタビュー

2008年05月01日 | 日本映画
橋本忍さんのインタビューを見る。そのなかで七人の侍を作る前に二つボツになった脚本があったそうで、その際に研究された昔の武士の話が面白かった。昔のびんぼう武芸者はどうやって武者修行をしていたのか?メシはどうやって食っていたのか?武者修行で各地の道場を訪問して手合わせをするのだが、そのときに道場で夕飯を食わしてくれる。また朝の出発時には飯をもらえたそうだ。これで修行の旅が続けられる。でも道場が無い場合はどうするのか。。その場合は寺を訪ねる。その場合も夕飯と朝飯は貰えたそうだ。しかし、寺もなかったらどうするのか。そのときは百姓の村を訪ねる。当時野盗などで物騒だった農村を賊から守るのだそうだ。この、他の脚本を描く為に調べた武者修行の貧乏侍の話が七人の侍の発想の元となったそうだ。資本主義ぢゃないのだ。また、脚本を練るときは脚本を書いた紙を旅館の広い部屋に広げて、このシーンはいらないとか、こっち持ってきてとかのブラッシュアップをしたそうだ。「種も仕掛けもありません」ではなく、「種も仕掛けも盛りだくさん!」だそうだ。また、駆け出し時代勤め人をしながら脚本をかいたそうで、それは朝の通勤の1時間45分を利用して作られたそうだ。このエピソードのあとにも一見無駄で非合理的にも見える長距離の汽車による移動の際に発想の転換が得られたお話をされていた。この汽車でも移動時間がなにかのキーワードになるような気もする。競輪の戦術のマクリの方法で本を書いたという、「砂の器」の話など興味深かった。氏は競輪好きだそうで、黒沢監督に「君は博打打ちだ」と言われたのが印象に残ったそうだ。現在「わたしは貝になりたい」の脚本を書き換えたリメイク版が作成されているそうだ。

番組で紹介される映画の全部がおもしろそうで、みんなみたいと感じた。

江分利満氏の優雅な生活

2008年03月06日 | 日本映画
江分利満氏の優雅な生活
昭和38年、1963年東宝
監督:岡本喜八
出演:小林桂樹 新珠三千代 矢内茂 東野英治郎 英百合子 大楠道代
広告会社のダメ社員が自伝的な小説を書いて直木賞を受賞する話。その自伝が映画の内容となる。彼の結婚のエピーソードとか。彼の父親は明治生まれの実業家だが東野英二郎がしょぼい人物として演じるので威圧感はまるでない中小企業の社長さんといった雰囲気。だが、彼は戦争成金で戦争が終われば不景気になり、会社が倒産するので再度戦争が始まることを望んでいる。作家の彼は戦時中にプロガンダにあおられ、戦争賛辞にだまされて軍隊に入隊した。彼は宣伝したやつらや父親を憎む。戦争を完全否定している。この世代は現在80代の半ばのひとだとおもう。このへんの視点は第一次世界大戦を否定的に描いた「西部戦線異常なし」のようだと感じた。
岡本監督らしい演出やカット割りが面白かった。初代ウルトラマンに出演されていた役者さんがちらりほらりと見ることができた。二瓶正也さんや桜井浩子さん。

いつか読書をする日

2007年12月09日 | 日本映画
いつか読書をする日
2004年、スローラーナー
監督;緒方明
出演;田中裕子、岸部一徳

田中裕子さんといえば現在の日本を代表する大女優だと思うのだが、不思議と映画の出演は少ないよう。彼女の若い頃の代表作はジュリーと共演した寅さんであろうか。日本映画界はあの田中裕子のベストな姿を後世に残せたのであろうか。。なんか盆地で市電が走っていて、ここはどこだろうと思っていたらな長崎であった。地方都市ではまだまだ路面電車が走っているところも多いが、時代遅れだなんて思わない。バスと市電ってどっちが省エネなんだろうって映画とは関係ない…独身のふつうより地味な女性の話で、ジミな話というかほとんどの人の人生は地味なわけでして、あんな生き方もしゅっとしていてすごく素敵だ。男も二枚目ではないが、なんだか男らしい人物である。児童虐待の現場はとてもリアルで悲しい現実に思えた。彼女は牛乳配達とレジ打ちの仕事をしているのだが、実はとても読書家で、家の本棚には本がたくさんある。牛乳配達はハタチから続けているそうで、なにが楽しいのかわからないところもありますが、それが生き甲斐なんだそうだ。そしてそれは、すばらいいことだ。いまどきに牛乳配達を頼んでいるのは老人家庭が多いよう。クライマックスに雨が降る。それは悲しい恋愛の結末を予感させ、まちうける運命を暗示するものだった。
岸部一徳と堂々わたりあう田中裕子を見ていると、世間から見れば低所得のワーキングプアだとかなんだとかぬかすんだろうが、そんなことは言わせない気高さが彼女の表情にはあるのだ。それは自分のちからで生きていることへの、確信のあらわれなのだろうか。

花とアリス

2007年12月08日 | 日本映画
花とアリス
2004年、東宝
監督:岩井俊二
出演:鈴木杏、蒼井優

おもしろかった。二時間を超える日常のシーンしか出てこない長い作品なのに、映像にいろいろ工夫されいて飽きなかった。一見軽い作品のように思えるが、ものすごく考えられて撮られているかんじがした。クライマックスのウソがばれるシーンで、下ねた落語とアップが交互に映るところの演出とか、でっかい鉄腕アトムとかおもしろかった。「太陽の王子ホルス」とかの小道具に反応していまう、さもしい私です。岩井監督さんは仙台の出身だそうで私も仙台に住んでいたことがあったり、監督の大学が横国だったりとそのせいかロケが神奈川県が多いように見えた。#東北本線もあったのかな??

吉永小百合

2007年11月10日 | 日本映画
ラジオの街で逢いましょう」で関川夏生が吉永小百合を評して、「戦後アメリカ民主主義」って言ってたけれど、そうなのかなあ?「キューポラのある街」の吉永さんのことをアメリカ型民主主義を体現していて、前向きでホームルームで活躍する優等生で、スポーツも野球で4番バッターのタイプ…とかっていってたけれど、あの映画を見てそんなことは私はまったく印象に残らなかった。前向きな勤労少女とういのは、そうだと思いますが。。あの映画は、吉永さんのおとうさんは埼玉の鋳物工場をクビになって貧乏で、その同僚が浜田光男で労働組合に入っていてお父さんを助けようとしたりして、その浜田と吉永は仲が良くてって話でこじつければ勤労プロレタリーアトな左派系じゃない?(どっちでも良いんですが…アメリカ民主主義なんていうからさぁ)吉永さんは学校帰りにパチンコ屋でバイトして、そこで一緒に仕事をしている朝鮮人の女の子と仲が良くて、その子はバラックのようなところに住んでいて本当に貧乏で…最後は帰国事業で夢の国と宣伝されていた北朝鮮に行くって話で、どうこじりつければアメリカ民主主義なのかわからない。太陽族のなりそこないだが本質はおんなじかもしれない貧乏なチンピラグループにカツアゲされていた男の子(弟だっけ?)を助けようとして、睡眠薬を飲まされて危うく暴行されそうになったりと、イシハラ的にっかつと正反体の意識にあふれている映画じゃないのかなあ。あんまり出てこないけど浜田光男は労働組合のホープで最後にお父さんの職場復帰をたすけるし、学校の担任もそちら方面だし、まったく印象が違う。吉永さんも最後は、昔なら奉公にでたり身売りされてしまうところを労組が強い感じの会社に定時制の生徒として就職するというのがラストだし。あたしには分かりません。私にはなんだかよく分からないナントカ主義伝々より、吉永さんは、愛や仕事にただまっすぐに生きていくことを体現していたお人に見えます。

ポップスから歌謡曲まで、懐かし音楽の玉手箱 ★ まぼろし放送 まぼろし放送的・哀愁のまぼドル~プロローグで名曲、「恋の歓び」が聴けます。

台所太平記

2007年10月25日 | 日本映画
台所太平記
1963年、昭和38年、東映
監督:豊田四郎
出演:森繁久彌 、淡島千景、森光子、乙羽信子、京塚昌子

谷崎潤一郎原作。谷崎家に勤めた戦後20年間の歴代の女中さんを描く。戦前と戦後がクロスする。戦前を匂わせるのが音羽信子と森光子と京塚昌子の初代。二世代目の淡路恵子さん演じるキャラが強烈で、谷崎作品の熱心な読者なのかもしれない感じのレズというより両刀で美川憲一的低音で谷崎氏にもせまり、「ブキミだ!」と厭われクビになったりする。創作と現実は別なものなのかな。。三世代目のデコちゃんに憧れる九州の熊本の炭坑夫の娘のエピソードも心に残る。彼女の父親の最期は炭坑の落盤事故で鉄の柱に串刺しになるという悲惨なものである。あの会社にしたら労災なんて慣れっこだ、ということか。四代目が最後の女中になってしまい、アメリカナイズされた戦後世代?の中尾ミエが数日で止めてしまって伊豆のゴルフ場のキャディになったりアメリカンポッスを歌ったりというもの。戦後民主主義というより戦後アメリカ主義か。。女中といっても「オンナは男の奴隷よ!」的な扱いでは全くなく、家計的に苦しい家の出身の子に働いてもらって、しっかりと見送るというものであった。谷崎夫妻が女中さんのダブル結婚式の二本目が行われる神社の階段をしんどそうに登りつつも「アパートに住もうか。。」と漏らして、「まあどこでもどうにかなるわ」と妻がこたえるのが女性の目線か。。。

雪国

2007年10月16日 | 日本映画
雪国
1957年、昭和32年、東宝
監督:豊田四郎
出演:池部良、岸恵子、八千草薫、三好栄子
芸者と東京の絵書き?の話。芸者さんの岸は経済的理由で旅館で春を売る。八千草はその妹。昔の人はオンナを買うのに罪悪感はまったくなかったよう。新潟の話。越後湯沢だったっけ。ターニングポイントに駅のシーンがあるのだが、自動改札になるまえの昔の改札風景が残っていてよかった。こういうのは現在の日本でも田舎では残っているようで、とてもうらやましい。国鉄だとなんだかボランティア的なものがあったように思える。郵便局もしかりなのかしら。郵便局も一夜にして金の臭いがプンプンする場所に変わってしまった印象があるけど。。雪の中のお祭りのシーンがよかった。鏡や窓を使った映像もよかったと思う。三好栄子の力を抜きまくったバーさんがよかった。最後に妹さんがあのような姿になってしまうのは日本の古典的なのだろうか。戦争まっただ中の田舎町の話で人ごみにまぎれて行くラストシーンもよかった。よかったばっかりの文章だ。まとめてくくって書きなさい。

若い人

2007年10月13日 | 日本映画
若い人(1952)
1952年、昭和27年、東宝
池部良、久慈あさみ、島崎雪子、杉村春子、小沢栄

学園もの。ミッション女学校の独身男性教師と女教師、女学生の三角関係ドラマといえようか。東宝の青春ものの池部良路線は初めて見た。カタオヤの女学生-島崎雪子の母親役が杉村春子、その愛人に小沢栄というドロヌマの黄金コンビ。戦前を色濃く引きずる杉村さんのヌカルミ系飲み屋のオカミを熱演していた。雪を食べて口移しするシーンが印象的。やがて二人もドロヌマの関係になることを暗示して幕。
来週、ラピュタ阿佐ヶ谷で池部良の「破戒」の上映があるなあ。。「暁の脱走」も見たい。。

六ヶ所村ラプソディー

2007年08月30日 | 日本映画
六ヶ所村ラプソディー
2006年、平成17年
監督:鎌中ひとみ
出演:鎌中ひとみ、六ヶ所村の皆さん

青森県はマサカリ半島の電車が通っていない六ヶ所村にある、原子力発電所で燃やした核の残りカスからプルトニウムを取り出す再処理工場に関するドキュメントフィルム。村と言っても広大な土地で、戦後に大陸からの引揚者たちが農地に開拓した土地だそうだ。漁場としても日本一だそうで、イカ釣りがさかんに行われていたそう。漁や農業で自給自足の生活が成り立っていた土地らしい。映画でもコンブ漁をする女性達が紹介されていた。しかし核施設として目を付けられて以来、様相が変わって行ったようだ。。。。(悪い方向にだと思う…)
核の再処理とは、原発で燃やした残りカスから、プルトニウム(とウラン?)を分離し取り出す施設。ちなみに、これは原爆の原料にもなるもの。当初はこれを高速増殖炉で燃やす予定であったが、高速増殖炉(もんじゅ)は事故のため無期限停止中。(ナトリウム漏れだったかな…)だからか知らんが、これをこんどは軽水炉とかゆー今動いている原発で燃やそうとういうのが、プルサーマル計画らしい。なんだか行き当たりばったりでイイカゲンに思える…最近テレビCMなどで、いかにも問題なんかなにもありません的な原発のリサイクルとかぬかしているのがこれのことである。
映画のなかでは、賛成派としてクリーニング屋さんと核廃棄物を搬入する作業員のかたが出演されていた。作業員のかたはイカ釣りをしていたが、近代化の為に職を失い、ほかに仕事が無いために核施設で働いているそう。クリーニング屋さんも再処理工場からの仕事だと低レベルの核汚染された服のクリーニングもするそうだ。。。
反対派としては、過去には町を二分した激しい運動があったそうだが、結局は反対派は退き、工場も完成してしまい、今は反対派として活動しているかたは少数だそうだ。そんな中で無農薬で農作業をしている農家のかたと、植物園をされているかたが紹介された。特に無農薬の農家のかたは悲惨で無念で、手塩にかけた作物が汚染の心配や偏見の為に売れなくなってしまうケースも紹介されていた。今後は漁業のかたもそうなるかもしれない。。自分も知らなければなんとも思わないかもしれないが、青森産のトマトを買って食べたときに、なんとも嫌な感じがしてしまったのは、残念ながら本当のことです…
賛成派としては市民のかたしか出ててこなかった。これは事業ヌシの日本源燃が監督さんの取材を拒否しているからだそうだ。いわく、「反対派の取材は受けん!」だそうだ。なんて傲慢なんだろう…俺たちは絶対に正しい!反対派は無視するということだろう。こういう謙虚さを失った集団はとてもキケンだと思う。
現在はアクティブ試験といわれる来年の本格商業運転への試運転中であるが、日立の子会社(人のせいにしているの!?)の耐震設計の入力ミスが発覚し停止中のよう。

わたしなりに問題点を書き出してみると、、、、

- 生成したプルトニウムを燃やすところが無い!
- しかもすでに海外で再処理したのが日本に余っている!
- 普通の原発の放射能の1年分を1日で出す!ホンマカイナ!??
- 風(ヤマセ)や海流で汚染が広がる
- 核の廃棄物の最終処理方法はまだ無い!!
- 地震や津波は怖くないの???!!
- 同様の施設を持つ、英仏の施設の周りではガンの発生率が高い!
- チリやホコリ程度の微量でも猛毒のプルトニュウムは絶対に出さないと言っているが、それってムリなんじゃないの!?
- 農海産物への放射能汚染と風評被害が心配

個人的にはこの施設の計画があることはチェルノブイリの事故時に原発が問題になったときに知っていて、その時点でもかなり危険な施設であり、たしか六ヶ所の沖合に活断層があるという指摘もされていたのを見た事があったので、まさかこんなものが実用になるなんて思えなかった。多様化を主張する電力会社が未来のエネルギーとして原発のみに金をかけるのかまったく判らない。もっと他のクリーンなエネルギーもあるんじゃないの?過去に比べてバイオ燃料とか水素電池とか、太陽光発電とか。。家庭に導入を推進するなら地上デジタルテレビなんかより太陽光発電のほうが、どんなに良いだろうと思う。さらに同様の施設のイギリスのセラフィールド周辺では放射能で汚染されてしまっているし、セラフィールドは再処理事業からは撤退するらしいし、プルトニウムを燃やす原発(高速増殖炉)は危険が多すぎてイギリスでもフランスでも開発が断念されているし…

こんな記事が…
「プルサーマル不可能」県議会で自民から指摘相次ぐ/Web東奥・ニュース20070830101035
2007年8月30日(木) 東奥日報 ニュース

■ 「プルサーマル不可能」県議会で自民から指摘相次ぐ

 六ケ所六ヶ所再処理工場の耐震計算ミスなどをめぐり二十九日に開かれた県議会全員協議会などで、自民党会派から、同工場で回収したプルトニウムなどを消費するプルサーマル計画(軽水炉でのプルトニウム利用)の実現は不可能-などの指摘が相次いだ。新潟県中越沖地震でトラブルが多発した東京電力・柏崎刈羽原発は長期停止が避けられないため。同計画の実現性については、反対派から批判されることが多かったが、推進派からも見切りをつけられた格好だ。
 全員協議会で滝沢求議員(自民党)は、柏崎刈羽原発のトラブルに触れ「プルサーマル計画の実施は、ますます厳しい状況になってきたのではないか」と質問。東京電力の皷(つづみ)紀男副社長は「地震の影響について詳細点検をしており、信頼回復に努める。現在は具体的に話せる状況ではないが、プルサーマルを含めたサイクル事業を確実に推進することが重要との認識に変わりない」と答えたが、滝沢議員は「信頼回復は口で言うほど簡単ではない」とピシャリ。
 一方、全員協議会終了後に開かれた自民党会派の議員総会では中谷純逸議員が「柏崎刈羽原発の問題で、東京電力のプルサーマル計画はほとんど白紙状態になったのではないか」と発言。二〇一〇年度までに全国の原発十六-十八基でプルサーマルを実施するとの電事連の計画についても「現実的には不可能で、計画見直しを求めていく必要がある。現実と乖離(かいり)したままの計画ではまずい」と強調した。
 東京電力の当初計画では、一〇年度までに三-四基でプルサーマルを実施し、原発(計画含む)を持つ十一社の中で、プルトニウム消費の中心的な役割を果たすことになっていた。

さしもの自民党の議員さんもあのデコボコ柏崎原発には恐怖を覚えたのだろうか…自分たちが推進してきたくせに…
でもこんな記事も…
県議会全員協で耐震計算ミス審議/Web東奥・ニュース20070829223444
2007年8月29日(水) 東奥日報 ニュース
■ 県議会全員協で耐震計算ミス審議
 日本原燃・六ケ所六ヶ所再処理工場の耐震計算ミス問題を審議する県議会の全員協議会が二十九日開かれ、各議員から国・県のチェック機能や耐震計算ミスをした当該会社の責任問題などに対して厳しい意見が相次いだ。最大会派の自民党会派は全員協終了後に議員総会を開き、補強工事と点検終了を踏まえ「国と原燃の対応を評価する」として、アクティブ試験(試運転)第四ステップ入りを了承。四月から中断していた試運転は再開へ向け大きく前進した。
 三村申吾知事は県議会の動向と、三十日の市町村長会議と原子力政策懇話会での意見聴取を踏まえ、三十一日にも試運転再開を了承する見通しだ。

情勢は厳しそうです。
原発だけが悪い施設だとは思わないが、ひとたび大事故が起きると、大げさではなく日本は破滅的な被害になるのは間違いないことだと思う。

地域・原発の見直しを:会田洋・柏崎市長

わたしもエアコン切ったり、スイッチ付きコンセントにしたり、テレビの主電源を切ったりしています。夏はアセダクになって、ビールや麦茶を飲むのも良い。。辛いものが美味しくて、カレー食ったりしてまた汗かいたりして…水風呂が気持ちよかったり。。夏って本来そういうものだと思いませんか?
この映画、ずいぶん前から知っていたのですが、やっと見た。見て良かった。
沢山書いてしまったけど、ありがとうございます。