あとだしなしよ

Japanese text only..
落書きブログです。
報道記事の全引用は元記事消去への対応です。m(__)m

ロックな一日

2008年02月23日 | music
A&Vフェスタに行った。鈴木慶一さんの新譜「ヘイト船長とラヴ航海士」を最新のサラウンドシステムで聴こうというイベント。サラウンド自体聴くことがなかったので新鮮であった。音が後ろからも聞こえてきて異空間を作れる感じ。ピアノの音が深くて印象的。同じお皿でCDもSA-CDも聴けるそうで、CDの音も聞かせてもらったが、サラウンドとはまったく違う音だった。CDのほうは、マスタリングをテープでやってたらしく、70年代初頭のはちみつぱいなんかと同じマスタリング?の方法で作ったそうだ。テープを遅い回転で録音するとか。(節約のため?)中低音域が増幅するらしい。CDだとボーカルがボコッとでかくて、ぱっと聴いてこっちのいいかなんて思った。昔CDを初めて聴いた時、音が固い感じがしたが、それが薄まった感じ。。あとはアルバムの音を聴いた。あと爆音でロックかけるぜ!の小野島大さんと広瀬陽一さんのセミナー「ロックこそいいオーディオで聴こう!!を覗いてみた。いきなりかかったのがPILなのでびっくり。Flowers of Romanceだよ。K1さんの番組で聴いたのを思い出す。良明さんがゲストのときだったはず。あと会場にクラムボンのリーダーのかたがみえていて、飛び入りでゲスト出演されていた。パラノイアかもしれないが、慶一さんのイベントでわたしの隣に座っていたおひとのようにみえたが、違うかな!?ほとんどLIVE会場の巨大スピーカーのような爆音で2000万円ちかいオーディオセットを鳴らしていたのだが、後半に低音域が鳴らなくなってしまって、「こわれたんじゃないのかー?やべー!」みたいな雰囲気がおもしろかった。アンプのどっかが飛んだ感じがしたがロックな感じで面白かった。国民年金基金のはなしも実にかんがえさせられた。かっかった人で知らない人がいなかったのでまだ私も大丈夫かななんて思った。ロックな一日だった。最後にチェロと自然の音のインプロの演奏も聴いてみたりした。行きも帰りも風がものすごく強くて、まいった。。さむかった。

日本代表は韓国と引き分け。山瀬すごいじゃん。

ムーム Múm

2008年02月16日 | music

BBC - collective - mum interview and session


先日NHKで来日時のライブを聴きましたが
ユニークなサウンドで
演奏は打ち込みに頼らないで、
できるだけ生演奏をつかっている感じでした。
来日公演は見られなかったけれど…
で、BBCのCollectiveを見ていたら
彼らのセッションの映像が見られました。
なかなかお目にかかれない感じだったようですね。。
イチオシな感じの最新アルバムの曲も聴くことができます。

彼らはアイスランドのバンドだそうですが、アイスランドといえば発電に化石燃料をほとんど使っていなく、水力と地熱でやっているそうです。近未来には水素エネルギーにシフトすることを目標にしているそうで、わたしにはこの進む道のほうがずっとずうーっと気持ちがよくて、魅力的に見えます。

彼らの音を聴いていてもなんとなくそんな
アイルランドの自然やひとびとの気持ちが
わたしでも感じられたりします。

横浜コットンハーバー

2008年02月12日 | 横浜
横浜コットンハーバー

2007年7月

2008年2月

あぁ、こんなになっちゃった…
道路工事とは思わなんだ…コットンハーバー地区を
グルっと周回する感じの道路でした
横浜では珍しく見晴らしの良い
海が見える好きな場所だったけれど
無くなってしまいました
くるま乗る人はうれしいのかなぁ…
というより商売のためか。。

海ではキンクロハジロが
のんびりそうに泳いでいました
このすぐ近くのグリーンエリアに
メジロもいました

十字街 - 久生十蘭

2008年02月07日 | 
第二次世界大戦前のフランスが舞台。昔の政府というもんはどこもこんなもんだったのだろうかと思えるほど、権力の横暴が目に余るかんじ。警察は政府と癒着してイイカゲンな捜査やでっちあげなんてのをしたり、ほとんど諜報機関か殺し屋かって感じであった。オソロシヤ。当時の情勢で満州を作った日本が嫌がられているとかも興味をそそられた。ラスト近くの右派左派いりみだれての集会からデモ、やがて内乱の市街戦というより殺し合いの描写はモノスゴイ迫力を感じた。人がたくさん死にます。カミソリステッキで武装した労働者たちが、騎乗した警官隊を斬りつけたり、体制側も機関銃を発砲してデモの人たちがなぎ倒されます。。これが革命闘争のリアリティなのだ。ウォォ。フランスの下町というか貧民街というか、そのへんの描写もよかった。スラスラと読みやすいのだが、作者の頭の良さがすごく感じられる独自の文体のような。口述筆記だからか。主人公達の扱いが最後の方では、少し物足りない気もたしかにするが。。でも個人ではどうにもならんほど、歴史や国家権力というもんは重いものかと、戦時中の日本を体験された作者の世界観のようにも思えた。このあと血みどろの世界大戦が始まる。どこの国も頭がおかしくなってしまっていた時代だったのだろうか。
自由とか民主主義はやっぱりとても大切なものなのかもしれない。

百年の孤独

2008年02月04日 | 
「百年の孤独」読破。
読もうと決意して10年。その特異さに読むのに疲労して何回か挫折して、今年の初めから読み始めて、読むのにひと月かかった。
みどころは反政府戦争を指導する超人的な大佐と、労働闘争を起こして自国軍による労働者の大虐殺に巻き込まれる3代目か。理不尽な暴力に対する反動で反政府闘争を始めるチェ・ゲバラみたいな大佐。(チェ・ゲバラはよく知らないんですが…)彼はイデオロギーに共鳴して戦いを起こしたのではない。右も左も無く非人道な暴力に戦いを挑んだだけだ。自国の軍による労働者たちの虐殺を体験する3代目のアルカディオも左翼活動家とかではなく、理不尽な労働条件に意義をとなえただけだ。牧歌的だった街に鉄道が敷かれいわゆる文明が開花して、アメリカのバナナ工場できるくだりは、近代を象徴する出来事のように思えた。そのアメリカの工場を国軍が支持するのをみると、現在のグローバリズムとやらのやり方と、なんらやりかたは変わらないようにも見える。今のこの国の政党もアメリカ(国)の為の政治を第一に行っているように見え、彼らの統治の仕方は今も昔もおんなじなのかなあとも思う。結局バナナ工場がもたらす短い繁栄を絶頂期を境に、長い雨期が始まり土地から生命力が消えていく。
女性陣の描写も特異で、現代のニホン人のわたしからみると、エイリアンか妖怪じみている。土を食う飢餓体験のある絶世の美女なんてショッキングですわ。現実の小説なのにSFみたい。異教徒(キリスト教カトリック)、異文化(スペイン系)、時代も迷信が多く残る中世のほうが強い感じで、現代とはだいぶ違う。マコンドの気候も激しい。
結果としてひきこもってしまう登場人物がたくさん出てくる。晩年にひきこもって錬金術に没頭する初代、金細工を作る大佐、羊皮紙の解読をする彼、失恋のあげく廃墟と化す部屋や修道院にこもりっきりになる女性たち。彼らや彼女らのような人たちは昔からたくさんいたのでは無いかとも思え、いまさらニートだなんだって言葉を変えて騒ぐのも馬鹿っぽい気もする。彼らを総じて”百年の孤独”のタイトルをつけたのか。結果としてこの家系は「最後のものは蟻に貪られて終わる」のだが、やはり家系を繋いでいくのも大変なことなのかもしれない。
サッカーの国際試合でコロンビアやボリビアの試合をみていると彼らが放つ体臭のようなものがテレビからでも見て取れるけれど、その原因がなんとなくわかるような気がした。最初読むのが辛かったけれどだんだん慣れてきて、読み終えた時には長旅を終えたような充実感があって、とっても面白かった。
やっぱり「ひきこもり列伝」みたいな小説だったりするのかしら。