あとだしなしよ

Japanese text only..
落書きブログです。
報道記事の全引用は元記事消去への対応です。m(__)m

2010年02月08日 | さまざまなことを!
 白いサンゴの砂を敷きつめた福木の並木が涼しい影を落とす美しい道が、次に訪れたときには、ただ広いだけのコンクリート道路に変わっている。日中など焼けた鉄板の上にいるのと同じで、とても歩けたものではない。

 環境を征服することに、人類の偉大さを感じてきたのが機械文明である。だから山を拓き、谷を埋め、「良い」道路をつくることは、当然良いこととして、問題にされてこなかったようだ。車は機械文明の象徴と言っていい。アッピア街道やアウトバーンを造った人たちが、征服せねばやまぬ思想の持ち主だったことは、まことに象徴的なことである。
本川達雄著「ゾウの時間ネズミの時間 サイズの生物学」より

 「日本列島の改造」を叫んで総理大臣になった男は、中央の金を地方にばら撒く段取りをとりつけて、表舞台から姿を消した。彼の作ったシステムは機能し続けて、雨に濡れる水田地帯のあちこちに、真新しい道路が出来上がっていたーおそらくは、子供達のためにではなく。
橋本治著「」より


羽毛恐竜の全身色

2010年02月06日 | さまざまなことを!

ニュース - 古代の世界 - 羽毛恐竜の全身色:アンキオルニス(記事全文) - ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト

鳥の祖先ではないか?と言われている羽毛恐竜の話題ですね。鳥が恐竜のいきのこりだと思うと、鳥を見る目もちがってきます。

Anchiornis - Wikipedia, the free encyclopedia

おおきいものをそうぞうしてしまいますが、小さいっす。
にわとりに似ていると思ったら、そんな話も。。

True-Color Dinosaur Pictures: First Full-Body Rendering

中国で世界最古の羽毛恐竜発見、アンキオルニス・ハックスレイ←中国通信社:文化・科学・スポーツ

大番(上)

2010年02月05日 | 
横浜出身の獅子文六先生の大衆小説、「大番」の上巻を読みました。

四国生まれの株屋、カブト町のギューちゃんこと丑之助の物語。
お話の中はいまだ戦前で昭和ヒトケタであり、江戸情緒がそこかしこに残っている。ひょんなこと(行き先も決めず東京に家出して、小憎として株屋にバイト)からカブ屋になったギューちゃんが主人公。

名前の如くギューちゃんはブルである。目を付けた株を買って買って買いまくる。ブルとはイギリス人がイヌをけしかけたときの、ターゲットの臨戦体勢によるものデアル。つまり熊(ベア)にけしかけた時、意外にも熊は後ろを向いて後ろ足で応戦し、牛(ブル)にけしかけた時は、牛はツノで応戦した。その勇ましいサマに買いをブル、売りをベアと呼ぶようになったそうだ。なんて奴らだイギリス人!株式のルーツなんて結局大金持ちのゴラクなのか?そうなのかァ!

いっぱしの株屋になって、本妻は無いが愛人はあり、今の1億円以上を儲けた。そのとき大陸で盧溝橋事件が起こり、その時のギューちゃんの台詞。。
戦争が始まれば好景気がくる。好景気がくれば、株は上がる。これは大地を槌で打つ如く、はずれのない事実である。
しかしながら、チト読み違えて、株は暴落。。
恐ろしいもので、二十八歳の丑之助の頭に霜が降ったように白髪が生えた。ーーーもういけん!そう思った途端に白くなったらしい。一夜にして白髪になるというが、事実はもっと短時間であった。そして、ほおはたるみ肌はドス黒く、目はくぼみ、声は枯れ、景気のいいのは小便の色だけであった。これは鮮紅色に近かった。
アァ!血のしょんべんが。。

上巻では、まだ太平洋戦争前である。ギューちゃんの運命やいかに。。