工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

浜松に異端の翼を探して

2020年02月28日 | 飛行機・飛行機の模型
 1月のことになりますが、浜松に出かけてきました。うなぎや餃子、はたまた「さわやか」のハンバーグが目当てだったわけではなく、航空自衛隊の浜松広報館に行ってきました。
 このブログの読者なら訪れた方もいらっしゃるのではないかと思いますが、浜松広報館というのは航空自衛隊の広報・展示施設であり、浜松基地に隣接して建てられています。浜松基地というのは航空自衛隊発祥にゆかりのある地でして、浜松広報館では航空自衛隊の活動ぷりを映像、パネルで展示しているほか、歴代の使用機を広い展示格納庫で展示しています。建物から浜松基地を離着陸する航空機も見え、T-4練習機や時間帯によってはE-767早期警戒機を見かけることもできます。
 さて、展示格納庫に入りますと銀色の小さな、独特の形のジェット機が目に飛び込んできます。

 説明にはデ・ハビランド バンパイアT.55練習機とあります。本稿ではバンバイア練習機と呼ぶことにしましょう。この航空機、イギリス製のジェット練習機で、草創期の航空自衛隊に1機のみ輸入されました。今回から、バンバイア練習機と航空自衛隊の関係も含めて述べてみたいと思います。

 まず、バンパイアという飛行機ですが、第二次大戦中にイギリスで開発された単座の戦闘機でした。グロスター・ミーティアなどと同じくジェット戦闘機としては最初の世代に属します。配備が進んだのは戦後になってからでしたが、イギリスだけでなくNATO各国を中心に一部の中立国などでも使用されました。複座の夜間戦闘機から練習機も開発され、1950年代から配備されるようになりました。

 胴体にはコクピットの直後にエンジンを搭載し、主翼の後ろから突き出た双ブームで尾翼を支えているなんとも独特のスタイルです。
 このようなちょっと変わった飛行機が、なぜ航空自衛隊にやってきたのか、次回はそのあたりを触れてみたいと思います。
 

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