鈍いなまくら刀で社会を斬る!

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日本サッカー協会に外国人会長を!

2018年04月29日 01時11分44秒 | サッカー
日本サッカー協会の田嶋会長の幼稚なコメントにはガッカリです。

自分がお願いして招聘した監督ではないですが、それでもワールドカップ出場まで
持っていってくれた監督です。最大限の敬意は示すべきです。
相手がどんなことを言っても、自分は最大限の敬意を示すというのが
組織のトップの姿です。
ハリルホジッチ前監督の記者会見後に出したコメントは

「彼の気が晴れるならいいんじゃないか」

というなんとも幼稚なコメント。
この発言からわかるのは、田嶋会長はトップにはふさわしくない、お猪口(※)
であるということですね。

ハリルホジッチ前監督が何を求めているのか全く理解でてきていない。

クビにするならするで、相手のプライドや面子というのを大事にしてあげる
ことが必要で、彼はそういった尊敬の念を求めているのです。
これは彼が特殊なのではなく、こんなことは全世界で常識なのですが、
田嶋会長に限らず日本人の多くは相手を尊敬する気持ちを表す、ということが
出来ない。

日本人が良く言うのは
例えばサッカーでは
 「こういう相手には5〜6点取らなきゃいけないのに1点しか取れずにすいません」
例えばボクシングでは
 「こんな相手をKO出来なくてすいません」


全世界の常識では

 「こういう相手には5〜6点取らなきゃいけないのに1点しか取れずにすいません」
  ↓
 「試合前の評判と違って、相手はとてもタフで強かった、1点取って勝てたことが嬉しい」

 「こんな相手をKO出来なくすいません」
  ↓
 「相手のアウトボクシングが思ったより上手くて仕留めるのは難しかった」

こうやって言うのが、全世界の常識ですし、これが相手を尊敬するということです。
ですから、田嶋会長が言うべきだったのは

「このような判断をせざるを得ない状況になってしまい残念だ」
「ハリルホジッチには、日本をワールドカップに連れて行って貰い非常に感謝している」
「ハリルホジッチに落ち度はなかった。彼はベストを尽くしてくれた」
「しかし、選手側にそれを実現するだけのキャパシティがなかった」
「それがここ何試合かで見えたので、直前で申し訳ないが交代と決めた」
「ハリルホジッチとの旅は終わったが、日本代表の旅もハリルホジッチの旅も
 これからそれぞれ続いていく」

という事です。

ハリルホジッチのキャリアをなるべく傷つける事ないように、彼を尊敬した
コメントをするのが、組織のトップの役割です。
協会が監督をクビにするのは、当たり前というか、この世界では日常茶飯事の事
ですので、別にそれ自体は問題はないのですが、ハリルホジッチは、自分のプライドを
傷つけられたことに怒りを覚えているのです。
もし彼が怒りに任せてCASで訴訟を起こすとかになったら、お互いに弁護士費用もかかり、
時間もかかります。お金がリアルにかかる。こんな無駄なことはない。

でも上記コメントにお金は1円もかかりません。ちょっと考えて話せば良いことです。
1対1でちゃんと解任理由を話すこともそうですが、
プレスの前で話す時にもっともらしい理由と感謝の気持ちと尊敬の念を表すことが
何よりも大事なことです。

今回の騒動を見ていて思ったことは、日本サッカー協会は機能不全を起こしていて
改革が必要だということです。かなりドラスティックではありますが、
日本サッカー協会にこそ、外国人会長を招聘した方が良いのではないでしょうか。
カルロス・ゴーンなど適任です。

かつて、日本サッカーの創成期にデットマール・クラマーが来日してサッカー界全体に
影響を及ぼした様に、中興の祖となる外国人をサッカー協会の会長として招聘し、
協会を起点に日本サッカー全体を改革して欲しいです。

いま、サッカー協会だけでなく、色々な日本のスポーツ協会が機能不全を
起こしています。濃すぎる血が煮詰まって、身動きの取れないドロドロの状態になり、
衰退が始まっています。産業界で日産やシャープが外国人の血で息を吹き返したように、
外から新たな血(知)を入れる時期に来ていることを我々は認識し、変わる為に勇気ある
決断をしなければならない、そう思うのです。

(※)お猪口=器が小さい

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