【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

今、そこにある危機

2010-10-31 15:05:15 | 心の宝石箱


   10月最後の今日は、
  こんな空で明けました。

   いつの間にか老いてしまった月。
  今月も、どんな月だったか
  思い出せない程、毎日が
  慌ただしく過ぎ去った気がします。

   今日も大層暖かく、
  過ごし易い1日となっています。
  
   となりますと戸外がいい・・。
  いつもの場所へ一目散です。

   ちゃんとしたガーデンテーブルではない、
  庭の隅っこの大きな壺の上の、ここが好き、一番いい・・。
  
   人間の落ち着ける場所って、
  又、感情というものは、何とも言いようのない不思議なものですね。
  そうそう、昨日の薔薇の花びら・・とうとう散りました。儚い命。



   さて、珈琲片手に取り出した本は、
  東野圭吾作 『天空の蜂』。
  何とこの本の帯には・・。
  
   “姿なき敵が乗っ取った
  極限の心理戦
  
   自衛隊の大型ヘリと爆薬と子供を
  乗せて原子力発電所の真上に。
  
   東野圭吾が描いた
  最大の国家危機

  ~とあるではありませんか。
  
   折しも時を同じくして、
  日本の周辺が大層騒がしいと
  あっては、興味をそそられるのに、
  たいした時間はかかりません。

   ただこの作者、
  (本当にお恥ずかしいのですが)
  私にとっては全く初めての作家。
  
   しかしながら・・初めて故の “どんな文体、作風なのかしら・・?”
  等など・・素朴な疑問が浮かびます。

   尤も何年か前に公開された映画、『手紙』 の原作者だという事位は知っています。
  この映画は結構話題にも上りましたし、私も観に行きましたから。

   それにしても、私が読む本と言えば・・昔の本ばかり。
  本文中に携帯電話・・なんて、初めてではなかったかしら・・?
  それでも、かれこれ5年も前の本ですけれど。

   今日は、近くの小学校だか中学校だかで、何やら行事が行われているようです。
  風に乗って、(踊っているらしい?)スピーカーから流れる音楽も・・。

   そんなこんなで・・あまり集中出来たとは言えませんが、
  4分の1位は読んだかも知れません。おまけに雨も降り出して来て。
  
   それを機に引き揚げましたが、ともあれ久し振りの、ハラハラドキドキ・・。
  熱中出来そうです。その中で心に響いた文章を・・。

   本当の恐怖に直面した時、(幸いにもまだ出会った事はありませんが)
  身体も心も弛緩して・・現実のものとは捉えられない・・そんなものかも知れません。

(中略)今回にしてもそうだった。
大変な状況だと頭では分かっているのだが、
どこか現実離れした気分がしてならない。だがそれが怖かった。
楽観していられる根拠など、何一つないのだ。
根拠だと思っているのは、
「昨日まで安全だったから、今日も明日も安全だろう」
という幻想に過ぎない。
室伏は自分の神経が狂ったままである事を自覚し、
いいようのない焦りを覚えた。(中略)
                          東野圭吾作 「天空の蜂」より


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