【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

紫の物語

2010-05-14 15:55:55 | リラのお気楽ユメ日記




   今朝は真珠色の空で明けました。
  起床時の気温は、
  昨日と全く同じ16度。

   ご近所の方達と交わす会話は、
  「寒いですね!」
  本当にどうなってしまったのでしょう。

   午前中は日射しの方も、
  少々、遠慮気味。
  
   午後になると回復して来ましたが、
  今度は北風が・・。
  
   昨日より寒く感じられ、
  とうとう、しまい込んでいた、
  セーターを引っ張り出しました。
  痩せ我慢出来ませんもの。

   しかしながら、こんな天候不順にも
  関わらず、庭の草花たちには、
  それ程影響はなさそうです。
  
   菖蒲(アヤメ)が開花したかと思えば、
  例年なら既に終わっているであろう、
  西洋十二単(セイヨウジュウニヒトエ)は、未だに咲き誇っています。
  今年の桜同様、随分長持ちしています。嬉しい誤算です。

   さて、色と言えば・・。
  私は、紫も含む青系が大好きです。

   昨日は 「赤」 に触れましたので、
  今日は庭に咲いた菖蒲にあやかって
  「紫」 の事を。

   紫は古来から日本人にとって、
  高貴な色とされて来たようです。

   それは次のような言葉からも
  容易に想像されます。例えば・・

   「紫の庭」 と言えば、
  宮中の御庭であり、「紫の袖」 は、
  高貴な方が身に付ける上衣とか。

   何と言っても、染料となる
  「紫草」 を採る 「紫野」 は、
  朝廷の御領地、立ち入り禁止の
  標野(しめの)だったそうですから。
  それだけ貴重な染料だったようです。
  
   ところで、「紫」と言えば、「源氏物語」 ではないでしょうか。
  「紫の物語」 とも呼ばれますものね。

   主人公、「光源氏」 が生涯を通じて最も心を許し、愛した妻が「紫の上」
  その紫の上は 「藤壺」 の血筋、その藤壺は光源氏の亡き母、
  「桐壺」 に瓜二つだったそうな。

   そう言えば、桐も藤も紫の花。
  その紫ゆかりの人ですから 「紫の上」 なのですね。

   余談ながら、いつだったか 「紫」 を 「ゆかり」 と読ませる、
  「薩摩の紫」 という朝顔を植えた事があります。
  又、紫蘇のふりかけにも 「ゆかり」 の名が付いていますものね。

   ところで私は、花や植物にカタカナ表記は嫌いです。
  何の意味も持たない無機質なものに思えて仕方ありませんから。

   例えば 「リラの樹」。
  私の大好きな樹でもあるのですが、この樹、和名は 「ムラサキハシドイ」。

   “何、これ・・?” といった感じで、インパクトなど何もありませんね。
  ところが漢字では、「紫丁香花」 と書く事を知りました。

   何とロマンティックなのでしょう。漢字表記にすると、途端に意味を成して来ます。
  「合歓(ネム)」、「夾竹桃」、「百日紅(サルスベリ)」、「芙蓉(フヨウ)」等など・・。

   それにしても、丁香花をなぜ 「ハシドイ」? ~なんて思いますが、
  それだって昔の人が一生懸命名前を考えた苦労が偲ばれますもの。




   
     明日(15日)は、1日中外出しますので、
    ブログ更新出来ないかも知れません。
    勝手を申しますが、どうぞよろしくお願い致します。