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【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

遠い日の詩人

2014-01-22 19:20:02 | 薔薇の追憶





【飴色の葉っぱ】





私は自分の周りの冬の美しさに
心を躍らされた。
実に静かで物音がしなかった。
低い太陽は薄いピンクとヘリオトロープ色を
雲の上に投げかけた。
そして大きな銀色の月が
ディレクタブル山の上を覗きかけているのは、
いかにも私の友人らしかった。           
               【「エミリーの求めるもの」 第19章】





   今朝は、一転して何もない空で明けました。
  冬の空は日替わりメニュー。

   尤も、それだって変化と趣きがあるだけ、
  ましと思わなければなりませんね。
  来る日も来る日も、白い雪に閉ざされた世界もあるのですから。

   

   









   閉ざされたと言えば・・。
  昨年から本当に長いこと
  堅く花びらを閉じ、
  微動だにしなかった白薔薇。

   やっと綻び始めました。
  そう、リラ版 「白い貴婦人」。

   つい先日、その気配を
  感じたばかりだけに嬉しくて。

   それにしても蕾の今は、
  ほんのりピンクで、
  これが本当に白薔薇・・?
  と思うほど。

   おまけに葉っぱも
  大好きな飴色に変わり、
  まさに薔薇のマジック全開!

   この薔薇が青い蕾を
  付けたのは、確か昨年の11月下旬。

   ゆっくり、ゆっくり・・年も越し、
  時間をかけて目覚めた気分はいかがでしょう。
  あまりの寒さに驚いているかも知れませんね。

   この寒さも明日の朝までで、ひとまず峠を越しそうです。
  もう一つ、紅薔薇も続いて綻ぶ事を待っています。

冬枯れに漂う薔薇の香り

2014-01-19 21:45:38 | 薔薇の追憶





【孤高の薔薇】






二輪の菊と一輪の薔薇が開いた。
薔薇 は歌と夢と魅力と
みんな一緒になったものだ。
菊も大変綺麗だが、
薔薇とあんまり近く置くのは感心しない。
菊だけならば、派手な花で
ピンクと黄色と桜色で全く満足しきっている。
けれども一つをその後ろに置いてみると、
その変わり方は面白い。
菊はまるで立派な、真っ白な女王の脇の
台所の女中のようにはしたなく見える。
菊が薔薇のようでないのは菊の罪ではない。
だから私は公平にするために
別の場所に置いて楽しんでいる。                
              【「エミリーの求めるもの」 第16章】
 










 
【寒さに震える 「ヴィオラ」】



   “暖かい・・”
  と思って起床した今朝。

   外を見てビックリ。
  何と、うっすらと・・
  ですが、雪化粧して
  いるではありませんか。

   勿論、今年初めてです。
  積もる程の雪ではありません
  のに、地面は凍っています。

   昨夜から今朝にかけて
  相当冷えたようですね。

   今年の冬は内窓を取り付けたお陰で、
  お部屋が暖かく、その分、内と外の温度差にとまどってもいます。






 





   さて、今日の薔薇。
  相変わらず蕾のままですが、
  庭の一画に凛とした姿で
  君臨しています。

   雨や厳しい冬の寒さにも
  微動だにしません。

   首をすくめ、寒さに
  震えている菫などとは対照的。

   昨年からほとんど同じ
  状態で、蕾のまま年を越し、
  現在に至っています。

   しかしながら白薔薇の方。
  堅く閉じていた花びらを
  ほんの僅かですが緩めたような。

   それは自分が白薔薇である
  事を知らしめるようでもあり。

   堅く閉じている時は、
  まるでピンクの薔薇のよう
  でしたものね。

   そうそう、今日の引用文。
  思わず頷いていました。

   “薔薇は 「歌」 と 「夢」 と 「魅力」 と、
  みんな一緒になったもの”。本当にそうですね。

薔薇が奏でる物語

2013-11-11 16:55:16 | 薔薇の追憶













うららか街60番地の周りのにれ
くすんだ黒色に変わった。
遥か向こうではかえでから紅葉が散っており、
秋の霧が海から上がって来るだろう。
(中略)
11月 は陰気な、雨の降らない、
風の月であった。                     
               【「丘の家のジェーン」 28.】





   昨日の雨は上がりましたが、
  なかなかスッキリという訳には、参りません。
  午前中は今にも泣き出しそうな重い空。

   今日は、お天気だという事で外出するつもりでいた私。
  そこで3時間ごとの天気予報を見たのがいけません。

   何と正午が傘マーク。
  自転車ですので、途中雨に降られても・・と思ったのが運のツキ。
  その後、(お昼過ぎには)嘘のような青空に。

   今になって後悔しきりです。
  最近は的中率高い天気予報もたまには外れる事あるのですね。
  今年に限って(今までの所)11月は、陰気な雨の多い月となっています。 











   さて、庭の薔薇は今、
  一生懸命に蕾を膨らませ
  ようとしている最中。

   ただ、この季節ですから、
  開花までには
  かなりの時間がかかります。

   それでも待ち切れなくて。
  家の中にも薔薇を
  咲かせました。再び。

   額、キャンドル、ポプリ、
  そしてコサージュ。
  (一部手作り)
  みんな薔薇、ばら、バラ。

   特にコサージュは、
  お部屋に飾っても綺麗ですし、
  洋服や帽子に・・大活躍。

   先日は黒でしたが、
  今日はグレーの薔薇を
  胸元に付けましょう。

   こんな、生花にない色合も素敵です。
  今、一番のお気に入りアイテムになっています。

幸せ紡ぐ薔薇の時

2013-11-05 15:58:58 | 薔薇の追憶









いつか、アンがマリラにこう言った事があった。
「結局、一番、幸福な日というのは、
素晴らしい事や、驚くような事、
胸の湧き立つような出来事が
起こる日ではなくて、真珠が一つずつ、
そっと糸から滑り落ちるように、
単純な、小さな喜びを
次々に持って来る一日一日の事だわ」          
                    【「アンの青春」 第19章】
 







【午前6時15分の空】


【午前7時15分の空】




   
   ピンクの明方の空から、およそ一時間。
  こんな優しい色の空になった今朝。
  二日振りの秋晴れとなりました。

   昨日は木枯し1号が吹いたようですが、
  今日は過ごし易い小春日和になっています。










   さて、只今、庭の
  活きた薔薇はお休み中。

   でも、大丈夫。
  こんな薔薇のコサージュや
  雑貨が毎日を薔薇色に
  変えてくれていますから。

   最近では、薔薇柄の雑貨は
  勿論の事、コサージュ類も
  しまわないで、硝子瓶の中へ。
  身近に置き、楽しんでいます。

   “この洋服にはこれ”。
  手軽に手に取り日常遣いして
  楽しめますものね。

   今日などは赤っぽい
  煉瓦色のブラウスですから、
  “黒のコサージュがいいわ”

   胸元に容易に薔薇の花を
  咲かせる事も出来ます。
  ~なんて。

   こうなれば・・箪笥の肥やしなど、無用の長物ともなりませんし、
  日々のオシャレも出来ますから一石二鳥ですね。
  いいえ、気分も浮き浮き、一石三鳥・・?

   そうそう、今日の 『アンの言葉』 は数あるその中で、
  私の一番好きな言葉と言っても過言ではありません。

   そんな中で薔薇が好き、薔薇グッズが好き・・
  それで簡単に幸せになれる単純な私も、
  ある意味、幸せな部類かも知れませんね。  

薔薇で遊びましょ! ~ その2

2013-10-25 15:45:55 | 薔薇の追憶











外出しなくていいなら
今夜のような嵐は大好きだ。
晩方ジミーさんと庭作りの計画を立てたり、
カタログから種や苗を選んだりして
楽しく過ごした。
東屋の後ろの一番大きな吹き溜りの
出来ている所に私達は
ピンクの紫苑の花壇を作るつもりである。    
                【「エミリーはのぼる」 第1章】




   雨の週末となりました。
  雨は強く降ったり、弱くなったり。
  断続的に降り続いています。尤もそれは午前中までの事。

   午後にはごく、ごく弱い雨になっています。
  台風は日本列島への直撃はなくなりましたが、
  前線を刺激しているようですね。これ以上、大雨の降らない事を祈ります。











   さて、こんな雨の日。
  薄暗い雨の日は苦手ですが、こんな日だからこそ蝋燭が似合います。

   今回は雨だけで、『アンの世界』 のような嵐ではありませんが、
  気持ち・・心を楽しくする必要はありますね。  

   気持ちを手っ取り早く華やかにするものと言えば、やはり薔薇。
  紅い薔薇のコサージュ(革、布)や、ポプリを並べてみました。

   そうそう花模様のエプロンは、これも 「薔薇」。
  暑い夏は、エプロンさえ敬遠しがちでしたが、
  これからの季節なら大丈夫ですものね。エプロンで気分転換です。

   薔薇と言えば、Y・サンローラン。
  エプロン一つで、心の模様替えも出来た気がします。

薔薇で遊びましょ!

2013-10-18 19:48:08 | 薔薇の追憶











窓の一つから月が自分の方を
覗いているのを見た ――
ゆったりとした美しい月であった ――
そこでジェーンは月の中での
自分の生活を築き始めた。
月ではジェーンは妖精の国の食物を食べ、
不思議な白い月の花が咲き乱れる
妖精の国の野を
空想の仲間たちと一緒にさまよった。                  
【「丘の家のジェーン」 26.】





   早くも真珠色の空になりました。
  午前中は、それでも晴れ間もありましたが、
  午後には今にも降りそうな重い空に。

   雨はまだ降っていません。
  ただ随分、寒くなっています。11月の気候とか。

   そうそう昨夜は、ほぼ真丸のお月様が寝室の窓からひょっこり。
  上記の 『アンの世界』 の如く。明日(19日)が満月なのですね。
  今宵も明日もお天気はもう一つ。どうやら見れそうにありません。













   さて、薔薇は何も生花ばかりではありません。
  薔薇大好き人間なら、こんな物もあんな物も薔薇、薔薇、薔薇。

   身の回りの物を薔薇で埋めれば、毎日が薔薇色!
  今日のように曇り空、俄かにアース色になってしまった
  世界さえ、気持ち華やぎ心躍ります。

   何気ない毎日も、お気に入りの物を使い、
  それが大好きな薔薇でしたら・・。

   その日が薔薇色に変わりますものね。
  ちょっとした気分転換。それもかなり安上がりの。

   写真のオレンジと白のポーチは革製。
  後、ビーズの薔薇のブローチ。

   ポーチには化粧道具とか、バッグの中の、
  細々(こまごま)とした物を入れて置きます。
  兎にも角にも薔薇の効果は絶大です。  

秋の宝石 ~ 紅薔薇

2013-10-17 15:51:58 | 薔薇の追憶












夏は終わった。
不思議なほど穏やかな天候が
一週間続いたも続いた後で
大嵐が夏にとどめをさした。
大跨歩きは感心しない顔つきで首を振り、
何か普通じゃない事が起こるぞと言った。          
                 【「丘の家のジェーン」 26.】




   一気に秋がやって来ました。それにしても何と突然なのでしょう。
  つい先日まで真夏日だった事が俄かに信じられません。

   うんざりするほど長かった今年の夏。
  しかしながら、薔薇を初め庭の花たちは暑さをものともせず、
  例年通りに咲き・・それは野の花に至っても何ら変わりはありません。

   ただ唯一、金木犀の花が・・。
  街中を蜂蜜色の景色に染め、こぼれんように咲く、
  金木犀の花が今年はありません。当然、香りも。

   我家では一足先に嗅(か)いだ香りですが、
  その後は、“アレッ!?” 状態。

   元々、今年は花付きがもう一つだった上に
  相次ぐ台風と来ては、何をか言わんといった所ですね。
  それでも薔薇は例年通り咲いてくれました。良しとしましょう。










        今日の薔薇は、
     ちょっとだけ微笑んだ薔薇。
   そう、リラ版 「公爵夫人の薔薇」。

     いいえ、「夢見る公爵夫人」
       の方だったかしら・・?

     こと、薔薇に関しては、
    これでもか・・と言うほど、
   毎回、賛辞を送り続けております。

     その甲斐(かい)もあって
      益々、美しく華麗に。
       それにしても・・。

     世の流行というものは、
    移り変わるものですのに。
  (お花だって例外ではありません)

    薔薇だけは永遠ですものね。
    下手な言葉などいりません。      

貴婦人の微笑、そこここに

2013-10-03 17:23:17 | 薔薇の追憶















グリーン・ゲイブルスの10月は
実に美しかった。
窪地のかばは日光のような黄金色に変わり、
果樹園の裏手のかえでは深い真紅の色に、
小径こみちの桜は言いようもなく美しい濃い赤と
青銅色の緑に染まって、その下に広がる
畑をも照り映えさせていた。
アンは自分を囲む色彩の世界を
思う存分に楽しんだ。           
                  【「赤毛のアン」 第16章】












   

   日中に限れば、気温の方はまだまだ
  “夏” が残っている昨今。でも空は確実に秋の様相。

   朝一番にカーテンを開ける時のワクワク感が戻って来ました。
  期待通り、今朝もこんな趣きのある空に。

   尤も今日は、昨日までと違って、
  秋らしい爽やかな天気となりましたが。

   ところで10月も今日で3日。
  日本の10月は最近ではまだまだ夏の面影を残していますが、
  『アンの世界』 は、秋真っ盛りですね。
  

    











   さて私は・・と言えば、
  相も変わらず、ちょっと
  お澄まし薔薇? に気もそぞろ。

   そう、お馴染みの
  リラ版 「白い貴婦人」。

   もうこの薔薇の事は、
  数え切れない程記していますが、
  その時々で全く違う表情を
  見せてくれます。

   今日の薔薇は、
  この秋一番の大輪で登場。

   かぐわしい芳香を辺り一面に
  漂わせ、すくっと佇んでいる
  その姿は威厳さえあり・・。

   どんな華やかなドレスよりも
  どんなきらびやかな宝石よりも
  輝いて見えます。

   そうそう茨の棘(とげ)だって、
  美しい一輪の薔薇を守る
  騎士(ナイト)のようにも
  見えますもの。

   大勢の崇拝者に囲まれるに相応(ふさわ)しい気品と美。
  次は、どんな顔を見せてくれるでしょう。

時めいて深紅の薔薇

2013-09-25 15:38:58 | 薔薇の追憶











小さなエリザベスは始終、
『明日』 の事ばかり話しておりますが、
トムギャロン家の古い屋敷は
『昨日』 なのです。
あたしは自分が 『昨日』 の中に
生きているのでなくて良かったと・・・
『明日』 が今なお友であって
良かったと喜んでおります。
(中略)
おお、ギルバート、
やがてあたしたちがどんなに年を取っても、
人生をすっかり悲劇とみなし、
それに耽溺たんできするなどという
事のないようにしましょうね。・・・」
                【「アンの幸福」 第3年目11.】
 











   今朝も、こんな穏やかな空で明けました。
  午前6時頃の東の空。

   今現在も(15時)青く晴れ渡った空になっています。
  おまけに日中は30度を越えていますから、
  真夏の暑さになっています。

   しかしながら、この暑さも今日までとか。
  明日からは、ぐっと気温も下がるそうです。











   さて、昨日に引き続き、
  今日は深紅の薔薇を。
  リラ版 「公爵夫人の薔薇」。

   格調高さと端麗さ・・
  薔薇多しと言えども群を
  抜いている気がします。

   小さくても大きくても、
  あるいは個性派でも・・
  女王の風格が宿るのは、
  この色だけでしょう。

   決して後ろを振り向かず、
  澄んだ強い意志を秘めた瞳は
  前だけを見つめ・・。

   そう、その姿は凛として。
  『明日』 に咲く花。

   それでいて、ふわりと開く
  花びらに、そよりと香る、
  その甘さに心癒され、
  心奪われ、乱され。

   特に秋薔薇は、
  虫も付かず、最高ですね。

時めいて白薔薇

2013-09-24 16:21:38 | 薔薇の追憶













輝かしい、緑がかった夕焼けが
まだ西の空を染めていたが、
月が上り始め、その光を受けて
水は大きな銀の夢のように横たわっていた。
思い出は若い二人の上に甘い、
得も言われぬ魔力を織り成した。
「随分、おとなしいね、アン」
とうとうギルバートが口を切った。
「あたし、沈黙を破ったら、
この素晴らしい美しさが消えてなくなりは
しないかと思って、ものを言う事も、
身動きする事も出来ないのよ」 
                  【「アンの愛情」 第1章】




   快晴の空が続きます。
  あの18号の台風以来ですから、もう一週間以上続いているのですね。
  お天気、この時期、珍しい程安定しています。

   ただ今日は少々、風が強くなっています。
  これも南の海上にある台風の影響でしょうね。(20号)

   そうそう、昨夜の 「寝待月(ねまちづき)」。
  お月様も19日となりますと、さすがに欠けて来ました。

   そして20日の月は 「更待月(ふけまちづき)」。
  名前の通り、夜も更けて出て来るそうです。

   満ちる月ではなく、欠けて行く月への人々の思い。
  格別なものだったのでしょうね。今も昔も。

   今日の 『アンの世界』 の光景は、
  丁度、【一週間前】 位のものなのでしょうね。
  薄紫に染まった空が美しくて私も思わず写真に撮りましたから。

   





【出番を待つ次の薔薇も・・】





   
   さて、ご覧の通り、庭の薔薇が今、再び花を咲かせています。
  初夏の薔薇は瑞々しさに満ち溢れていましたが、
  この季節の薔薇は、洗練されて匂うような美しさ。

   尤も本当に香り高いのですが。
  もし薔薇に香りがなかったら、
  薔薇はこれほど愛されてきたかしら・・と思うほど。

   香りも美しさも、より濃密になり、
  一段と成熟して登場している気さえします。

   先日は開きかけの蕾の薔薇でしたが、今日は満開のものを。
  それでも白薔薇の持つ特性でしょうか・・。

   気品のある笑顔。ある種の恥じらいと愁いを含んだような。
  そして白の持つ深さと味わいに、より近付いている気がします。