セレンディピティ日記

読んでいる本、見たドラマなどからちょっと脱線して思いついたことを記録します。

TPP問題に思う

2011-11-10 22:29:30 | 社会経済
しばらく書いていないと、もうやめたのかと思われるかもしれないので、そろそろ書かなきゃ。書きたい話題はいくつか浮かぶが、今日はTPPについて。とは言っても、比較優位だとか国家主権の侵害や食糧安保を掲げて、TPPに賛成反対を論じるわけではない。それ以前に引っかかる点があるのだ。

まず第一にTPPって最初は、南米とオセアニアと東南アジアの比較的小さな(経済の面で日米中等と較べてという意味)いくつかの国が、太平洋をはさんでの隣人であるので経済共同体を作って共に繁栄していこうとしたものだと思う。隣人だけど離れた地域なので産品が異なり互いに補い合うことができるものね。そこへアメリカが入るといい、アメリカから日本も加入を迫られているわけだね。

でもさあ、元々の国々はアメリカと日本の参加をどう感じているのかな、と思うのだが。これって、例えで言えば、区役所の中で何人かの職員が課や係を越えて職員 が食事をしたり旅行をしたりする中で自分の仕事の内容と問題点を出し合い意見を述べ合う私的な会を作ろうとしたとしよう。もっと仲間を募ろうと、設立趣意書を作りそれを使ってこれと思う人にあたることにした。発起人の中に係長級が一人いた上にさそいたい人の中にも係長がいたので、参加資格は主事(ヒラ職員)としないで、単に○○区役所職員とした。ところが、事務室の机の上に放置された設立趣意書を見た区長は自分も参加したいと言い出した。区長の言い分は自分も区役所職員で参加資格があり、日頃接する機会の無い末端職員の意見を聞きたいということだ。区長は自分の意見に反対した事がないJ部長にも参加を強要した。J部長に参加させたい訳は、管理職が自分一人では不安なことと、J部長は区長には反対しないがJ部長の管轄下のことについては時としてのらりくらりとして進まないので、本当のJ部長の腹の中を知りたいからだ。

こんな例が思い浮かぶので、TPPの元々の国々はどう思うのかなと思うのである。まあ区役所の場合なら、区長が個々の行事には参加しないで寸志だけたっぷりくれると歓迎されるのだけど。アメリカは歓迎されるのかな。

TPPについて次に思うのは、我が国の交渉担当者の問題だね。我が国の官僚(そして政治家も)の作法は問題の先送りなのだものね。過去の外交でも、担当者が自分の任期中に必ず解決するという気概を持っていたら3つの領土問題のうち1つか2つは解決していたと思う。だから交渉項目で無定見に先送りして返って不利な事態におちいることも考えられる。先日みた映画『カイジ2』では「(ギャンブルに勝つには)勇気、度胸、そして覚悟だ」といっていたけど。日本の公務員は覚悟が足りないよ。児童虐待も児童相談所に覚悟があれば悲劇的な結末は避けられたかもしれない。え!「お前が公務員だったときそれほど覚悟があったか?」って。僕には覚悟不足を補う運の良さがあったから、運の良さのない公務員は覚悟がなきゃ。え?「運がいいわりには出世してない」って。いいの!僕は管理職になりたくなかったの。


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