salt&pepper days 

ともすれば、子どもとの時間に埋もれそうな日々。でもやりたいことは他にもいっぱい。刺激を求めて悪あがき中。

さすがの神保町

2009-09-30 22:47:40 | カフェ
前回の、“1日逃避行”の続き(笑)です。


清澄白河を後にして、神保町へ。

本屋街というだけで、静かにテンションが上がる。

けど、ブック○フに慣れてしまった今
古書店は敷居が高く感じて
足を踏み入れるのに、なかなか勇気がいる。
よほど、特定の分野に知識があって
「ねえ、あの本の初版本、ないの?」とか
店主と渡り合えないと(って、なんでそんな挑戦的?)
いけないような。

それと似たような感じで
この町のカフェで、前から気になっていて
でもどうしても一歩、踏み入ることができなかった
店がありまして。

そこに行ってみようか、と。

神保町という場所は、意外にカフェや喫茶店が
充実していると思う。
それも、上っ面だけおしゃれで
中身がともなわないような店ではなく。

襟を正した店主が、誇りをもってコーヒーを
いれてくれるような。

あるいは、本好きの議論好きが
読んだ本について、あれこれ意見を戦わせているのを
温かく受け入れてくれるような。

そんな町にあって
いかにも作家や文化人が入りそうな店。

やたら年季の入った、歴史を感じさせる店構え。
ここはなに? ジャズ喫茶??
明るいんだか暗いんだか、
広いんだか狭いんだか、
にぎやかなんだか静かなんだか、
外からでは全然、雰囲気がつかめない。

「さぼうる」というお店。

店の前を行きつ戻りつして
以前は勇気がなくて断念しましたが、今回は突入。

あら? 意外にも店員さんは若い女性。
しかも何人もいる。
店の作りが複雑で、2階というか、中2階の席もあり
意外とたくさん人が入れる。

全然、怖くなかった!

おばけ屋敷じゃないんだから…。
でもそれに近いような、畏れがありまして。

席はひとり、ふたり席がけっこうあって
ひとりでもくつろげる。
店内照明は暗めで、本を読むにはきつい?
と思いつつ、広げてみれば
テーブル脇に小さな照明もあって、柔らかな明かり。
十分に本が読めるし、読書してる人も多い。

アイスコーヒーは、もともとガムシロップ入りらしく
オーダーのとき聞かれるので
「なしで」とお願いすることができました。
そして、ピーナッツが付いてきます。
なんかいいな、この気配り。

お水のコップが空いていると
まめについでくれる。

テーブル脇の壁に、落書きがあって
相合傘とか、友達の名前? とか書いてある。
でもそれが、このお店にとっては
目くじら立てて、消すべきものではないらしい。
ますますいいな、このたまり場的雰囲気。

私にとってカフェや喫茶店は
読書や書き物をする場所でもあるので
すなわち、ひとりで行くことも多いわけで。
となると、メニューがどうこうということ以上に
店員さんの雰囲気、客層、音楽といった
店のかもし出す空気が大切。

神保町の店は、とてもやさしいです。

お店を出るとき、シャツとジャケットの
年配の方、マスターでしょうか? が
「ありがとうございました!」とお辞儀で
見送ってくださる。

心意気、誇り、それがヘンなプライドにならず
やさしく温かい場所であり続けられる。

だから時代を経ても、みんなが集まるのだなあ。


この日は久しぶりに、三省堂にも行き
前からほしかった本を見つけた。
近くの大型書店でも、取り寄せだった本が
ちゃんと書棚にあって、感激。

有意義な神保町歩きでした。

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