牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

牛談義(3)

2008-07-08 22:47:02 | 牛の餌


飼料稲の栽培面積が年々増加しているという報告があった。
その栽培法や利用法についての研究や実用化の実現に向けて開発されている。
飼料稲は、発酵飼料と放牧的利用法の二つが主な利用法であった。
発酵飼料は刈り取って、そのままロールベールしてラッピングすることでサイレージ化して利用する方法である。
ロールベールする一つの試みとして、飼料稲の切断長を1.5cmと4.5cmにして乳牛に給与したら、切断長が短いほど採食量が多く、泌乳量も多いという研究報告があった。
切断長を短くしてロールベールする新しいべーラーが開発されたそうである。
また、黒毛和種に飼料稲のロールベールを給与する例と、飼料米を作付けした水田で立毛放牧する際、電牧を利用することで、無駄のない採食が実現した例があった。

食品副産物の飼料としての実用化の例として、おから、焼酎かす、菜種油かす、米ぬか、ビールかす、ウイスキーかす、モルトかす、醤油かすなどを混合して、乳酸菌発酵飼料に変えて約4,500頭の肥育飼料として利用している例も紹介された。

この他、このシンポでの紹介はなかったが、未利用資源としては、竹や木材を粉末にした飼料化や残飯の飼料化などが進められている。
世界的な穀類のバイオエネルギー化や耕地面積の減少など、飼料用穀類の生産量は激減すると言われており、まさに、危機的状況である。
どげんか、せにゃいかん!



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