牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

疣心(いぼしん)

2010-07-19 22:12:54 | 牛の病気

昨夏8月宮崎県から導入した去勢牛1頭に全廃棄がでた。
枝肉市場の衛生検査チームから、検査結果に写真を添えた報告が届いた。
これまで発症したことのない珍しい病名で、左房室弁に疣贅性心内膜炎を認めたとある。
つまり俗に「疣心」と呼ばれ、心臓内に疣(写真)のような敗血症と診断する根拠となる菌が認められとあった。
当牛の発病からの経過は、数日前から食欲不振で、やや痩せた感じがあり診療を依頼したが、胃の動きが極めて悪いと言うことで、その治療と脱水を警戒して6Lの補液を行い、採血した。
翌朝の見回りで、水溶血便が診られ、「やばい!」と獣医師の診断を仰ぎ、即処分の結論から切迫となった。
ちなみに、採決の結果では、特に問題となる数値はなく、炎症に関する数値だけが高い程度であった。
血便の原因と疣心との関係は明示されていなかった。
聞くところによれば、同症は生時での診断や発症原因、治療は判明していないようである。
素牛導入時に、発育が良く健康であることを見抜くことぐらいが対処法のようである。
滅多に無い症例だけに事故として納得するしかないようである。


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4 コメント

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Unknown (隣の隣の県の牛屋)
2010-07-20 15:03:28
うちの牛も過去2回でたことあります。
通常の出荷→屠畜の流れ中で発見され全廃食らいました。

偶然にも安●照の交雑種でした。
そしてもう一つ偶然カモですが居(腸間脂肪壊死)も併せて発見されました。
因果関係があるのですかね?
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Unknown (Unknown)
2010-07-20 20:03:25
宮崎から導入した去勢牛は全廃棄って全頭ってことですか!?
それともその牛だけって事ですか?
すいません!教えてください。
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病気がいっぱい (パウル)
2010-07-20 21:00:09
今日みたいな暑さが続くと牛も人も経済も政治も病気みたいな症状がでる。客観的に冷静な判断すればいいと思うが目先ばかり見て判断を誤る。各地で素牛が枝肉相場と相反して高騰しているが、一時的だと考えている。7/17農業新聞で、若年層は脂は太るという先入観からか赤みの多い肉を選ぶ傾向があります。との記事がありました。従来の霜降り偏重からヘルシー志向が強まっている。
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ちゃんと読め! (えいず)
2010-07-20 21:03:31

その牛だけなのは文章ちゃんと読めば判る筈。
それと、
何かモノを尋ねるのなら名乗るべきかと。
大きなお世話かも知らんが…。
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