牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

農家の本音

2010-05-28 23:49:17 | 牛の病気


鹿児島県内で和牛繁殖を10数頭行っている畜主から、人里離れた全く人家が周囲にない箇所で10頭、自宅で5頭の繁殖をしているが、口蹄疫対策はどうしたらいいだろうかと相談を持ちかけられた。
自宅の庭や取り入れ道路だけではなく、左右50mに至るまで消石灰を撒き散らし、木戸口に郵便受けを置いているとのことである。
田舎のことなので、口蹄疫問題が発生してからは近所隣との行き来もなくなったという。
町内を車で走れば、家畜を飼っているところは消石灰の白い木戸口から一目瞭然であるらしい。
家畜を飼う畜主等は、自らの家畜を守るため、それなりに知恵を懲らして対処しているようである。
当該畜主の場合、2カ所に飼育場があるというので、管理者が同じであれば、外部接触の少ない飼育場にまとめて飼育し、自らの着衣や靴などの消毒を徹底して、通勤状態で管理した方が、2カ所での飼育より効果的ではないだろうかと検討しあった次第である。
電話の最後で、「発情がきているが、宮崎の農家のことを思えば、とても付けられるものではない」との本音もあった。