さくらおばさんの ひとりごと

日々の想いを綴ります。

映画 『沈まぬ太陽』

2009-11-01 | 映画・ドラマ
 私は、私のこれまでの人生において、 労働組合 というものに入ったことがありません。

 なので、組合というものを肌で感じたことがありません。

 スト だとか 団交 というものを、直接的には知りません。

 そういう労働者的行為に参加する機会のなかったことに、なんとなく 負い目 のようなものを感じています。

 (で、労働歌を歌うことにも、今なおコンプレックスを抱いているような私です。)



 この映画『沈まぬ太陽』は、よく知られているように、元日本航空労働組合委員長だった故小倉寛太郎さんの生き様を描いています。

 山崎豊子さんの長編小説『沈まぬ太陽』を若松節郎さんが監督して映画化されました。

 全5巻、2300ページ超の原作を、上映時間3時間22分(途中休憩10分間)にまとめています! たいへんだったことでしょう。

 しかも「さまざまな曲折を経ての映画化実現」(「しんぶん赤旗」日曜版)ということですので、そのご苦労のほどはいかばかりか、と思います。



          


 全体を通して、「人間としての生き方」が問われているように思いました。

 
 働く人たちの環境を良くするため──それは乗客の安全のため──仲間と団結してたたかう主人公・恩地元(おんち・はじめ)に対して、会社側は復讐として、恩地をカラチ、テヘラン、ナイロビへと、勤務地を転々とさせる。

 恩地は自身の信念を曲げることなくたたかいつづけますが、そのために家族もまた苦労を強いられます。

 登場するそれぞれが、自分との、まわりとのたたかいを避けられません。


 現実の私たちも、そうですよね。

 投げ出したいときもあるし、楽なほうに身を寄せたくなるときもあるし。

 けれどそんな時、ほんとうに、まっさらな気持ちで考えて、 私はこれでいいの?人の目をまっすぐ見られる? と自問自答します。

 そして、そんな自分を支えてくれる仲間の存在が、大きい。


 この映画でもう一つ思ったのは、“偉い”人たちが「国のために」というとき、決して 「国」=「国民」 ではないということ。 昔も今も。


 また、この映画はやはり大画面で観たいですね。

 テレビの画面では、日航機墜落事故での、520人の棺が並ぶ場面や、ナイロビの大自然などは受ける印象が違うかもしれません。

 520人という数が、具体的に迫ってきます。

 そして、犠牲になった520人の方々一人一人が、それぞれ人生の途中だったこと。



 もっともっと、いろいろなことを感じ、考えましたが、私には書く力量がありません。

 どうぞ、映画をごらんください。



 
         映画『沈まぬ太陽』

            http://www.toho.co.jp/lineup/shizumanutaiyo/

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『被爆者の声をうけつぐ映画... | トップ | 『沈まぬ太陽』で思い出したこと »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
映画 (すずき産地)
2009-11-10 08:49:15
映画館が(もしくは雑踏)が苦手です。
http://blog.goo.ne.jp/suzuki-31/e/f5a19a1cd43e675e67e4ec47e41237ae
は、もう一昨年の話で、
昨年はゼロだったかなぁ。
で、今年は今のところ1回です。
「沈まぬ太陽」見てきました。
なぜか頭痛にも襲われずに済みました。
返信する
そうか・・ (さくらおばさん(O92?))
2009-11-10 21:22:00
この私のコメント ↑ が、 繊細31さん を生んでしまったのですね。

3時間22分の間まったく頭痛なしですか?
それほど31さんの魂を深くつかんだ映画、ということでしょうか?

それとも、繊細さが・・?

「アンダンテ~稲の旋律」が、来年1月にいよいよ上映されますね。
(今年12月11日に試写会がありますが。)
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

映画・ドラマ」カテゴリの最新記事