和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

若芽3(10/23)小説「新・人間革命」

2013年10月23日 11時07分48秒 | 今日の俳句

      小説「新・人間革命」

【「聖教新聞」 2013年 (平成25年)10月23日(水)より転載】


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若芽3(10/23)

  入学式は、「ちかいのことば」の発表となった。三年生の代表が壇上に上り、演台を前にして立つ校長に向かった。

 場内は静まり返った。会場中の目が、心配そうに児童に注がれた。

 「待ちに待ったぼくたちの入学式……」

 元気な声が響いた。物おじすることなく、堂々としていた。

 「今日からは創価小学校の子。学園のおにいさんやおねえさんに負けないよう、ぼくたちはがんばります。

 まっ白いできたての校舎、すばらしい教室、ランチルーム、みんな、早くおいでとぼくたちを呼んでいるようです。

 こんなりっぱな学校にかよえるのもお父さん、お母さんのおかげです。お父さん、お母さん、ありがとうございます」

 保護者席で、目を潤ませる父母もいた。

 幼いながらも、親への感謝を語る児童代表の言葉には、心の気高さが感じられた。

 「恩を知る心以上に高貴なものはない」(注)とは、哲人セネカの言葉である。

 「ちかいのことば」は続いた。

 「そして、だれよりも喜んでくださっている山本先生、本当にありがとうございました。

 先生は、ぼくたちの未来のために、根っこになろうとおっしゃいました。

 先生! ぼくたちは必ず未来の使者として、二十一世紀に思いっきりがんばります。

 そのためにも、今日からは小学校のモットー、明るい子、思いやりのある子、ねばり強い子になることをちかいます」

 講堂に大きな拍手が起こり、いつまでも鳴り止まなかった。

 ここで学園の理事の一人が、創立者・山本伸一のメッセージを読み上げた。

 このメッセージは、印刷して新入生全員に配られており、漢字には、振り仮名が振ってあった。

 児童たちは、その声を聴きながら、印刷されたメッセージを、一文字一文字、目で追っていった。


■小説『新・人間革命』の引用文献
 注 セネカ著『道徳書簡集』茂手木元蔵訳、東海大学出版会


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紅葉/今日の俳句 第1388号

2013年10月23日 06時43分26秒 | 今日の俳句

◇紅葉/今日の俳句◇
       ◇※第1388号※◇
      

 2013年(平成25年)10月23日(水)


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■ 10月23日。
○ 国際吃音啓発の日(International Stuttering Awareness Day)
 国際吃音者連盟・国際流暢性学会などが1998年に制定。
 吃音(どもり)についての理解啓発を求める日。

○ 平安遷都の日,時代祭
 794(延暦13)年のこの日、桓武天皇が長岡京から山背国葛野郡宇太村の新京に移った。「平安京」と命名されたのは、その年の11月8日だった。
 平安遷都1100年を記念して1895(明治28)年に創建された平安神宮の例祭・時代祭はこの日に開催される。

○ パラシュートの日
 1797年のこの日、フランスのパリ公園でアンドレ=ジャック・ガルヌランが高度8000フィート(約2400m)の気球から直径7mの布製の傘のようなものと一緒に飛び降りた、これが世界初のパラシュートによる人間の降下となった。着陸時に衝撃があったものの、無傷であった。


【「ウィキペディアフリー百科事典」より転載】


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   ■※今日の俳句※■


  青空の押し移りゐる紅葉かな
         松藤夏山


  夕紅葉水脈(みを)しんしんと尽くるなし
         栗生純夫
  

  白魚に紅葉交りてゐたりけり
         沢木欣一


【季語の解説】
※ 紅葉→紅葉(こうよう)・夕紅葉・もみづる・色葉・村紅葉・谷紅葉・紅葉山・紅葉川。
 晩秋、霜が降るようになると、落葉樹の葉が葉緑素を失ったり、花青素が変質したりして、紅・黄とりどりに彩られる。
 ふつう、紅葉といえばみごとな色を呈する楓を指すが、その他の木にもいう。山紅葉などという場合がそれで、種々の木の紅葉を一括している。
 黄葉もまた「もみじ」と訓(よ)む。総じて新緑のきれいな土地は紅葉も美しい。紅葉した葉が日に照り輝くのを照葉という。
 鮮やかな紅葉を見せるのは、昼と夜の温度差の激しい山間部や北国で、最低気温が八度を割ると紅葉が始まり、五、六度で全盛を迎えるといわれる。
 また葉が黄色に変わる櫟(くぬぎ)や銀杏などは黄葉の字を当てる。草の中で葉が美しく変色するのを草紅葉という。

【「現代俳句歳時記(秋)角川春樹編・角川春樹事務所」より転載】


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※わが友に贈る/寸鉄※
【「聖教新聞」2013年(平成25年)10月23日(水)より転載】


     ※わが友に贈る※

  「御みやづかい(仕官)を

  法華経とをぼしめせ」

  わが使命の職場こそ

  人間練磨の道場なり。

  誠実と努力で勝て!


      ◇※10月23日※◇


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    ◇※名字の言※◇


 きょうは、二十四節気の「霜降」。初霜が降りはじめるころ。この時期は、昼夜の気温差や天候の変化が激しい。体調管理には十分に気をつけたい



中国の古典「易経」に「霜を履んで堅氷至る」と。霜を踏んで歩く季節の後には、硬い氷の張る冬が来る。同様に、物事には必ず“前兆”があり、それが現れたら用心を怠るなという戒めだ



冬が近づくと、本紙を配達する「無冠の友」は、いつにも増して用心を重ねる。早朝の配達時は路面の状態や視界が悪くなり、体も硬くなるなど、悪条件が増すからだ。普段は危ないと感じない場所で滑ったり、転んだりする危険性も出てくる



“事故の前兆”を感じたら、直ちに注意点を洗い出し、具体的な対策を講じたい。定期的に開く“ヒヤリハット配達員会”などの機会にヒヤリ、ハッとした体験を共有し、知恵を出し合うことが無事故につながる



日蓮大聖人は繰り返し「用心」を教えられた。「かまへて・かまへて御用心候べし」(御書1133頁)、「心にふかき・えうじん(用心)あるべし」(同1176頁)等と。“自分は大丈夫”という慢心を戒め、対処を怠るまい。今週も台風の列島接近が懸念される。配達員の方々の絶対無事故を祈りつつ、万全の備えをとりたい。
       (潔)



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◆浩ko・ 編集後記◆

 今日も有難う御座います。 和井弘希です。
 
 今日の一句「夕紅葉」の作者、栗生純夫先生に一度、私が、高校1年の時、お手紙を差し上げたことがある。
 それは、兄(俳人・故和井白風)の購読していた、総合俳誌「俳句」誌に掲載されていた作品に感動したからに他ならないと思うが、今は、手紙の内容も忘れてしまった。
 しかし、先生の発行されていた「科野(しなの)」編集部より先生が、急逝された旨のお手紙を戴いたことを覚えている。
 当時、私は「若さか?」いろんな有名俳人に手紙を差し上げていた。またご丁寧に、そのほとんどが返信してくださり、中には自分の近著を寄贈して下さる先生もいた。今考えると赤面の至りである。
 栗生純夫先生は、明治37年4月20日生に生まれ。臼田亜浪(うすだ-あろう)に師事。小林一茶を研究の第一人者であった。大正15年「一茶新考」。
 昭和21年「科野(しなの)」を創刊した。昭和36年1月17日死去。56歳。本名は神林新治。




10月22日(火)のつぶやき

2013年10月23日 01時34分38秒 | 今日の俳句