何でも実習生の実習日誌

電子工作、模型スチームエンジン工作など、何でも工作が大好きです。
手持ちの工作機械は卓上ボール盤だけ、全て手作りです。

トランスの背中合わせ接続で高圧電源を作りました

2014-11-20 18:32:37 | 電子工作



2014/11/20 (木曜日) 曇り後雨



曇り空で寒い、寒い一日だった。 午後からは雨になってしまった。
しかし、今は工作場が閉鎖されて部屋の机の上での工作だからストーブに当たりながら
半田ごてを握ってあれこれ実験を楽しんでいる。

ニキシー管を表示部にした時計を作ろうとしているが、一昔も二昔も前、いや六昔ぐらい
前の表示器で真空管のような形をしていて、駆動するのには200Vほどの電圧が必要になる。
昔の真空管時代なら200Vや300Vの電圧は普通だったが、今の時代の部品はは3V、5Vで
十分動作するからこんな高い電圧は扱うのは大変だ。

ニキシー管駆動用の電圧は倍電圧整流回路で作り出そうと思っていたが、先日、工作友人から
「トランス2個を背中合わせに接続すれば簡単に高圧が得られる」というテクニックを教えてもらった。

うーん、なかなかうまいことを考えるものだ。
家庭に来ている100Vを倍電圧整流すれば200V以上の直流電源ができるが、直接こんなことを
して、うっかり触ったりしたら感電していまうので危険だ。
それをトランスを介して再び100Vにして取り出せば外部とは絶縁された電源になるので安心して
工作ができる。
早速ジャンクボックスを引っかき回してトランスを探し出した。


↓ 素性のわかるもの、わからないものが4つばかり出てきた。



↓ トランスの二次側同士を接続して(背中合わせ接続)一次側から高い電圧を取り出す。






タップを切り替えたり、リード線を入れ替えたりして高電圧が出る組合わせを探った。
200V近い電圧が出せる組合わせも見つかった。


↓ 背中合わせで作った高圧でニキシー管を駆動する実験を始めた。



↓ これなら簡単にニキシー管を点灯できる・・・・・・






だけど電源はニキシー管用の高圧だけではダメだ。
ロジックICやトランジスターを駆動する5Vの安定化電源も必要だ。
その電源を組立てて動作をチェックしてみた。


↓ 低圧(5V安定化電源)の動作チェック。



↓ 低圧電源に負荷(豆電球)を接続してどのくらい電流が流せるかをチェックした。
   200mA以上流しても5V電圧は安定している。 しかしトランスの出力電圧はそれなりに低下していく。



↓ トランスの出力電圧が低下したため、ニキシー管の表示に翳りが出てきた。










入力用トランスの巻き線(コイル)を高圧電源用と低圧電源用の両方で使用しているので
低圧用電源の負荷電流を多く流すとトランスの出力電圧が低下して高圧用ににも影響が出てしまうのだ。
うーん、これはまずいなぁ・・・・

それでは二次側が2回路用になっていて個別に12Vが取り出せるトランスを使ってみよう。
この場合、低圧用整流器への入力が12Vと高めになって3端子レギュレーターに無理がかかるが
それはやむを得ない。


↓ 入力側(商用100V電源に接続する)トランスを12V2回路用に取り替えてテストしてみた。



↓ これなら大丈夫だ。 低圧5Vの安定化回路には200mAが供給できる。



このトランスを使えば何とかなりそうだ。
今回の工作はジャンクボックスの手持ち部品で作ることが目的なのでトランス2個が
役立ってよかった。

しかし、テスト中入力用のトランスはかなり熱くなる。
トランス同士を背中合わせで接続すると入力トランスにはかなり電流が流れるよのかな?

ニキシー管全体に流れる電流は4mA~5mA程度、電圧を200Vとして計算すると

    0.005x200=1W

低圧側5V電源は 200mA だから 5x0.2=1W

合計で2Wだ。 効率を50%としてみると 4Wぐらいの電力消費かな?


一方の入力トランスは定格12V 0.3Aの回路が2組だから

    12x0.3x2=7.2W

この値までは問題なく使用できるようになっているはずだ。
だから消費電力4Wならそれほど熱くならないと思うけど・・・・・・

トランスの熱さは手で押さえても平気なぐらいだから50℃ぐらいかな?
ただ時計は年中休み無しで動かすんだからその辺も気をつけなくちゃならない。
今度は温度計で測ってみよう。







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1Hzのパルス作成実験

2014-11-18 19:54:13 | 電子工作


2014/11/18(火曜日) 晴れ



時計を作るには基準になる正確な間隔のパルスが必要だ。
電子的な時計では普通は水晶発振器を使ったものが多いのだろうけど、
オイらは簡単に商用電源の50Hzを使うことにした。
商用電源の周波数は相当正確に制御されているはずだし、最近は滅多に停電しない。
表示にはニキシー管を使うから電源は商用電源になるんだから都合がいい。

ただ、ちょっと問題がある。
今回はニキシー管用の電源をコッククロフト・ウォルトン回路で作ろうと思っている。
これにすると、トランス出力の片側はアースに接続するのでその他のIC回路用電源は
半波整流方式にするしかない。
また整流回路に供給する電圧も手持ちトランスの都合で12Vになってしまう。
(ジャンクボックスにころがっている手持ち部品で作ることにしていますので)

そこでこのトランスを使った整流回路で電源電圧5VのTTL-ICを動作させて
基準の1Hzパルスが得られるかテストしてみた。



↓ 工作で使う部品はほとんどがジャンクボックスに転がっているジャンク部品を使っている。
   コンデンサーなどもジャンク基板から外したものだ。 リード線が短いのでワイヤーを半田付けして使う。   




↓ 夢中で工作していると半田ごてがジャンバーの袖に触れていることも気がつかない。
   何か変な臭いがするので見てみたらジャンバーの袖に穴が開いていた。 あぁーあ、またやってしまった!




↓ AC12Vを半波整流して5Vの3端子レギュレータに加える。 入力電圧が高いので100mAぐらいの負荷でも
   かなり熱くなってしまう。(豆電球を点灯させてテスト)



↓ 50Hzの正弦波をパルス状にするため波形整形をする。







↓ 50HzのパルスをTTL-ICのカウンターで分周して10Hzのパルスを作り出す。










↓ 10Hzのパルスを更に1/10に分周して基準の1秒パルスを作る。



↓ 1秒パルスはLEDの点灯で確認した。



1秒間隔で点滅するLEDの様子を動画でご覧ください。






初めのうちはパルス波形が歪んでいるのか、ノイズが乗っているのか、誤動作ばかりで
全然作業が進まない。
パスコンをあちこちに取り付けてノイズを除去したが一向に改善されない。
回路をブレッドボードに組上げたからダメなのかな?

サイン波を矩形波に整形するバッファを2段かませてみた。
これで正常に分周できるようになった。

さぁ、これで基本的な部分はOKだ。
次は時刻合わせをどうするかだが、これはなかなか面倒そうだ。




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表示数字によって不安定になる・・・・・

2014-11-17 19:39:03 | 電子工作


2014/11/17(月曜日) 晴れ



我が家の外回り塗装工事はまだ続いている。
家の周りには足場が組まれて、覆いがかかっているので部屋にはあまり日が当たらないので
薄暗くて寒い。
まぁ、工期は一応20日までとなっているからもうすぐ終わるはずだ。
それまでの退屈しのぎに始めたニキシー管時計工作だが、これがなかなか面倒なことになってきた。
ニキシー管を点灯させるのには150Vぐらいの直流電源が必要であるが、手持ちにはそのような
トランスは持ち合わせていない。
こんなものは手持ちの部品で作ろうと思ったので、わざわざ購入する気はさらさらない。
そこでコッククロフト・ウォルトン回路を使って高圧を得ることにしたのだがニキシー管を2本点灯
するのはうまくいったが・・・・・・・



↓ 時、分、秒、を表示するには6本のニキシー管を点灯する必要がある。
   コッククロフト倍電圧で6本を駆動できるかやってみなくては何ともいえない・・・・




↓ 有り合せのユニバーサル基板を使ったので配線はワイヤー半田付けで行わなくてはならない。
   ニキシー管からは12本ずつリードを引き出すのでなかなか面倒くさい。



↓ リード線の引き出しを終えて電圧を加えて点灯させてみた。



↓ 点灯、滅灯を繰り返すと、「5」の表示をさせているニキシーが点灯しなくなってしまう。



ニキシー管の不良と考えて予備と交換してみたが、状況は変わらない。
試しに別の表示管の表示文字を“5”にしてみた。
するとやっぱり不安定な動作になり、表示がされなくなってしまった。
文字によって表示されやすいものと表示が不安定になるものがあるのだ。


↓ 供給電圧は128Vぐらいだ。 これでは低過ぎて「5」が点灯できないのかもしれな。



そこでコッククロフト回路の段数を増やして電圧を上げようとしたが今度は電圧が上がると
表示が消えるという現象になってしまった。
耐圧の高いコンデンサーの手持ちは少なくて予備はない。

ジャンクボックスを引っかき回して部品を探してみたところ12V回路が2つあるトランスが見つかった。
それを直列にすれば24Vが入力できる。


↓ コッククロフトへの入力を24Vにしてテストしてみた。 供給電圧は150Vに上がった。
   6桁とも表示されて、表示も明るくなって見やすくなった。



↓ アノード電圧は120Vでほぼ一定になる。(供給電圧を上げてもあまり変化はしない。 
   こういう放電管の定電圧特性を利用した「電圧安定管」というものがあったっけ。)



↓ 点滅を繰り返しても正常に表示するようになった。



↓ オレンジ色にぼうっと光る数字がいかにもレトロな感じだ。




コッククロフトで昇圧した電源でニキシー管6本の表示ができるようになった。
それじゃぁ、次はカウンター回路を作ろうか・・・・・
カウンターには昔のTTL-ICを使う。
果たしてうまく動かせるかな?

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ひと昔も、ふた昔も前の部品で工作してみよう

2014-11-15 18:41:49 | 電子工作



2014/11/15(土曜日) 晴れ


良く晴れてはいるが空気が冷たくて何だか寒い一日だった。
我が家の外回り塗装工事はまだ続いている。
部屋に閉じこもって退屈だ。
退屈紛らわしにジャックボックスをかき回してみたら、こんな部品が見つかった。
ニキシー管・・・・・
ネオン管みたいなオレンジ色の発光で0から9までの数字を表示する冷陰極放電管だ。
盛んに使用されたのは1950年代頃からだというのだからもう六昔も前のことになる。
今時こんなもの・・・・と思ったが、ネットの通販サイトで二キシー管を表示部にした時計などが
何万円もの値段が付けられて売られているの見てびっくりした。

そうだ、これを使って時計でも作ってみよう。
時間を計数するカウンタ用ICも沢山あるし、閑つぶしには好いかもしれない。



↓ ジャンクボックスに転がっていたニキシー管。 前はもっと沢山あったはずだけど6本しか見つからなかった。
   まぁ、時間、分、秒を表示するには6本あれば足りる。







↓ ニキシー管は放電管の一種だから動作させるのには150Vぐらいの電圧が必要だ。
   残念ながらジャンクボックスにはそんな電圧が得られるようなトランスはなかった。
   見つかったのは12Vの小型トランス。 これで何とかしよう。



低電圧の交流を何倍かの高圧直流に整流する「倍電圧整流回路」なるものがある。
大昔の物理学者がこの倍電圧整流回路で何十万ボルトもの高電圧を発生させて粒子加速器を
作って原子や素粒子の研究をしたとのことである。
よーし、それを真似して高圧電源を作ってみよう・・・・と言ったってオイらの作る電圧は
150ボルトぐらいだから問題外のそとの外のそとのまた外・・・外の何十乗っていうところだ。
だけど、オイらにとっては初めて実験する「倍電圧整流回路」だから興味がわく。



↓ 先ず、ベースになる半波整流回路。



↓ AC12Vを整流した電圧は21Vにもなる。 無負荷だからね。 



↓ 整流器(ダイオード)ど追加して2倍の電圧を得る。



↓ おぉー、確かに2倍(42.5V)になった。




↓ ダイオード3個の3倍電圧整流回路。 確かに3倍の電圧になっている。



↓ 更にダイオードを追加。 都合4個のダイオードで4倍電圧整流回路。 電圧は86.5Vになっている。




↓ 6個のダイオードを組合わせた倍電圧整流回路で150V以上に昇圧することができた。



なるほど・・・・ 倍電圧整流回路は便利でおもしろい。
昔使っていたオシロスコープの高圧回路も同じような回路だったような・・・・
さぁ、これでニキシー管は点灯するかな?



↓ “6”の数字を表示中。 



↓ “8”を表示中。





一桁の表示は問題なくできる。
だが、この一桁点灯でも電圧は10Vぐらい低下する。
点灯中に流れる電流は1mA程度だが、電圧は低下してしまう。

試しに2桁を点灯してみた。


↓ 2桁は大丈夫だ。



6桁を点灯したときに動作電圧が確保できるかちょっと心配だが、まぁそのときは
ダイオードを追加して電圧を高めれば良いかもしれない。
この倍電圧整流回路は発明者の名前をとって、コッククロフト・ウォルトンの回路というらしいが
なかなか便利なおもしろい回路だと思った。






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ブルー・インパルス

2014-11-04 19:11:01 | その他


2014/11/03(月曜日) 晴れ


今日は11月3日、菊薫る文化の日だ。
近くの航空自衛隊入間基地の航空祭が行われた。
基地内は大勢の見物客でごった返すそうだ。
それじゃー川原の土手の上で見物するかぁー、とカメラを手にチャリンコを駆って出かけた。



↓ 演技が始まった。















 













↓ これはパイロットは一人だけだ。 上の写真は二人乗りだよ。




↓ 先頭の機体は背面飛行をしている。




演技飛行では噴出する煙でハートの絵を描いたり、五輪マークを描いたりがあった。
オイらは最後にやってくれるはずの大演技(その演技の名前は知りませんがとてもきれいです)を
撮ろうと待ち構えていたが・・・・・・・・

待っても待ってもそれをやってくれない。
ブルー・インパルスも飛んで来ない。

えっ、演技はもう終わったの?

周りの人たちも何だか物足りなそうだけど・・・・・
ふーん、もう終わりかもしれない。
何だか消化不良の飛行機写真だけど去年よりは良く撮れた(と、思います・・・)。
よーし、来年はもうちょっと頑張ろう。


       カメラ:Canon EOS-7D
       レンズ:Canon EF300mmF4LISUSM(1.4倍エクステンダー装着)
       レタッチソフトによる画像補正およびトリミング  



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