同じ市内に住んでいながら、いつでも訪ねることができる、と高をくくって、結局は何年も行き来がなかったり、葬式なんかのときにしか「久しぶりだね~」とかなんとか言って、会えない親戚がいる。
若い頃、いろんなことでお世話になっておきながら、そうこうしている間に自分の中に「敷居」が出来て、その敷居が段々と高々と聳え立つようになってくる。まるで一の倉沢のように。
そうなると諦めみたいなものが心の中に芽生えて、「ま、そのうちに・・・」ってなことになるが、黙っていると【そのうち】は絶対、向こうからやって来ることはない。
今日は、そんな親戚を数年ぶりに訪ねた。「なぁんだ、出かければ車で30分。もっと早く行けばよかった」となる。
何か、胸の痞(つか)えが取れたように晴れ晴れとした気分になる。
今日は久しぶりの青空だった。そんな空にも似た気分だった。季節は外れてますが、ハクサンチドリのような。