ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート

「神話探偵団~スサノオ・大国主を捜そう!」を、「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に変更します。雛元昌弘

「縄文ノート82 縄文文明論の整理から世界遺産登録へ」の紹介

2021-06-27 18:25:05 | 縄文文明
 はてなブログに「縄文ノート82 縄文文明論の整理から世界遺産登録へ」をアップしました。https://hinafkin.hatenablog.com/
 世界遺産委員会の諮問機関であるイコモスにより、「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界遺産登録にふさわしいとの勧告がなされたことを喜びたいと思います。4道県など関係者の粘り強い取り組みには支持・敬意を表してきましたが、縄文文化・文明の一部しか申請されていなことから、「日本中央縄文文明(長野・新潟・群馬・山梨)の世界遺産登録」を提案してきました。
 ただ、縄文人のアフリカからのルーツをたどり、世界の氏族・部族共同体社会の文明の中での縄文文明の位置づけを検討するうちに、琉球から日本列島全体の及ぶドラヴィダ海人族・山人族の縄文文化・文明の世界遺産登録が必要と考えるようになりました。日本列島人の起源に関わるアフリカからの「海の道」と「マンモスの道」の横軸(地理軸)での位置づけです。
 一方、スサノオ・大国主建国論から縄文社会研究に入った私としては、ユネスコ無形文化遺産されたスサノオ・大国主一族の「山・鉾・屋台行事」と4つの宗教世界遺産(厳島神社、熊野古道、富士山信仰、宗像・沖ノ島遺産群)や世界に広がってきている「和食」と縄文文明を結びつける縦軸(歴史軸)の整理が不可欠と考えるようになりました。
 この横軸(地理軸)と縦軸(歴史軸)で「縄文文明」の全体像を明らかにし、世界の古代文明の中に位置付けるためには、「北海道・北東北の縄文遺跡群」に「日本中央縄文遺跡群(長野・新潟・群馬・山梨)」を追加するだけでは不十分であり、日本列島全体の縄文文明の世界遺産登録の申請が必要と考えます。
 侵略を受けることのなかった日本列島での文明・文化の連続的な発展は、世界の失われた古代文明の解明に重要な基準を与えることができるのです。日本は土器分析中心の「ガラパゴス的縄文・弥生研究」に閉じこもることなく、世界史全体、特に失われたアフリカ・アジア・オセアニア・南北アメリカの文明の解明に貢献すべきなのです。
 今、遺跡・遺物の分析を研究対象とする考古学・歴史学は、縄文時代を「農耕や巨大宗教遺跡・都市、文字」などのない前文明の「未開時代」としてとらえていますが、梅原猛・梅棹忠夫・安田喜憲・川勝平太・中尾佐助・佐藤洋一郎氏ら哲学・生態学・地理学・経済学・植物学・植物遺伝学の分野の人たちは「縄文文明」の主張を行っています。軍国主義的・帝国主義的なギリシア・ローマ・西欧文明発展史観からの西洋中心史観の「文明観」にとらわれ、残りやすい「石とレンガの文明」しか眼中にない考古学・歴史学がむしろ世界の中では孤立しているのではないか、と考えます。
 今こそ、人間活動の全体、産業(農業・工芸・交易)、労働(分担・分業)、生活(食・衣・住)、社会(共同体・国家)、芸術(音楽・詩・美術)、宗教を総合的にとらえた文明論を打ち立て、その中に日本列島文明を位置付けるべき時と考えます。
 本ブログのテーマの「スサノオ・大国主建国論」としても、出雲大社を始めとする霊(ひ)崇拝の八百万神信仰の世界遺産登録を検討するという観点から、世界の諸文明の中での紀元1~4世紀のスサノオ・大国主王朝がどのように位置づけられるのか、考えてみていただければと思います。雛元昌弘












□参考□
<本>
 ・『スサノオ・大国主の日国(ひなこく)―霊(ひ)の国の古代史―』(日向勤ペンネーム)
 ・『邪馬台国探偵団~卑弥呼の墓を掘ろう~』(アマゾンキンドル本)
<雑誌掲載文>
 2017冬「ヒョウタンが教える古代アジア”海洋民族像”」(『季刊 日本主義』40号)
 2018夏「言語構造から見た日本民族の起源」(『季刊 日本主義』42号)
 2018冬「海洋交易の民として東アジアに向き合う」(『季刊日本主義』44号)
 2019春「漂流日本」から「汎日本主義」へ(『季刊 日本主義』45号)
<ブログ>
  ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート https://blog.goo.ne.jp/konanhina
  ヒナフキンの縄文ノート https://hinafkin.hatenablog.com/
  帆人の古代史メモ    http://blog.livedoor.jp/hohito/
  邪馬台国探偵団   http://yamataikokutanteidan.seesaa.net/
  霊(ひ)の国の古事記論 http://hinakoku.blog100.fc2.com/



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