ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート

「神話探偵団~スサノオ・大国主を捜そう!」を、「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に変更します。雛元昌弘

「縄文ノート157 中ツ原遺跡の8本柱巨木拝殿は天狗岳を向いている」の紹介

2023-01-08 17:08:49 | 縄文文明

 はてなブログに「縄文ノート157 中ツ原遺跡の8本柱巨木拝殿は天狗岳を向いている」をアップしました。https://hinafkin.hatenablog.com/

 これまで茅野市の中ツ原遺跡の巨木8本柱痕の建物を神山天神信仰の巨木拝殿(楼観)とし、信仰対象の神名火山(神那霊山)を蓼科山として書いてきましたが間違っており、八ヶ岳連峰の天狗岳に変更したいと思います。

 この8つの柱痕からの建物の復元について、縄文人は現代人と同程度の判断力を持っていたと考える私は、①柱の太さから当時の森林の樹高を超える高さの建物であり、②その大きさ、③柱の数、④戦争社会ではないこと、④「御柱祭」のような多大な共同作業を必要とすること、⑤集落中央の高台の800基以上の土坑群の中心に立地していること、⑥傍から「仮面の女神」の土偶が見つかっていることから、単なる倉庫や見張り台(2本柱・3本柱で足りる)ではなく、神山天神信仰の神名火山(神那霊山)崇拝の拝殿(楼観神殿)であると考えてきました。

 2019、2020年に中ツ原遺跡を見学した時には磁石を持たなかったためその方位について正確に把握できておらず、おおまかに蓼科山を神名火山(神那霊山)とした拝殿(楼観)ではないかと考えていたのですが、今回、2003年の茅野市教育委員会の「中ツ原遺跡」の緊急発掘調査概要報告書をネットで見つけ、短軸方向が蓼科山ではなく、八ヶ岳の特徴的な神名火山(神那霊山)である天狗岳に向いている可能性が高いことが判明しました。

 この中ツ原遺跡については、国宝「仮面の女神」やヒスイ玉やヒスイ垂飾り、石棒を配置した祭祀の煮炊きを行うかまど(筆者説:石棒は女神に捧げる祭具)、多様なデザインの多くの縄文土器(筆者説:絵文字土器―AIを使った解明が期待される)などもあり、巨木高層拝殿の復元とともに、現地での展示施設整備を進め、世界史の中に位置付けた展示(世界の女神信仰・性器信仰、世界の神山天神信仰、世界の巨木文化、世界の焼畑農業、世界のイモ・雑穀食、世界の土器鍋食文化など)と世界遺産登録運動が求められます。

 本ブログの「スサノオ・大国主建国論」としても、縄文人の母系制社会の神名火山(神那霊山)信仰と縄文巨木建築が、スサノオ・大国主一族の妻問夫招婚による建国や八百万神の神名火山(神那霊山)信仰と48mの出雲大社に引き継がれている点など、縄文社会・文化・宗教とスサノオ・大国主建国の連続性を検討する参考にしていただければと思います。 雛元昌弘

 

□参考□

<本>

 ・『スサノオ・大国主の日国(ひなのくに)―霊(ひ)の国の古代史―』(日向勤ペンネーム)

 ・『邪馬台国探偵団~卑弥呼の墓を掘ろう~』(アマゾンキンドル本)

<雑誌掲載文>

 2012夏「古事記」が指し示すスサノオ・大国主建国王朝(『季刊 日本主義』18号)

 2014夏「古事記・播磨国風土記が明かす『弥生史観』の虚構」(前同26号)

 2015秋「北東北縄文遺跡群にみる地母神信仰と霊信仰」(前同31号)

 2017冬「ヒョウタンが教える古代アジア”海洋民族像”」(前同40号)

 2017冬「スサノオ・大国主建国論1 記紀に書かれた建国者」(『季刊山陰』38号)

 2018夏「スサノオ・大国主建国論2 「八百万の神々」の時代」(『季刊山陰』39号)

 2018夏「言語構造から見た日本民族の起源」(『季刊 日本主義』42号)

 2018夏「スサノオ・大国主建国論3 航海王・スサノオ」(『季刊山陰』40号)

 2018秋「『龍宮』神話が示す大和政権のルーツ」(『季刊 日本主義』43号)

 2018冬「海洋交易の民として東アジアに向き合う」(前同44号)

 2019春「漂流日本」から「汎日本主義」へ(前同45号)

<ブログ>

  ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート https://blog.goo.ne.jp/konanhina

  帆人の古代史メモ    http://blog.livedoor.jp/hohito/

  ヒナフキンの邪馬台国ノート  http://yamataikokutanteidan.seesaa.net/

  霊(ひ)の国の古事記論 http://hinakoku.blog100.fc2.com/

  ヒナフキンの縄文ノート https://hinafkin.hatenablog.com/