ユッコ姉の日記

日々思うことをタリラリラン♪っと・・・。

正しい?正しくない?・・・(2)

2007年06月13日 09時31分07秒 | 子供・・・
昨日の続きですー。

さて、オシメに対するイジメがわかり、私はどんな行動に出たのでしょう?

2週間後の月曜日の朝ー
それまでのように教室へ行った私。いつもどうり朝の会を見ていました。
そして、朝の会が終了する時、
「先生、ちょっといいですか?」と、声をかけて教室の前に立ちました。

ひと呼吸して、私は大きな声で言いました。
「○○○○、○○○○、2人とも立ちなさい! あなた達、オシメに何をした!」
名前を呼ばれた二人は立ち上がり、下を向いています。
「何をしたか、言いなさい!」
オシメちゃんにバイキンと言いました。
「それだけじゃないでしょう! 教室へ入れなくしたりしたでしょう!」
はい・・・」「はい・・・

私はクラスの他の子の方を見ると、
「一緒になってからかってた奴、知ってたけど知らん顔してた奴も立ちなさい!」
クラスの半分くらいの子が立ち上がりました・・・

クラスの残り半分の子は、本当に知らなかったのかどうかはわかりませんー。
でも、少なくとも立ち上がった子供達は、
自分の中の”良心”という物がまだ生きているのだと思いました。

私はそのまま子供達に話し始めましたー。
オシメが今まで皆と同じクラスにいる為に、毎日どれだけ努力してきたかー
皆が30分で終わる宿題を、何時間もかけて夜中まで泣きながらやっていた事をー
そんな日々を6年間ずっと続けてきた事をー
「あなた達の中に、これ程努力してきた人はいる?」子供達は首を振りますー。
皆には簡単に出来ることも、オシメがやるのはその10倍以上の努力を必要とすることー
それほど頑張って努力しても、みんなには追い着けない事ー
今回の事をオシメに問い詰めた時、なかなかオシメがしゃべらなかった事ー
たとえみんなに追い着けなくても、
こんなに努力しているオシメを、いじめる権利など誰もない事ー

そして、
「オシメがいろんな事が出来るようになった事を、あなた達が一番よく知ってるでしょう?
 オシメを育てたのは、私でも先生達でもない!
 ここまでオシメを成長させてくれたのはあなた達なのよ!
 オシメがこんなに頑張ってこれたのは、皆と一緒にいたかったからー
 皆がいたから、今まで頑張ってこれたの!」とー

最後に、
「あと少しで卒業でしょう? 最後まで仲良くしてやってください・・・」


担任の先生は、泣いていましたー。
本当は、6年生になってスグに、いじめは起きていたのだそうです。
何回か先生は子供に注意していたのだそうです。
それでも、先生の見てないところで続いていた事がショックだとー
オシメが可哀想で、自分の力不足で申し訳ないとー

なぜ、もっと早く私に教えてくれなかったのかー。
そんな事を責める気にもなりませんでした・・・・
とりあえず、この後はいじめはなくなり、オシメは卒業できました。

私は子供達を責める気持ちにはなれません。
彼らは、それまでどれだけ耐えてきたのでしょう?
保育園からずっとですー。 
9年間です!
それまでずっと頑張ってきたのはオシメだけじゃないんです。
私がどれだけ頑張っても、決してオシメに教える事ができない事。それは集団行動でした。
オシメは軽度の発達障害ですが、何かとみんなよりやる事が遅く、話しを理解する事もニガテでした。
毎年変わる担任の方針で、コロコロと変わるオシメへの対応、さぞ大変だったでしょうー。
もっとも、彼らの中では 長く一緒にいたことで、
オシメが一緒にいる事が当たり前の生活になってはいました。
(むしろ、担任ごとに変わる、オシメへの対応方法のほうが彼らを困らせたと思います。)
そんな中で、彼らは意識しないまでも、頑張ってくれていたんだと思います。
ただ今回はほんのチョット気が緩んだだけ・・・(だと思ってます)
(だからといって、イジメてもいいーという理由にはなりませんが・・・)

卒業式の日、私は子供達に言いました。
「あなた達は、ここまでオシメを育てました。立派な子達です。
 自分に自信を持って中学に行ってください。今までありがとうー。」

皆さんは、私のした事をどう思いますか?
自分の病気から来る焦りを、子供達にぶつけただけかもしれませんー。
私の身勝手な考えを押し付けただけかもしれませんー。
私の言葉で、子供達を傷つけたかもしれませんー。

でも、3年たった今でも、あの時の事を子供達は覚えています。
ある子は、「あの時オシメちゃんのお母さんが言った事は忘れられないー」と言っていました。

私は今でも、私のした事が良かったのか悪かったのか、分かりません・・・。


人気Blogランキング  友達に話したら、
              「言われて正直に立ち上がる子がいるだけスゴイ!
               うちの学校では考えられない!」
              と言われました。

日記@BlogRanking  この後、父兄の方からの苦情は1件もありませんでした。
             代わりにお詫びの電話と、叱ってくれてありがとうーという電話。
             自分の子を守るためには当たり前だから気にしないで。という言葉を貰いました。
             父兄の方々にも本当にお世話になりましたー