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蒲田耕二の発言

コメントは実名で願います。

礼節

2019-07-12 | 国際
輸出規制をめぐる日韓の説明会だか協議だかのニュースを見て、あきれてしまった。殺風景な物置みたいな部屋で、パイプ椅子と事務デスク。韓国側がスーツ姿でネクタイをきちんと締めているのに対して、日本側はノーネクタイに上着なしというラフな服装である。

この冷夏でクールビズをやってるとは聞かないから、明らかに故意のマナー違反であろう。

こういう子供っぽい挑発に、どんな国益があるというのかね。やってるのはネトウヨみたいな幼稚な連中じゃなくて、課長クラスとはいえ一応国を代表する官僚だよ。こんな坊主憎けりゃ式の嫌がらせは、韓国の不買運動と同じレベルではないか。

規制は報復ではなく管理強化だと日本は力説している。しかし、国外じゃBBCもNYタイムズもブルーンバーグも、トランプ流の強硬措置だと信じて疑わない。日本のメディアだって、最初は報復だと決めつけていたぐらいだ。

テレビの絵はこわい。理屈を飛び越える説得力を生んでしまう。外交儀礼を無視した対韓姿勢を見れば、日本は感情的に報復措置をやってると国際社会は一目で思い込むだろう。その分、韓国への同情票が増す。

大体、日本は国際的な広報活動がヘタだ。韓国の方が上手い。ついこの間、福島産品の輸入禁止をめぐってWTOで敗訴したばかりだろ。対韓規制で、日本が一方的に悪者にされてしまう怖れがないわけではない。

日本人は、礼節を知る民族ではなかったかねえ。

対抗措置

2019-07-03 | 国際
今朝の天声人語には笑ったね。イエ、皮肉じゃありません。最近の朝日はすっかり骨抜きになって、どの記事読んでも往年の迫力がさっぱり感じられなかったが、久々に本領発揮。

韓国への輸出規制は「江戸のカタキを長崎で」の類と批判する文章なのだが、まあおもろいから読んでみてください。

といっても有料記事だから、会員以外は前半しか読めない。なので、いちばん笑える結末部分をご紹介すると、

> 人のあくびは犬にも伝染するらしい。忠誠を尽くす飼い主からとくに影響を受けやすいとの研究結果がある。日本政府の場合は、こちらに近いか。

「飼い主」とは、いうまでもなくトランプのことやろね。

輸出規制については、オレ自身の中にもザマーミロ気分が確かにある。それでもやっぱり、この措置は見当外れだと思うよ。日本企業の資産売却がまだ実行されていないうちから伝家の宝刀を抜いてしまって、アホちゃうか。

韓国が次々対抗策をくり出してきたら、どんなカード切るつもりやねん。

大体、規制されたフッ化水素だのなんだのは、いまの韓国の技術力なら数年もあれば代替品を作れるんじゃないのか。そうなりゃ、対韓輸出で食ってきた日本企業は経営が成り立たなくなる。

昔、中国がレアアースを輸出規制したとき、日本側はたちまち新たな供給元と代替品を開発して、大して実害を被らなかったよな。あれ、教訓にした方がエエんとちゃう?

ヒョウタンから駒2

2018-03-05 | 国際
ほらね、オレが一昨年推測したとおりだった。やっぱりトランプ、当選するなんて全然思ってなかったんだよ。

例の『炎と怒り』によれば、本人にもスタッフにも当選するつもりがなかったから当選後のホワイトハウスは指揮系統もセキュリティ体制もメチャクチャで、だから著者のマイケル・ウォルフはこんなトンデモ秘話をバンバン引き出せたらしい。トランプが本の内容をウソだデタラメだと懸命に否定しながら告訴には踏み切れないのも、火のないところに煙は立たぬ、だからだろ。

要するに、あの誇大妄想狂がフェイクニュースだと決めつけてる情報は、ほとんど事実だということだ。

それにしても、米大統領選という世界の動向を左右しうるイベントに面白半分で出馬するとは、なんという不届きな野郎だ。自分の罪深さを自覚してるのか。

いや、自覚などサラサラしてないだろうな。エルサレムに米大使館を移転するわ、小型核爆弾の開発を示唆するわ、鉄鋼に25%の関税を掛けるわ、その後も狂ったような無茶の連発だもの。「貿易戦争? 上等じゃねーか」とつぶやいたそうな。

こんな非常識なナラズ者を、いまだに「バカに見せかけているが、とんでもなく賢明」「軍産複合体の支配する既成体制やメディアと果敢に闘っている」などと称賛する知識人が日本にもいる。万一、トランプの北朝鮮攻撃で日本がとばっちりを食らうことになったら、彼らはなんと言うのかね。

黄金のトイレ

2018-01-27 | 国際
アーッハハハハハハハハハハ。ああ痛。近ごろ、こんなに笑わせてくれたニュース、ある? ああハラが痛い。

グッゲンハイム美術館のキュレーター、ナンシー・スペクターさんに大大大大大拍手。ツイッターもフェイスブックもやってないことを、オレはつくづく後悔したね。拡散しまくったのに。

何がって、言うまでもないでしょ。寝室に飾るからゴッホを貸してくれとのトランプの厚かましい要求に、ナンシーさん、18金の便器なら貸してあげると返事したそうだ。世界中が腹を抱えたんじゃないの?

これぐらいウィットに富んだ切り返しって、ちょっとないよなあ。スマート、あざやか、水際立ってる……あと、なんて言えばいいんだか形容に苦しむ。

件の便器、朝日によれば「行き過ぎた富を風刺した作品」で、その名も「アメリカ」。金ピカが大好きなくそトランプに、これ以上ふさわしい美術品があろうか。

これ、歴史に残るジョークだね。

プチデモン

2017-10-08 | 国際
独立するぞと鼻息粗いカタルーニャ州首相、プチデモンとはまた珍しい、フランス語ならPetit Démon。こんな名前、あり?

そらまあスペイン政府からすりゃ「小さな悪魔」にも見えるわな、とか思いつつ原綴を調べると、Puigdemontと綴るらしい。

なんでこれがプチデモンになるねんと、今度は発音サイトで確認。どうもオレの耳では「プッジデモーン」に聞こえる。

各新聞社は現地特派員を通じて発音を確かめ、プチデモンの表記に落ち着いたんだろうけどね。

でもさあ、Bloombergがブルームバーグってのは、どう考えてもおかしいよな。日経ビジネスオンライン採用の「ブルンバーグ」の方が筋が通ってると思うよ。普通、rumbaをルムバとは書かんでしょ。日本コロムビアのライナー以外は。