最小限の斬撃

2012-12-30 19:46:19 | その他歴史系

クラン員のpesくんとryuzakiChivalryを始めた。
pesくんはけっこう上手で、始めたばかりなのにスコアトップを連発、
トップの人しかなれない王様も体験するという才能っぷりである。




王様はあるMAPの特有ルールで、スコアトップの者がなり城の奥で待機する。
味方チームは王を守れば勝ち、敵チームは王を殺せば勝ちである。
これは護衛部隊の実力もさることながら、王様自身の判断力や逃げ足、
時には戦闘技能も重要となる。
だからトップの人が王様になるんだろう。




王様になった俺の護衛についてくれるImoutup
実際に王様になってみると、敵の軍勢が城門を突破し、
自分一人のみを殺しにめがけて突撃してくるっていうシーンはかなり怖い。
味方兵たちが勝ってくれるよう祈るも、突破されたのを見たときに自分の中で決める覚悟。
敵の気迫に押されずに自分も剣を持ち、戦い逃げまわるも、次第に追い詰められ…
ゲームでこれだけ怖いのだから、実際にこのような場面に際した中世の王族の人たちは本当に怖かったと思う。


Chivalryをプレイしていると色々な剣技を目にするが、
アクションの自由度があるだけにそれぞれのやりやすいスタイル、そしてコンボや技などがある。
しゃがみを活用する人とか、待ち態勢で迎撃する居合道の人とか、ガシガシ力任せにいく人とか。
派手な大技では、走ってからジャンプして上空から振り下ろす人とかよく見る。
けっこう当たるようだ。

最近はセール中ということもありかなりの人口が流入しているようで、
以前とは戦闘スタイルの流行が変わってきている気がする。
前は重装鎧を纏ったナイトが多かったが、最近は日本サーバーで軽装の戦士をよく見る。
やっぱりスピード重視でテクニカルに戦うのは日本人好みなんだろうか。
上手い人はけっこうよく避けてくる。

軽装戦士に限らず、上手い人とのDuelは面白い。
集団戦のさなかでもふと強いやつに当たる時があり、
お互いに避けるし防御もするのでなかなか勝負がつかない。
こういうのは集団戦では時間の無駄で、さっさと他のターゲットに切り替えた方が良いのだが、
しかしお互いにその楽しさがわかっているからか、そういう気にさせるゲームだからか、とにかく決闘してしまう。
そしてお互いに一撃を弾き合うたびに「こいつできる・・・!」とかたぶん思ってるんだ。

防御が上手い相手だとそれを逆手にとり、
武器を振る>フェイントでキャンセル>相手は反応して防御してしまう>蹴りを叩き込む>斬り殺す
といったコンボなどは上手く使える。
しかしさらに上級者はそれすらも見切ってくるので、まさにそういった読み合いが楽しい。

あと俺などはハルバード使いなので、当然そのリーチを活かす戦い方をしているが、
そのリーチをさらに伸ばしたりするのにはやはり足である。
突きなどはリーチを最大限に活かせるようで、単調なので慣れた相手には防御されやすい。
しかし右から左に薙ぎ払うときなどは、振りかぶり開始で敵に近づき、振り終わりぐらいでリーチスレスレで敵に掠め、
そして振り終わるときにはもう後ろに下がっている。
などと足のフットワークとタイミングを上手く使うと、敵は「え、ここまで攻撃伸びてくんの!?」みたいな感じでよく当たってくれ、
また敵の反撃時には既にもうリーチの外にいることになるので完全なアウトレンジができる。
やはりギリギリを掠めるのがコツで、最小限の斬撃である。
シグルイの虎眼流も最小限の斬撃で殺す流派らしいが、作中の「三寸も斬れば人は死ぬのだ」の通りである。

あとは半回転斬りの要領で、薙ぎ払うときに振りかぶり開始時は敵に背や側面を向け、
振っている最中にこれまたギリギリ敵に当たる方向へ向くと、敵は不意をつかれよく当たってくれる。
なにせ技に工夫の余地はいくらでもあるのだ。


Chivalryはとても面白い。
絶賛セール中で15ドルぐらいでプレイヤー人口も多いので、
連休で暇してる人たちは試してみて欲しい。
本当によくできたゲームだ。

ガンダムオンラインの指揮システムの不備について

2012-12-25 18:20:08 | 機動戦士ガンダムOnline

今日から機動戦士ガンダムオンラインが正式サービス開始である。

バランス的にモビルスーツの性能が連邦軍の方が良いらしく、
2chスレなどでは「ジオンよえーwww」「連邦で10連勝中www」などと書き込まれる始末。
確かに連邦軍は汎用モビルスーツであるジムを始め、シールドを装備しているやつが多く、
射撃戦に於いて命中させてもガードされることが多く、ジオンより平均的に抗堪性に優れると感じる。
また格闘戦に於いてもジムのサーベルの命中範囲は広く、ザクのヒートホークよりも優れた白兵武器である。

しかしだからこそ、俺がいる試合では我がジオンに勝利を運べるようできるだけ全力を尽くしている。
このエースがいる戦場でやすやすと楽勝と言わせてたまるか!


ガンダムオンラインは機体集めや改良が楽しく、今後の新機体の実装に期待している。
また宇宙戦のソロモンア・バオア・クーが実装されてこそクライマックスに達すると思う。
ガンダムに疎い読者にわかりやすく説明すれば、ソロモンやア・バオア・クーは宇宙要塞で
ジオンが連邦に圧倒的に追い詰められた最終局面の総力戦であり、
第二次世界大戦で言えば硫黄島や沖縄戦、バルジの戦いやベルリン戦ぐらいに盛り上がる。
「連邦軍の物量は圧倒的、夥しい艦砲射撃に新兵器の数々、しかしここを突破されたらおしまいだ!」
という決死の場面なのだ。




ということで今後の展開に期待しているも、現状の不満もある。
それは指揮官モードがあまり指揮しやすくないなと思う。

このゲームの指揮官モードはそこそこ自由度が高いものの、何故か指揮がし難くて俺は敬遠していた。
軍ヲタであるが故に、様々なMMOやFPSで必ず指揮官的立場でプレイしてきたにも関わらずである。
その原因を考えたら、恐らく小隊ごとへの指揮システムがないからだと考えついた。


いつも自分が指揮する場合、MMOにしてもFPSにしても必ず分隊や小隊ごとに指揮をする。
例えばMMORPGのTERAPandora Sagaではクラン活動で30人以上を指揮する場面が多くあったが、
必ず4~6人ごとに1個分隊として、2個か3個分隊で1小隊として運用していた。
FPSのBF2でも分隊単位での指揮システムだった。

機動戦士ガンダムオンラインは小隊システムが実装されてるのにも関わらず、指揮官モードで小隊単位には指揮を出せない。
個人単位に自由に指揮を出せたり、ドラッグでてきとーに指定した人数にも指示を与えられる自由度はあるのに、
戦場に出ている小隊一覧がなく小隊単位に指揮を出せないというのは恐らく不備である。

分隊や小隊に指揮を出せるメリットとしては、常に決まったメンツと人数に指示を出せることにある。
例えばよく動いてくれる優れた小隊というのは恐らくガンダムオンラインでも一部である。
その彼らに頻繁に指示を出せるメリットは大きく、柔軟に「次はあそこを攻めて守って」「次は裏取りして」と次々に指揮を出すことができるが、
現状のシステムでは決まったメンツにではなく、その都度、目標付近にいる味方にランダムに指揮を与えることになる。
これではその彼らが上手く働いてくれるメンツかどうかわかったものではない。

MMORPGでのクラン活動のように全員が自クランの人間なら誰に指揮を出してもある程度細かく動いてくれる。
しかしBF2やこのガンダムオンラインのように見知らぬ大勢を指揮をする場合、
必ず上手に細かく機能してくれる部隊としてくれない部隊がある。
その場合、上手な部隊には細かく指示を与え、上手に動かない部隊には「このへんを攻めて!」「このへんを守って!」
数の暴力を形成する部隊としておおまかに動いてもらうしかないのだ。
指揮で勝つ原則は、精鋭を最大限働かせて、凡兵をその他大勢から構成される正面戦力としてわかりやすく運用することである。


恐らく指揮慣れしてる人間にしかわかりにくいかもしれないが、ガンダムオンラインではこのへんが不備なのである。
近所にいる味方にてきとーに指揮を出したとて、見てくれてるのか、聞いてくれるのかわかったものではない。
だからこそガンダムオンラインでは指揮に魅力を現状見出せず、俺はパイロットとして参戦している。

現代の突撃砲、機動砲システム

2012-12-22 18:19:52 | 軍事ネタ

ドイツ軍のIII号突撃砲

第二次世界大戦時には突撃砲という兵器があった。
装甲化された自走砲で、歩兵支援用に大口径榴弾砲を搭載し、
陣地攻撃や野戦時において直接火力支援を行うもの。
だが大戦後期のドイツ軍では歩兵戦闘の支援ではなく、
対戦車砲を載せて駆逐戦車的な役割が多くなった。

こういった突撃砲や駆逐戦車が活躍できたのは、
固定砲塔故に同世代の戦車よりも高火力な大口径砲の搭載が容易であったからだが、
当然利便性という点では回転砲塔の戦車に圧倒的に劣る代物でもあった。

第二次世界大戦後にこのような突撃砲や駆逐戦車が廃れたのは、
戦車自体の火力が増大したので固定砲塔の駆逐戦車に頼らなくても高火力を発揮できるようになったのと、
歩兵携行対戦車ミサイルや歩兵戦闘車(IFV)といった新兵器の登場によるものだろう。

しかし昨今の戦闘事情では、再び現代の突撃砲ともいうべき兵器が登場している。


チェンタウロ戦闘偵察車ストライカーMGS

それは米軍のストライカーMGSやイタリア軍のチェンタウロ、フランス軍のAMX-10
そして我が国の新兵器である機動戦闘車などがそうだ。
これらの兵器は軽装甲だが戦車に準ずる105mm砲を搭載しており、
市街地など戦車にとっては入り組んだ地形でも柔軟に歩兵に火力支援が行えるようになっている。
戦車と装甲車の間の存在で、こういった兵器を現代では機動砲と呼ぶことがある。

従来の歩兵戦闘車(IFV)とこれらの機動砲はパッと見似ているが、大きな違いは兵員輸送スペースの有無である。
IFVは6人~10人程度、つまり1個分隊の輸送能力があり、基本は兵員輸送車(APC)なのである。
現代では昔と違って最前線と後方地域の境界が曖昧で、どこでも襲撃され交戦する可能性があるので、
APCそのものに交戦能力を持たせたものがIFVである。

この点で、機動砲は始めから直接火力支援のみを目的にしているので、通常は歩兵輸送能力を有しない。
しかし米軍のストライカーにしてもイタリア軍のチェンタウロにしても、タイプによってAPC型またはIFV型も存在している。

また通常はIFVは20mmか30mm程度の機関砲と対戦車ミサイルを搭載しており、
機動砲は逆に対戦車ミサイルを有せず105mmの主砲と副武装として機銃がついている。
105mmの榴弾威力は絶大で、これが常に歩兵とともにあれば十分な火力支援を行うことができる。
ただし武装についてはロシア軍のBMP-3は1個分隊の輸送能力を有しているIFVだが、
100mmの主砲に30mmの機関砲、そして対戦車ミサイルも搭載しているという重武装ぶりであり、
ロシア軍に於いては西側諸国で言う機動砲とIFVの境界が無いものとなっている。


こういった機動砲の基本コンセプトは前線で105mmの火力支援を直接歩兵に届けるというもの。
ともすればこれは第二次世界大戦時の突撃砲の再来であり、
対戦車ミサイルを有しないので駆逐戦車的な意味での有効性は落ちるが、
歩兵への直接火力支援という本来の突撃砲の思想と同様の兵器システムであるといえる。

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ハルバードに開眼

2012-12-19 14:02:35 | その他歴史系



最近はChivalryハルバードにハマってる。
今まではロングソードをぶん回したりとか、
一番調子が良いのはロングボウでチクチク刺すことだったけど、
これからのマイトレンドはハルバードである。

ハルバードとは中世欧州で用いられたポールウェポンで、
槍の先に斧がくっついたような形状をしている。
故に攻撃方法は多彩であり、
長槍の様に突き刺したり、
大斧の様に振り下ろしたり、
薙刀の様に薙ぎ払うことができる。
そんな素敵武器である。

見た目の美しさから装飾品としても重用されたようだが武器としても強力で、
しかし戦術が多彩だけに熟練者が扱う武器であったようだ。




このゲームでもハルバードは強力である。
槍の射程は敵を寄せ付けず、一旦振り回せば2,3人同時に斬り殺すこともそう珍しくはない。
このChivarlyではクラン員のImoutupがかなり熟練しており、いつもスコアはサーバー内でトップを争うほどだが、
俺もロングボウからこのハルバードに持ち替えたら彼と同じぐらいか、それ以上のスコアを叩き出すようになった。
ちなみにImoutupのスタイルは片手剣と片手盾で突撃し敵の懐に飛び込んでガンガン殴りつけるタイプである。

俺も突撃スタイルで、特に集団戦の真っ只中にダッシュとジャンプで飛び込んで、
ひたすら力任せにハルバードをグルングルンと振り回す、秘剣「カザグルマ」を開眼したが、
これの発動中はとても近寄れたものではないとImoutupにも言わしめたほどの技である。
なにせ敵味方無差別に薙ぎ倒すからで、後には切断された死体しか残らない。


ハルバードは強力な武器だが、弱点も存在する。
振り払えば確かに広範囲に危害が及ぶが、腕の立つ者はあえてそこを狙う。
振り終わりを狙って懐に飛び込めばハルバードの取り回しの悪さが弱点となるのだ。

しかしだからといってこの武器に価値がないことにはならない。
ハルバードの熟練者なら槍の長さを活かした突き攻撃で一方的に敵を攻撃することができ、
迂闊なことをしなければ隙を最小限にする戦い方も可能であるのだ。

星降る夜は空襲に要注意

2012-12-14 21:47:36 | 軍事ネタ

昨夜はふたご座流星群が全国的に観測されたそうで。
みんな流れ星の話をしていました。

良いね、この肌を刺す空気の中、年の瀬に流れ星とは。
とてもロマンチックだ!
運がよければ領空侵犯の中国機や北朝鮮ミサイルも見えるかもしれない。

流れ星といえば、軍事に関連付けて。




昔、まだレーダー技術が未熟だった第二次世界大戦期は、星を敵機と見間違えることが多かった。
戦時にあって各国は灯火管制を敷いており、都市部であっても空は暗く、
それだけに星がはっきり見えたろうだけに起こりえた偶然。

夜間戦闘機パイロットですら、敵機を追い回していたと思ったらぜんぜん追いつけず、
よく見たら明るい星だったという話がある。
敵爆撃機による空襲を神経質に警戒していた地上高射砲部隊でも同じことが起こった。


どこの国でも、特に激しく空中戦をしていたイギリスやドイツなんかでも発生したと思われるが、
最も大規模で有名な事例がアメリカのロサンゼルス。

1942年2月25日、当時は3ヶ月前の真珠湾攻撃を皮切りに太平洋戦争が勃発したばかりであり、
まだまだ日本軍が勢いに乗り、各地で連合軍相手に連戦連勝を重ねていた時期。
それだけに本土のアメリカ市民はいつ日本軍が攻めてくるのか、上陸してくるか、
真珠湾のように空から爆撃するのかと戦々恐々としていた。
さらにこれの前日、24日には日本の潜水艦が海面へ浮上しアメリカ本土の石油施設へ砲撃もしていた。
つまり日本軍によるアメリカ本土攻撃に対して最も過敏なときだった。

25日深夜、ロサンゼルス市で空襲警報が鳴り響きサーチライトが点灯、
戦闘機がスクランブル出撃した上に各所で対空戦闘が開始された。
「日本軍機が空いっぱいに襲来、30-40機」と報告され、高射砲弾が都市上空に激しく打ち上げる。
対空戦闘が終わってみれば、打ち上げた高射砲弾の破片が市内に降り注ぎ、それによる死者や破損などが報告されるも、
新聞などでは「日本軍機数機を撃墜」と報道された。


しかし不思議なことに、日本軍はこのロサンゼルス空襲を行った記録がない。
当時その海域で空母は活動していなく、付近に基地もなく、
30-40機などという編隊でロサンゼルスを本格空襲など不可能だった。
爆撃による被害もない。

つまるところ、このロサンゼルスの戦いは守備隊の暴発であった。
原因は諸説あり、レーダーの誤作動だとか実はUFOが飛来しただとか色々言われているが、
個人的には全世界的に発生していたように、星の見間違えも一因だと考えている。

あまりに過敏になりすぎた時期、どこかで一つ警報が鳴り、一発の砲声が響き渡れば、
つられて付近の部隊も敵がいるものだと思い込み撃ってしまう現象も、
古今東西の戦場でよく報告されることである。


なんて話を昨今の流れ星に関連して女の子に言うと、口説けるかもしれないね!
今日はロマンチックな更新をしてしまった、女性読者が増えるかな。

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