米特殊部隊、ソマリア海賊から人質救出
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120125-00000634-san-int
米軍特殊部隊がソマリア海賊を強襲し、拉致され身代金を要求されていた人質2名を救出。
陸上の拠点にて空挺降下し、銃撃戦の末に海賊9人を殲滅したとのこと。
投入された特殊部隊は海軍SEALsという。
SEALsは水際や水中での作戦を得意としているが、
実情は空挺降下や陸上での戦闘作戦など、
陸海空を問わず活動している精鋭部隊である。
世界各地の紛争地域であらゆる工作、強襲作戦に従事しており、
昨年のオサマ・ビンラディン暗殺作戦もSEALsと派生チームが実行した。
陸軍のデルタフォースと並び、米軍最精鋭との呼び声が高い特殊部隊である。
結果的に海賊を皆殺しにしたのは一部で物議を醸すかも知れないが、
この何が何でも自国民の生命を優先する姿勢は頼り甲斐がある。
これが日本政府なら、対話による解決を目指してずるずる要求を飲むか、
もしくは優柔不断な対応をし結局人質を殺されてしまう可能性がある。
海賊行為を行うソマリア人にはソマリア人の言い分がある。
それは先進諸国らが産廃物をソマリア沿岸部に不法投棄した結果、
漁業の成果が挙がらなくなり、代わりに海賊行為が生活の糧だとか。
貧困地域は全てが決して自然的に貧困なのではなく、
他国の不正や利用された結果という側面がある。
これはソマリア海賊以外にも同様で、世界中で活動する各武装組織も、
なんらかの信念や主張、目指すものなど、理由があって戦っている。
先進諸国にテロリストとして名指しされる武装組織、
ゲリラ部隊なども、彼らには彼らの言い分と理由がある。
ただの殺人に見えても、それは自分たちの殺された肉親や、
破壊された祖国の仇討ちであったりとかするし、
そんな単純な問題ですらなかったりもする。
物事にはあらゆる側面があり、正義というのは見る方向によってそれぞれ形が違う。
このソマリア海賊たちも先進国による環境破壊などの貧困に窮する理由があって、
海賊をするのに仕方ない面があったのかもしれない。
しかしそれは片方の立場に立った見方である。
アメリカ側から見れば、自国民の生命が危機に晒されていて対話による解決が難しい以上、
罪なき自国民の生命か犯罪者である海賊の生命かという選択に迫られ、
あらゆる背景事情があったとしても海賊よりも自国民の生命を優先するのは自然である。
こういった問題は世界各地のあらゆるケースに当てはまると思うが、
国政府に必要なのは、たとえ様々な背景事情があったとしても、
まずは自分たちの立場から物を見て、自国民の生命と利益を最優先する。
日本政府にもそれを求めたいものである。
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