日本、クラスター爆弾部分禁止合意

2008-01-22 12:13:28 | 軍事ネタ

クラスター弾規制交渉が閉幕 日本、あらためて部分禁止を主張
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008011901000097.html

18日、ジュネーブの国連欧州本部で行われていたCCW(特定通常兵器使用禁止制限条約)会合にて、
日本はクラスター爆弾の使用について部分禁止を提案し合意したとのこと。



クラスター爆弾とは、航空機から投下後に地表近くで爆破して、中に入っている数十個から数百個の子弾を空中からばらまき
広範囲にわたって小規模な爆発を起こし危害を加える面制圧兵器である。
主に人や軽装甲などに対して最大の威力を発揮する兵器だが、対戦車用の種類も存在する。
日本の航空自衛隊は一度に202個の子弾をばらまくCBU-87/Bを配備している。
クラスター爆弾はその性質上不発弾が発生しやすく、地雷と同じように戦闘後も民間人に被害が出やすいとして非難の対象となっている。

不発弾問題を改善すべく、子弾を目立ちやすいようにカラフルに塗装し発見を容易にするという案も講じられたが、
現地の子供がカラフルな子弾をオモチャかなにかと勘違いし拾ってしまって死傷するケースも発生した。
また、わざと不発弾発生率を高め、クラスター爆弾の子弾を地雷の代替としているなどの非難の声もある。
兵士よりも戦闘地域の民間人のほうが圧倒的に死傷しているのは事実であり、
またクラスター爆弾は必要以上に人体を破壊しやすいため非人道兵器だとされており、
世界中で使用禁止運動が活発な兵器の一つである。

ノルウェーで開催されたクラスター爆弾禁止国際会議において、参加した49ヵ国中46ヶ国が使用禁止に賛成する中、
これに反対したわずか3ヶ国のうちの1国が我らが日本政府である。
クラスター爆弾は戦術的に有効な兵器であり、日本国防においても必要だとされている。
ちなみにアメリカやロシアなどはこの会議に参加していない。


今回のジュネーブCCW会合によって日本はクラスター爆弾の部分禁止を認めた。
クラスター爆弾の子弾に自爆装置などを取り付け、不発弾発生率を抑えた新型のみを配備するとのこと。
具体的には配備する新型は不発弾発生率を1%以下としており、この部分禁止というのはイギリスなどと同じ方針である。


参考動画: クラスター爆弾の爆発


YouTube - WCMD Cluster Bomb
http://www.youtube.com/watch?v=5Q0Ulciz6fE&feature=related