Decca Decolaがお嫁入り

やっとこさ入手したDecca Decolaの整備記録

National TransAm TR-1000 について

2022-10-06 20:31:15 | テレビ

 National(現Panasonic)の「TransAmシリーズ」は若者をターゲットにしたと思われる小型白黒テレビで代表作のTR-505などは現在も結構生き残っていてオークションでも頻繁に目にする。Nationalの超小型ブラウン管テレビ(1.5型)はEXPO'70のタイムカプセルに収められたTR001と同型のPOPMECAシリーズ('72年〜)のTR101B及びSOLOシリーズ(’82年〜)のTR1010,TR1020,TR1030、カラーになったTR101CTとして展開した。TR-1000は品番の若さからからSOLO1000番シリーズのルーツと思われるがなぜかTransAmシリーズとして1980年に発売された。

 ブラウン管は22x28mm ボディサイズは135x166x40mm   720g 価格は59,800円。TVとFM,AMが受信でき内蔵電池は乾電池か専用のNi-Cdでシガーソケットからも充電できた。この頃のNationalにはカメラとラジオが合体した遊び心に溢れたユニークな製品もあって企業やまた社会全体にも勢いや余裕を感じる(気がする)。

 

(出典:http://my.reset.jp/~inu/ProductsDataBase/Products/Panasonic/1980BW-TV/1980BW-TV.htm)

 外装は人工皮革貼り、写真は'80年のモノクロテレビ総合カタログの表紙で高額、高級商品群の扱い。

 TR-1000は製造台数が少なかったのかとてもレアな製品で滅多に見る機会はない。偶然に海外オークションで北米から出品されていたものを見つけた。

   

 外装の合成皮革は傷んでいたが欠品もなく全体的には良好。画像、音声も出力している。オリジナルはなるべく尊重したいがこの外観はなんとかしたい。まず似た合成皮革を入手してみよう。

 数時間かけて傷んだ皮革を剥がして手芸店で買ってきた粘着シート付きを丁寧に貼ってみた。ところが皮の厚みがあってボディの元の場所に収まらず再度剥がすはめになり作業は無駄になってしまった。改めて薄い製品をnetで探すと厚さ0.3mmで粘着シート付きという製品が見つかってもう一度挑戦したがなかなかコツがつかめず。

 それでも数度のチャレンジでようやく収まったがこの作業だけでほぼ丸一日かかってしまった。外観がなんとかなりそうなので改めて中身を探ってみる。

 まず電源だが乾電池を納めるバッテリーボックス、ACアダプターは付属しておらず内蔵のNi-Cd電池のみ。もちろん使えないと思ったが電池を入れ替えるのもすこし面倒そうだったので試しに充電してみると、、

 

これはインサイトの電池を選別するときに購入した充放電器でNi-Ca電池にも対応している。安定化電源をつないで充電してみると幸いに少しは入って本体のテストくらいはできそう。

  

この基板はAM,FMラジオ部。その下にTV部の基板があるが3個のスライドスイッチの目隠し板を上に引き抜いて外からツマミ類を外して基板を取り出す。

前面パネルのスピーカーなどは先に組み立ててからブラウン管周囲にアース線をハンダ付けする。

以上備忘録でした。

 

 TVはVHF,UHFでUSA,UR,UK切り替えのマルチ対応。USAにしてビデオ信号を米国用RF変換器を通して接続すると一応映像は出るがなぜか音声は出ずに時々発振する。砂嵐時のザーザー音は出てるので設定が悪いのかもしれない。AM,FMラジオは受信しているようす。

   

 National SOLOシリーズ TR-1010,TR-1020,TR-1030と

 ラジオ内蔵のTR-1020と共に随分大きく感じる。末っ子のTR-1030の小ささが際立ちます。

輸入品なので前面のロゴが当時のNationalの海外ブランドPanasonicになっている。

 

 

 

 お読みいただきありがとうございました。

 

雑記1

「ちむどんどん」が終了した。俳優さんや現場のスタッフは本当にお気の毒だったと思うがいろいろな意味でドラマ史に残る作品だったと思います。 誰が見ても破綻しているとわかる脚本と演出にもかかわらず一定の支持者がいたことや視聴率が非常に高かったことは今の時代でもNHK朝ドラの特殊性がまだまだ健在だった事を証明した。 内容の酷さをネタに盛り上がるSNSはドラマの炎上商法の様相でまさかと思うが第2弾の登場を危惧する。 受信料を払っている身としてはこの状況が打つ手なく続いたことは許し難いと思う。世界に誇れる優秀なコンテンツも数多いNHKなので一層の奮起をお願いしたい。