当日はうって変わっての晴天だったが高温で目的地まで15kmくらいの10kmあたりで停止してしまった。その時の状況からオーバーヒートで焼きついたかと思われJAFに連絡すると災害の関係で今日中に行けるかわからないとのこと。10km押して帰ろうかと覚悟を決めたが少し冷えてから恐る恐るキックすると一応始動する。低速でなんとか帰宅した。
原因はオイルの劣化(交換した気になっていたが)で状況からエンジンは完全にオシャカかと思われた。早速降ろして分解してみる。
オイルフィルターは真っ黒でやっぱり悲惨な内部で深く反省した(ウソ)。分解は初めてなのとwebで調べても腰下はなかなか大変そう、肝心のピストン、シリンダーも決定的なダメージは無さそう(ホントか!)なので内部を清掃して再度組み立てることにした。ピストンのクリップを飛ばして紛失、カムカバーを破折してしまったがとりあえずクリップとガスケットを注文した。到着するまで掃除とこびりついたガスケットをスクレーバーで剥いでおきます。
届きました。早速組んでみると
なんとピストンがガスケットに当たる!改めて新旧比べて見ると
ボアが全く異なっていて唖然。。49ccではなかったと今頃になって気づいた。ピストン形状もハイコンプっぽいし。。傷のあるピストンを諦めてシリンダーごと取り換える事も考えたがとりあえず同じ形状のガスケットを探して注文した。ボアは50mmで81ccになるがガスケットは88cc用。これでいいのか、、?
届いたのはやはり同じサイズのようです。早速取り付けてエンジン載せて始動してみると
カムカバーが割れてますのでオイル撒き散らしながら回ります。ボアアップしてたわけなのでオイルポンプの状況も心配だしノーマルキャブで混合気が薄くなる事も。
トルクレンチも不調。。何回も分解してみるも「カチッ」とならない。おかげで(?)ナット1個ダメにしました。ガソリンもオーバーフローしていたのでキャブレターも分解してフロートバルブなどチェックした。カムカバーの出物を注文したので組み立てながら待つ事にします。
それにしても暑すぎて玄関での作業は30分がせいぜいです。車のエアコンも最近調子悪い。コンプレッサーの電磁クラッチ(と思うが)が機能しないことがある。生暖かい風しか出ないときはエンジン再始動すると大抵は復活する。コンプレッサーのリレーを入れ替えて見たが症状は変わらず。でもホームセンターで憧れのデジラチェ買って来ました。
ホントはKCTあたりが欲しいところだがサンデーレストアラーにはなかなか手が出ない上にだいたいホームセンターを2件廻ったが10N・m前後のトルクレンチすら置いてないので選択肢は無かった。
カムカバーとヘッドカバー、キャブレターのパッキンが届いて交換したがキャブは相変わらずオーバーフローする。一夏をその対策に費やしたDaxの悪夢が蘇る。。エンジン本体は異音もなく良好。「49ccではなかった」事を知ったらそれなりの音に聞こえるのも不思議。
フロートバルブには段付きは見られない。オシリのスプリングも問題なさそう。。なぜオーバーフローするのだろうか?走行中は問題ないのでしばらく様子を見る事にします。
しばらく走ってみても特に問題は認められない。(と云っても暑すぎて長時間の運転はムリ)
止まった時の状況からピストンリングの破折を含んだ重篤な状況かと思っていた。ピストンには結構な傷はあったが見て見ぬ振りでスルー。カムカバーとフィンを欠けてしまうというオマケは付いたがガスケット、パッキンの入れ替えと真っ黒だった内部の掃除のみというしょぼい対応となった。その際に鉄粉などの有無の確認をしたが特に認められなかったことも理由の一つ。
、、ということは結果的にはオイル交換などの非分解の対応とあまり変わらなかったのかもしれない。今回の対応で良かったのかはしばらく乗ってみないとはっきりしたことは言えない。Triumph T15のように素人作業のボロが出ることも十分考えられます。保険を継続したこともあってしばらく乗ってみましょう。
HONDAの原付エンジンを開けたのは初めてだったのですがとても作業がしやすくて快適だった。腰上だけなので偉そうなことは言えないがパーツの供給も問題ないしアフターマーケットも充実していてとても良い環境かと思います。マニュアルも入手していなかったがwebでは充実した解説記事が多数あって助かりました。
お読みいただきありがとうございました。
後日談1
西に向かって移動する珍しい台風は当地を通過していったが大して影響は出なかった。台風一過の晴天になったので数キロ離れた本屋にシャリイで出かけた。買い物済ませて帰ろうとスタンド起こしたらリアタイヤがパンクしている。一瞬イタズラされたか、、と思ったが往来の多いトコだしシャリイにそれはないだろうと思い直す。今度こそ意を決して1時間ほどかけて自宅まで押して帰ってきた。タイヤは前後共とうに寿命は尽きている。これを機会に新しいタイヤにしようと思ったが10inchでも色々種類があって値段も数倍違う。バイクショップにも行って眺めてみたがますます訳がわからなくなってしまってとりあえずパンク修理することにした。
合わせホイールは分解すればいいので楽です。お風呂場で穴の位置を確認して例によって自転車用パンク修理キットで塞いだ。
修理後にいったい何キロ引きずって帰ってきたかもう一度走ってみて距離を測ってみた。
故障したのを押して帰る途中の公園で休憩した時のスナップ
距離は意外にも2.5km。炎天下の体感距離(?)は4km以上だったのだが。。このベンチに座って休憩していたがいい風が(台風の)吹いていて気持ち良かった。