妙心寺境内には46もの塔頭があり、その組織運営が得意な事から"妙心寺の算盤面"と称されています。
建仁4年(1337)に花園法皇の離宮を禅寺に改めたのが妙心寺の始まりとされています。
玉鳳院は花園法皇が伽藍の傍に建てた山内最古の塔頭寺院です。
方丈は明暦2年(1656)に仙洞御所を模して建てられ、内部の障壁画は狩野永真と伝わり、上間一の間は「拈華室(ねんげしつ)」とも言われ、花園法皇の玉座があります。
開山堂「微笑庵(みしょうあん)」は妙心寺開山・関山慧玄をお祀りする山内最古の建物です。(重要文化財)
北庭には関山慧玄がその傍らで亡くなったと言われる「風水泉」と呼ばれる井戸があります。
井戸の奥に見える建物は、豊臣秀吉の長男・鶴丸の霊屋(おたまや)「祥雲寺殿」です。
また、開山堂の裏には武田信玄・勝頼、織田信長・信忠親子の石塔があります。
長篠の戦いで争った両者が隣りどうしの石塔にお祀りされているのも皮肉な事ですね。
玉鳳院内は撮影禁止なので掲載の写真はネットからお借りしました。