京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

第74回 正倉院展 奈良国立博物館

2022年11月06日 09時39分00秒 | 日記
 10月29日は今日から奈良国立博物館で開催される第74回正倉院展に行って来ました。



初日の土曜日でもあり展示室は結構混み合っていました。

① 漆背金銀平脱八角鏡(しっぱいきんぎんへいだつのはっかくきょう)



漆と金銀の薄板で模様を浮かび上がらせる「平脱」と言う技法で作られています。

中心部の模様の周りには四羽のおしどりが描かれ、吉兆を知らせる鳥として飾りをくわえた鶴も飛んでいます。

② 銀壺(ぎんこ)



正倉院を代表する銀製の名器と言われています。

表面には馬に乗って羊や鹿などを追いかける12人が、、、周りの山野には鳥や蝶が見えます。

③ 﨟纈屛風(ろうけちのびょうぶ)



ロウなどを使い、布に模様を付けて染め上げる「﨟纈」の技法で作られている屏風。

左の屏風の上半分の樹木な横には楽器を吹く女性と、中国に伝わる想像上の鳥「鳳凰」がいます。

下半分の木の近くに見えるのが小鹿です。花を口に咥えた鳥は鸚鵡(オウム)と言われてきたのが通説ですが、別の鳥との説もあります。

右の屏風の上側にある木の幹には猿、真ん中には大きな象が描かれています。
その下には猪が走っています。

樹木の下に動物を描くデザインは古代ペルシャ(現在のイラン)の影響だそうです。

④  鳥獣花背円鏡(ちょうじゅうかはいのえんきょう)



白銅製の大型の鏡です。
中には57もの生き物が描かれています。

鳳凰やおしどり、孔雀、鹿、鶏などが判別できます。

⑤ 白石鎮子 寅・卯(はくせきのちんす)



絡み合う2頭の動物が描かれた大理石のレリーフです。

十二支の内「寅・卯」が彫られていて西アジアの影響を受けた中国の品と考えられているそうです。

















その他にも1300年前の素晴らしい工芸品の数々が出品されています。

半数は文書関係で、こう言う時に古文書が読める知識があれば更に奈良時代の実情がわかる事でしょう。

今回は"螺鈿琵琶"などの華やかな工芸品が少なく、やや地味な展覧会の印象でした。





昼食は博物館前に臨時で出店されている「平宗」さんの柿の葉寿司を頂きました。
奮発してネタ2倍の柿の葉寿司です。


次に内部が公開中の興福寺北円堂を拝観します。








紅葉だより② 高野山 金剛三昧院

2022年11月06日 07時55分00秒 | 日記
 金剛峯寺の拝観を終え、徒歩で金剛三昧院へと向かいます。(約10分)

金剛三昧院は世界文化遺産にも登録されている高野山別格寺院です。

① 表門

江戸時代文政年間の建立。
扁額「毘張尊」は、この地を守護する天狗さまの名前です。





② 多宝塔(国宝)

この日は多宝塔が開扉されていて真言密教の中心とされる金剛界大日如来坐像がお祀りされています。









ここ高野山にも「鎌倉殿の13人」ゆかりの建築物があるのは驚きです。

② 経蔵(重要文化財)

1223年の建立の校倉造り、屋根は檜皮葺きです。

中には弘法大師空海が書かれた書物や経典の「高野版木」(重要文化財)が約500枚収蔵されています。







③ 四所明神社(重要文化財)





室町時代末期の1552年の建立。

高野山の守り神である丹生明神・高野明神・気比明神・丹生御息の四体の明神さまを祀っている事から四所明神と言われています。

④ 石楠花(県指定天然記念物)

古い木は樹齢450年とも言われる石楠花です。
5月上旬が見頃で樹高が高く、圧倒的な存在感があります。

写真は開花時のものです。



⑤ 本堂







ご本尊は愛染明王坐像です。

源頼朝の等身大の念持仏で仏師は運慶と言われています。

⑥ 本坊・客殿・庫裏






大広間の襖絵は室町幕府八代将軍義政のお抱え絵師・小栗宗丹の筆によるものです。

最後の写真は小栗宗丹筆「金地著梅花雉子図」(重要文化財)です。